お施餓鬼終了
- カテゴリ:日記
- 2015/08/11 11:20:45
夏の一大イベント、お施餓鬼がようやく終わりました。
いや、大変なのはお儒っさんであって、
わしらは坊さん方が本殿の中をぐるぐる歩きまわりながら
お経を読むのを聞くだけなんですけど、
聞くだけっつたかて、お寺まで行って、二時間、座ってなきゃいけないわけで、
このクソ暑い中、寺まで行くのも一苦労。
特に今年は良太郎♪の住む街では街おこしに例年でも十分迷惑な、
中央商店街差止めダンスパレードがいつもより規模を拡大して…
という事で、いつもなら簡単に横切れる商店街が横切れません。
鼓膜が震える大音量の音楽が厚さでいらつく神経に突き刺さります。
だが。
街おこしという美名のもとのお祭りなので、文句が言えない。という。
イライラしながら普段は乗らない電車に乗り、お寺にたどり着いたものの、
早めに出た筈が、到着は遅れて、ナントカ理由をつけて明るいうちに塔婆をもらって、
途中で帰っちまえ。という計画は破綻。
朗々と響き渡るお経が漏れ聞こえる境内に並べられた椅子にママンを座らせ、
良太郎♪は横に立ってそれを持参したうちわで扇ぐというスタイルで・・・・・・
そのまま二時間。
お経儀式自体は、一時間ちょっとで終わるのですが、その後、法話が美味いお尚さんとか言うのがありがたいお話をしてくれるわけです。
不信心が招く心の闇のお話から、今年は安保問題を鑑み、戦争悲話なども絡められ・・・
日々のお経で鍛えられた美声は本堂から境内へと広がるわけですが・・・・
お施餓鬼に来るような年寄りの耳にですと、境内にいたら聞こえない。
つまり、飽きた。早く帰りたい。一体、何を言うとんの?と、ブツクサ騒ぎ出すママンに、
今、ありがたい法話をしている。
これこれコー言う話をしていて・・・・と説明しつつ、
早く帰りたい。と駄々をこねるママンをなだめ、
ありがたい法話は中身よりも忍耐力の限界値を測るという意味で体をなし、
ようやく終わった!!
と、真鍮で大歓声、表立っては神妙な面持ちで本堂に塔婆を貰いに行き、
お墓の後ろの塔婆立てに立てて歩いて、ようやくお寺でのイベントは終了したのですが、
遠足は家に帰るまでが遠足。
お施餓鬼も家に帰るまでがお施餓鬼。
という訳で、その後、再び電車を乗り継いで、疲れはてて帰りついた我が家についた時間が、
22時。
その後、遅れていた夕食を食べたのが23時。
シャワーを浴びて寝たのが24時過ぎだったというおつかれちゃんだったのでした。
家を出るとき、まだ17時前だったものの、19時から始まるお施餓鬼に間に合わせて出るから、
小腹を塞いでいこう。と菓子パン1個をママンと半分こしていったので、まだ良かったですが、
これで何も飲まず食わずだったら倒れてた!!!
帰りの電車も街おこし祭りの帰りの客で混み合う電車で人波をかき分けて乗り降りする始末で、盛況で良かったんだ。と思うべきなんだろうけど、
何もこんな日にお施餓鬼しなくても・・・と、お儒っさんからすれば、ちょい待てや。と
お施餓鬼についてのありがたいお説教を食らわねばならない様なことを
しこたま思ったのでありました。
しかし。
この酷暑の続く中、年寄りに出てこいっつーたかて、無理ですがな。
今回、いつもご一緒している、
本家のマダムとママンの友人のマダムがダウン。
本家のマダムの方は、代わりに塔婆を受け取ってお墓に立ててくるよ。と
良太郎♪が引き受け、
友人マダムの方は、日を改めて行くから、余計なことは何もしなくていい。
という遠慮なんだか、拒否なんだか判らない言葉を頂いたので、
真実何もしないで放置したので、その後どーなったかわからない。
ちなみに、昨年末、厨の修繕費という事で寄付を募られたお寺。
寄付したら名前を彫った石柱を立ててくれるという事で、
良太郎♪なんかはいらんがな。
遊び金やない、なけなしのお金を寄付してるんやから、
そんなけったいな事に金を使うくらいなら、
ビフォアアフターで賢くお金を使ってくれ!!!
と、申し上げたかったその彫刻を楽しみにしていた人がいたと判明。
帰りの駅で一緒になった気の毒に終点の駅の近くに住んでいるという奥方情報で、
名前と金額を掘ってもらえると思って30万円奮発したのに、金額なしの名前だけだった!!!
と、怒っていた人もいたらしい。
アホか。とちょっと思わないでもないが、だがしかし、
虚栄心でも功名心でも、お金はお金。
この不況20年これからも続く…な中での、
それを貯める苦労の果ての喜捨の尊さに変わりはなく、
30万円という金額と共に自分の名前が何十年もお寺に残るのだ!!
という野望に燃えてしまわれた方の失意を思うと…
ヨレヨレで帰りついた我が家。
クーラーのありがたさと放置されてすねまくり甘えまくるニャンコの
愛らしくも鬱陶しいかまって攻撃をかわしつつ、深夜の晩飯制作にあたった良太郎♪。
来年こそは、早めに行って、
暗くなってからだと足元が悪いので・・とかなんとか理屈をつけて明るいうちに塔婆をもらって、さっさと立てさせてもらって、
ありがたい法話が始まる頃には、そっと退場したいものだと思った夜更けでございました。
ちなみにメニューは…
素麺。
付け合せに
鯖味噌フレーク(塩焼きの鯖を味噌とマーマレードとお酒を溶いたフライパンで絡めて炒り煮にしたもの。)
ぬか漬けキュウリ
炒り卵
千切りの梅酢漬け新生姜
コンソメと生姜湯の素をメインに自宅にある調味料を色々調合して作った麺つゆ
・・・・・でございました。
お施餓鬼・・・お施餓鬼供養を依頼した檀家の名前と供養依頼のあったナントカ家先祖代々とか、ナントカ院ナントカ居士とか戒名を、10件位ずつ唱えては、仏様に、平成ホニャララ年、何月何日のお施餓鬼供養です。今読み上げた皆さんの事をよろしくね。とお頼み申し上げてはまた次の檀家の名前とその家が供養した相手の名前を・・・・・とひたすら読み上げて行ったり、近在の同門のお坊さんを呼び集めて、本堂の中をグルグルお経を読み上げながら歩きまわるという技を見せるイベント。というと身も蓋もないがまー・・・見も蓋もなく言うとそんな感じのイベント。