僕は怖くない
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/06/01 17:26:50
時が止まってしまえば、とあの時の僕は願った
だけどあの時、止まらなくて良かった
キミに会うことが、出来なかったから
“当たり前”を“当たり前”だと信じていた僕は
“当たり前”が簡単に崩れ去ってしまえるほど
儚く脆い存在だとは知らなかったんだ
“当たり前”が崩れ去ってしまった僕は
この世の全てを恨んだ
自分が悪いとわかっていても
非を認められなかったんだ
だから最初は本当に
キミのことも嫌いだったんだ
失うことが怖くてたまらなかったんだ
信じなければ
期待しなければ
絶望も知らずに済むから
だけどキミは僕に優しくしてくれた
キミが隣で微笑むだけで
僕は生きたいと願い
同時に傷つくことが怖くなくなった
僕自身が傷つくよりも
キミが傷つく方が
絶対怖いと言えることが出来たから
もう大丈夫
僕は怖くないよ
だから、ねぇ、
キミはいつまでも笑ってて
例え僕がキミの隣にいることが出来なくなっても
笑ってて
キミなら
優しいキミなら
どこへだって生きていけるから
ずっとずっと
僕の大好きな笑顔で笑ってて
隣にいることが出来なくなっても
僕はキミの幸せを…祈っているよ…