噌と胡麻で作る冷や汁をご飯に掛けて食べるのを好む人は多いらしいが、あきはあの生の青魚独特の味が少し苦手だった。

「あーそんな良いもの出さない。ただのお茶漬け。ほんとにただの」

　そういいながら、店の中に入っていった美音はほんの数分でお盆に茶漬け椀を乗せて戻ってきた。

「はい、どうぞ」<a href="http://www.behalfjp.com/">傘屋</a>

「あほんとに冷たい」

　受け取った茶碗が既に冷え冷えとしている。中身は確かにただのご飯にお茶を掛けた物らしい。ただし、添えられている漬け物がいかにもすてきだった。

「キュウリとなすの古漬け。薄く刻んで生姜醤油かけてあるだけ」

　ぼったくりの本領発揮よ、なんて美音はうそぶく。

　あきは、冷たい感触の茶碗を喜びながら、さらさらとご飯を掻き込み、なすの古漬けを口に入れる。古漬けの酸味と生姜のコラボが見事だった。

「わーお腹の中から涼しくなる～！それに古漬け美味しい！」

　何でこのお茶漬けこんなに冷たいの？と不思議そうに聞くあき。そんなの聞かれる方が不思議だと、笑いながら美音は答えた。

「おひつの冷やご飯そのままお茶碗に入れて、上からよく冷えた麦茶かけるのよ」

「なるほどそりゃあ熱くなる余地なんてねえな」

　しんぞうは納得して頷くが、夏でも熱いお湯割りを呑むうめはぶつぶつ文句を言う。

「麦茶で冷たい茶漬け美音坊、罰当たりだよ」

「ごめーん。でも暑い時は美味しいんだよね」<a href="http://www.behalfjp.com/">マリメッコ 折りたたみ傘</a>

　ぺろっと舌を出す美音。あきは全部を食べ終わって至極満足げに茶碗を縁台においた。

「あー美味しかった！お腹の中から涼しくなったあ！」

　女がお腹冷やすんじゃないよ、なんてうめは相変わらず説教口調で言ったが、こんなに暑い夜だもの、多少は勘弁して貰っても良いじゃない？とあきは平然としている。

　最後に残ったキュウリの古漬けを大切そうに口に入れて、へらりと笑う。

「行儀悪いけど、ずっと口にいれときたくなる味だね」

「そう？よかったわ。あんまり暑いから糠床も急ぎ過ぎちゃって、うっかりするとすぐ漬かりすぎになっちゃうの。でもこうやって食べるとそれはそれでいいのよね」

　うっかりすると、なんて美音は言うが、彼女がうっかりすることなんてあんまりない。

　きっとあえて古漬けにしたくて糠床の底にでも沈めているのだろう。

「じゃあ俺にもその冷たいお茶漬け下さい」<a href="http://www.behalfjp.com/">傘 楽天</a>

　りょうがそういったのを追っかけて、まさもしんぞうも冷やし茶漬けを食べる。

　うめだけは意地になって熱いお茶で、と言ったが、まあまあ

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