読書ノート/伊藤計劃映画時評集2/伊藤計劃
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/07/17 17:16:44
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読書ノート
「 伊藤計劃映画時評集2 」
伊藤計劃 著
(いとう けいかく)
伊藤計劃さんを知ったのは、先日楽しませていただいた、
藤井太洋氏のGene Mapperの巻末についていた、
同出版社の出版物紹介でした。
まず。ペンネームの読み方がわからない。
個人的な嗜好として、良太郎♪は実は、
読めない名前というのが嫌いです。
なんというか。
独りよがり的な匂いが苦手。
ただ、ルビ替わりかな?と思われる位置に
プロジェクト伊藤の英単語表記があるので、
これは・・・けいかくと読ませるのかな。と
想像がつく。
それで、まぁ。
だとしたら、伊藤計劃という名前は面白いかもな。と
独りよがりのオ○ニー野郎は壁に向かって話しかけてろ!!
という良太郎♪の中の過激な部分がちょい黙り、
どんな本書いてるんだろうな。という好奇心が刺激されたのでした。
さて。
このかた。
残念ながら、もうお亡くなりになってます。
詳細はわからないけれど34歳でお亡くなりに。
若い才能が惜しむ間もなく散ってしまうという哀しみ。
それにも呼ばれて
ちょいと読んでみたいな。と
思いはしたものの、
紹介があった本のあらすじが、
良い悪いではなくて・・・
好みではなかったので、
だがしかし、
興味津々で。。。
伊藤計劃氏が作家デビュー前に
サイトで展開していた映画評論を文庫化した。というのを
まずは読んでみようと借りたのでした。
はい。
もちろん図書館でーー!!
早川書房が出版元というのも大きかったです。
早川はマニアな方々に言わせると、
海外作品の1巻を訳したあと、売れ行き判断?で続巻放置。
という鬼畜な真似をするらしく…
W・スペンサーのティンカーの続編を待ち望んでいる身としては、
それでかーー!!
きっついなー!!
てか。
続きが読みたかったら、英語力つけろってコト?
チキショー!!!
ひょっとしなくても、早川って英語教材売ってるんじゃねーか?
と、錯乱気味の疑念をもたされたりもする・・・
そーいうとこですが、
だがしかし、
良質のSFを多数出版してくださってるのも本当で、
という訳で、信頼している所でしたので、
めんどくさ。
気にはなるけど、
まぁ。
暇で暇でしょうがないときに読むかな?
ではなく、
図書館に予約を入れるという作業に入れたわけです。
で。
借りてみて思ったこと。
濃ゆい。
実は、良太郎♪は映画は大して好きでは無いです。
というのも。
まず。
映画酔いするのです。
子供の頃、映画のクライマックス。
みんなが涙を飲んで成り行きを見守っている超大作。
一人だけ襲い来る吐き気と戦ってた、暗い思い出が…。
第二に、
映画はあまりにも時間を拘束しすぎる。
映画は映画館で見るよりも、テレビで見る方が
拘束が緩くて良い。
(これは、多分、第一の理由の暗い過去の時、立ち見も出た満員御礼の映画館で
トイレに立つことも出来ず、ひたすら吐き気と戦わねばならなかったのが
影響していると思われる。)
第三に。
そんなこんなで映画館から遠ざかってた間に、
わけのわからんルールが完成していて
耐え難い。
(ものを食うな。ガサ音させるな。アレするなこれするな。
映画館はお前の部屋じゃないっての。
不特定多数の人間が存在するのだから、
明確な悪意をもって雑音を発しているのならともかく、
ある程度はお互い様で我慢しろ。
あと、残念ながら、他人にケチをつける自由がソイツ本人にあるように、
映画館でモノを食う自由もあるのだ。)
などなどの理由から映画館には、なるべく近寄らない事にしてますし、
あと、自宅で見るときも、
なんというかー。
基本、手には本を持ってます。
面白くなかったら本を読む。
本を読まなくても、料理をする。
映画にかかりきりという事が無いです。
集中し過ぎると、吐くかも。という
PTSDがあるのかもしれないですが、
そのへんはよくわからんです。
だから、
映画というのは見ても、面白かった。
面白くなかった。程度の見方くらいしかしてなかったです。
原作に思い入れがあればともかく。
だが。伊藤計劃さんは違う。
本当に映画が好きなんですね。
監督、脚本家他スタッフについても舐めるように語り、
ストーリー紹介、裏話、
キャスティング、
そして当該映画に関係した人々の他の出演作との比較など
これでもかこれでもかこれでもかーー!!と
語りまくる。
で。
読んでいてわかったことは。
モノを書く人間というのは、
自分の中にある言葉をきちんと他人に説明できる人なのだという事です。
これって簡単なようでいて全然そうじゃない。
文章は長くなればなるほど、
主題は見失いがちになる危険を伴う。
良太郎♪なんかしょっちゅうですが、
書き始めた時に思っていた主題が、
書き終えた時には行方不明になってる。
そして主題に絡めて本当に語りたかった事が
でしゃばってて・・・まぁ。よーするに
六尺の大イタチ
みたいな
看板に偽りありなことになりがち。
本を書く人というのは、
最低限それがきちんとできているから、
作家デビュー出来ている訳ですけど、
しかし、中には「きちんと」は出来てない人もいる。
まぁ。
すべてのエンターティメントは、作者の手を離れた瞬間に
オーディエンスのものになる。
送り手と受け手との間で作品は変幻自在の顔を見せる。
というところもあるのではありますが…。
これ、ツマンネー。と読者Aが突き放した作品が、
100人の人間すべてにとってツマラナイ作品なのか。
それとも、
読者Aのみがその面白さを理解出来なかったのか。
という問題も絡んでくる問題で、
これはもうものすごく難しい問題になってくるので、
そういう問題もあるよね。と
問題点を上げるだけでここでは語りませんが、
それらをすべて乗り越えて、
自分の考えをきちんと表現し、その面白さを伝えられるというのが、
「作家」さんなんじゃないかなー。と。
そういうことを思わせる文章でした。
水嶋ヒロさんが本名で書かれた作品。
を読んで以降、
作家とは、
作品とは。と
いろいろ考えさせられる事が多いです。
私にはどうしてもあの作品があそこまで貶されなくてはならない作品とは思えない。
イケメン俳優のあいつの応募作よりも俺の作品のほうが優れていたのに。と
言い張る気持ちも…解らないでも無いですが…。
そういう人には、
ぜひその作品を読ませてくれよ。と
お願いしたいそんな気分。
解らないでもない。というのは・・・
作品を書き上げ、その作品の是非を世に問い続けるというのは、
ものすごい精神的なパワーがいる仕事で、
その苦しみの中で多少錯乱したことを言ってしまうこと・・・あるよね。
そういう理解でいいのかな?的な想像です。
っていつもながら混迷の極みに迷い込んでいる良太郎♪の文章です。
作家にはなれないわーwww
そんなこんなで
見たことない映画も、
見たことがある映画も、
この異常に丁寧に語りたい人手による
紹介で、なるほどなー。
映画を本腰入れてみるとこういう見方ができるんだなー。と
いうのと、同時に、
この伊藤計劃という人は
こんな感じの人だったみたいだなー。と
人となりなども透けて見えて・・・
なかなかに興味深い一冊でした。
さて。
フィクション作品についてはどうしようかなー。
まだ迷ってます。
なんとなく読まない気がする。
今のところ。
★★☆☆☆
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「 伊藤計劃映画時評集2 」
伊藤計劃 著
(いとう けいかく)
伊藤計劃さんを知ったのは、先日楽しませていただいた、
藤井太洋氏のGene Mapperの巻末についていた、
同出版社の出版物紹介でした。
まず。ペンネームの読み方がわからない。
個人的な嗜好として、良太郎♪は実は、
読めない名前というのが嫌いです。
なんというか。
独りよがり的な匂いが苦手。
ただ、ルビ替わりかな?と思われる位置に
プロジェクト伊藤の英単語表記があるので、
これは・・・けいかくと読ませるのかな。と
想像がつく。
それで、まぁ。
だとしたら、伊藤計劃という名前は面白いかもな。と
独りよがりのオ○ニー野郎は壁に向かって話しかけてろ!!
という良太郎♪の中の過激な部分がちょい黙り、
どんな本書いてるんだろうな。という好奇心が刺激されたのでした。
さて。
このかた。
残念ながら、もうお亡くなりになってます。
詳細はわからないけれど34歳でお亡くなりに。
若い才能が惜しむ間もなく散ってしまうという哀しみ。
それにも呼ばれて
ちょいと読んでみたいな。と
思いはしたものの、
紹介があった本のあらすじが、
良い悪いではなくて・・・
好みではなかったので、
だがしかし、
興味津々で。。。
伊藤計劃氏が作家デビュー前に
サイトで展開していた映画評論を文庫化した。というのを
まずは読んでみようと借りたのでした。
はい。
もちろん図書館でーー!!
早川書房が出版元というのも大きかったです。
早川はマニアな方々に言わせると、
海外作品の1巻を訳したあと、売れ行き判断?で続巻放置。
という鬼畜な真似をするらしく…
W・スペンサーのティンカーの続編を待ち望んでいる身としては、
それでかーー!!
きっついなー!!
てか。
続きが読みたかったら、英語力つけろってコト?
チキショー!!!
ひょっとしなくても、早川って英語教材売ってるんじゃねーか?
と、錯乱気味の疑念をもたされたりもする・・・
そーいうとこですが、
だがしかし、
良質のSFを多数出版してくださってるのも本当で、
という訳で、信頼している所でしたので、
めんどくさ。
気にはなるけど、
まぁ。
暇で暇でしょうがないときに読むかな?
ではなく、
図書館に予約を入れるという作業に入れたわけです。
で。
借りてみて思ったこと。
濃ゆい。
実は、良太郎♪は映画は大して好きでは無いです。
というのも。
まず。
映画酔いするのです。
子供の頃、映画のクライマックス。
みんなが涙を飲んで成り行きを見守っている超大作。
一人だけ襲い来る吐き気と戦ってた、暗い思い出が…。
第二に、
映画はあまりにも時間を拘束しすぎる。
映画は映画館で見るよりも、テレビで見る方が
拘束が緩くて良い。
(これは、多分、第一の理由の暗い過去の時、立ち見も出た満員御礼の映画館で
トイレに立つことも出来ず、ひたすら吐き気と戦わねばならなかったのが
影響していると思われる。)
第三に。
そんなこんなで映画館から遠ざかってた間に、
わけのわからんルールが完成していて
耐え難い。
(ものを食うな。ガサ音させるな。アレするなこれするな。
映画館はお前の部屋じゃないっての。
不特定多数の人間が存在するのだから、
明確な悪意をもって雑音を発しているのならともかく、
ある程度はお互い様で我慢しろ。
あと、残念ながら、他人にケチをつける自由がソイツ本人にあるように、
映画館でモノを食う自由もあるのだ。)
などなどの理由から映画館には、なるべく近寄らない事にしてますし、
あと、自宅で見るときも、
なんというかー。
基本、手には本を持ってます。
面白くなかったら本を読む。
本を読まなくても、料理をする。
映画にかかりきりという事が無いです。
集中し過ぎると、吐くかも。という
PTSDがあるのかもしれないですが、
そのへんはよくわからんです。
だから、
映画というのは見ても、面白かった。
面白くなかった。程度の見方くらいしかしてなかったです。
原作に思い入れがあればともかく。
だが。伊藤計劃さんは違う。
本当に映画が好きなんですね。
監督、脚本家他スタッフについても舐めるように語り、
ストーリー紹介、裏話、
キャスティング、
そして当該映画に関係した人々の他の出演作との比較など
これでもかこれでもかこれでもかーー!!と
語りまくる。
で。
読んでいてわかったことは。
モノを書く人間というのは、
自分の中にある言葉をきちんと他人に説明できる人なのだという事です。
これって簡単なようでいて全然そうじゃない。
文章は長くなればなるほど、
主題は見失いがちになる危険を伴う。
良太郎♪なんかしょっちゅうですが、
書き始めた時に思っていた主題が、
書き終えた時には行方不明になってる。
そして主題に絡めて本当に語りたかった事が
でしゃばってて・・・まぁ。よーするに
六尺の大イタチ
みたいな
看板に偽りありなことになりがち。
本を書く人というのは、
最低限それがきちんとできているから、
作家デビュー出来ている訳ですけど、
しかし、中には「きちんと」は出来てない人もいる。
まぁ。
すべてのエンターティメントは、作者の手を離れた瞬間に
オーディエンスのものになる。
送り手と受け手との間で作品は変幻自在の顔を見せる。
というところもあるのではありますが…。
これ、ツマンネー。と読者Aが突き放した作品が、
100人の人間すべてにとってツマラナイ作品なのか。
それとも、
読者Aのみがその面白さを理解出来なかったのか。
という問題も絡んでくる問題で、
これはもうものすごく難しい問題になってくるので、
そういう問題もあるよね。と
問題点を上げるだけでここでは語りませんが、
それらをすべて乗り越えて、
自分の考えをきちんと表現し、その面白さを伝えられるというのが、
「作家」さんなんじゃないかなー。と。
そういうことを思わせる文章でした。
水嶋ヒロさんが本名で書かれた作品。
を読んで以降、
作家とは、
作品とは。と
いろいろ考えさせられる事が多いです。
私にはどうしてもあの作品があそこまで貶されなくてはならない作品とは思えない。
イケメン俳優のあいつの応募作よりも俺の作品のほうが優れていたのに。と
言い張る気持ちも…解らないでも無いですが…。
そういう人には、
ぜひその作品を読ませてくれよ。と
お願いしたいそんな気分。
解らないでもない。というのは・・・
作品を書き上げ、その作品の是非を世に問い続けるというのは、
ものすごい精神的なパワーがいる仕事で、
その苦しみの中で多少錯乱したことを言ってしまうこと・・・あるよね。
そういう理解でいいのかな?的な想像です。
っていつもながら混迷の極みに迷い込んでいる良太郎♪の文章です。
作家にはなれないわーwww
そんなこんなで
見たことない映画も、
見たことがある映画も、
この異常に丁寧に語りたい人手による
紹介で、なるほどなー。
映画を本腰入れてみるとこういう見方ができるんだなー。と
いうのと、同時に、
この伊藤計劃という人は
こんな感じの人だったみたいだなー。と
人となりなども透けて見えて・・・
なかなかに興味深い一冊でした。
さて。
フィクション作品についてはどうしようかなー。
まだ迷ってます。
なんとなく読まない気がする。
今のところ。
★★☆☆☆
✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿♥✿
良太郎の星の数は、
星5…凄く面白かった+感動した。
星4…凄く面白かった
星3…面白かった
星2…面白かった気がする。
星1…時間つぶしになった。
星0…読むのに掛かった時間を取り戻したい。
全ての感想はあくまでも個人的な感想であり、
それが、該当作品の価値を左右するものではありま
それが、該当作品の価値を左右するものではありま