Nicotto Town


雪うさぎが呟く


ストウブの鍋

ル・クルーゼの鍋がおしゃれなキッチンにもてはやされていた頃から、私はストウブの鍋が欲しかった。もともと琺瑯のつややかな肌に魅かれる。それは、ガラス工芸に魅力を感じるのと同じポイントなのかと思う。

鍋フェチを自称する私は、土なべも好きで大小取り混ぜていくつも持っているし、琺瑯の花柄プリントのいかにも結婚式の引き出物という鍋も持っている。耐熱ガラスのフランスの鍋を、義母の台所で見つけたときはかなりうれしかった。

圧力なべも、大き目のティファールのと、普段使いの大きさのパール金属のと二つ持っている。

でも、肝心のストウブは引っ越しも多いから重いのは困るし、買えずに来ていて、去年の暮ふと考えた。このまま、欲しい鍋一つ買えずに死んでいくのかなって・・・

そう考えると、鍋一つ買えない人生って何だろう、空しい・・・とどんどん思考がネガティブになっていく。鍋一つ、というところがミソだなぁ。

たぶん、思い通りにならない生活の虚しさを鍋に投影しているのだろうと自己分析してみても、欲しい思いは消えない。

だから、去年のクリスマスプレゼントは自分へのお鍋。色は赤。重いから出したり入れたりしたくなくて、炊飯器やオーブンの横に並べておいて、リラックマ柄のタオルをほこりよけにかけてある。

今日はすね肉のシチューを作ろう。キッチンでコトコト煮えている鍋は、幸せな家庭の幻想・・・




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