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読書ノート「KAGEROU」/齋藤智裕




読書ノート

「 KAGEROU  」
 
齋藤智裕  著



面白くてびっくりした!!!

イケメン俳優水嶋ヒロ氏が本名でかかれた小説で、
ポプラ社の大賞を取ったものの、
その後、酷くこき下ろされて
一時は映画化、続編も…と
いう話があったのにあっという間に、
消えてしまったあの話題の本。

発売当初は大人気過ぎて食指が動かず、
こき下ろし祭りの後は、
期待していただけに、
こき下ろしの言葉の酷さにちょっと気が向かなくて…
いつかは読んでみよう。
と思いつつ…
今日まで来たのですが。

今回。
読みたい作家さんの本が手に入らず。
しゃーないから
気になってた、アレ。
読んでみるかー・・・で
手に取ってみました。


個人的には、
ライダーの映画の撮影時に、
思い入れが深すぎて号泣して
撮影を中断させたという逸話が有るほど感受性豊かな彼ならば
いいものがかけるんじゃないかなー。と
思っていただけに、
発売直後のネットなどのこき下ろし祭りには吃驚。

ただ。
褒める人は、
私は面白かったけど・・・程度なのに対して、
稚拙だナンダカンダと
物凄く口汚く罵られていたので、

・・・そうなの?

と、自分が呼んでみるまでは判らん。と
思いつつも。
気落ちしていたのですが・・・


今回、読んで本当に良かったです。


はっきり言う。

確かに、
冒頭の部分。
小説家を目指す人
初めて小説に手を染める人が、
陥りやすい、
文章のぎこちなさや荒削りさ。
編集さんは助言をしてあげたらいいのに。

思わせるところは。
確かにありました。

だがしかし。
物語の真骨頂は、
そんなところには無いのです。

物語性。

ソレが凄く良かったです。

少しネタバレしますけど。。。

主人公は自殺志願者で
廃ビルの屋上から飛び降りようとしていたら
止められる。
だがそれは善意の制止者ではなく、
死ぬなら、臓器を
売ってくださいという
一種の闇ブローカー的な
団体の職員だった。

臓器を査定されたり、
予定外の出来事に
心が揺れたりしながら

臓器売買契約を済ませて
もう自分の体が自分の物ではなくなってしまった
主人公が
そうなってしまってからようやく、
死にたくない。
もっと生きていたい。

と感じる。

まるで明日夏休みが終るその晩に
宿題の山を必死でやっつける
ナマケモノの子供の様に、

そして
驚きのどんでん返しで

・・・・
あああ。
これ。

ヒロが2もかきたい。
と言っていた意味が
良くわかりました。

はっきり言って読みたいです。

続き。
物凄く読みたい。

何であんな酷い言葉でこき下ろされたのだろう…

憤慨する位面白かったです。

・・・

ヒロがあれに負けずに書く気力があるなら、
出来れば・・・
書いてもらいたいなぁ。
そして
ポプラ社には
責任をもってこの若い作家さんをちゃんと育ててもらいたいです。


読み終えて今、
物凄く面白かったです。
ただ。
最初確かにぎこちない文章が
鼻に付くトコもあったので、
ちょいと削って星4つ半を◆で表現してみました。



★★★★◆






良太郎の星の数は、

星5…凄く面白かった+感動した。
星4…凄く面白かった
星3…面白かった
星2…面白かった気がする。
星1…時間つぶしになった。
星0…読むのに掛かった時間を取り戻したい。

全ての感想はあくまでも個人的な感想であり、
それが、該当作品の価値を左右するものではありません。





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