Nicotto Town



悪意というものは

悪意というものは

生成された油の様に
なめらかに
研ぎ澄まされた夜の様に
蜘蛛の糸ほどに
細くなろうとも
途切れることなく
静かに
心の奥底に
深さの伺い知れぬ
暗い淵を作っていく

理性と感情がせめぎ合う心の中、
思いと想いの間から
つるつると
とろとろと
静かに
静かに
滴り落ちる
甘い腐臭の漂うそれは

切っ掛けを待っている。
淵から溢れ出し
身の内から溢れ出し

取り繕った外面も
黒く昏く染めようと
世界のすべてを昏く染め上げて
淵にあふれる絶望や憎悪が
誰か独りの不幸ではなく、
ありふれた誰もが持っているものにしようと、

静かに機会を伺っている



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・というような事を思ってしまったのは。
「そうだ。難民しよう。」で検索をかけたら出てくる某事件を
新聞で読んでしまったからです。

凄く怖かった。
これを絵にして世界に発信した人の心が
ものすごく怖かったです。





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