着物
- カテゴリ:日記
- 2018/04/10 19:29:39
母が亡くなって十余年。箪笥一さお分の着物をなんとかしてくれと兄に言われた。たまにきては風を通したり、防虫剤を取り替えたりしていたが、そのまま朽ちてしまいそうで。
車につんでもちかえってみたが、まああることあること。しつけ糸もそのままのものも。古いのはほどいてとってある。反物のままの大島紬(と書いてある)は兄に押し付け、畳んであるのをそうっとあけて様子をみる。
私の祖母の物、祖父の仙台ひらの袴も。若くして亡くなった伯母が小学生のころ、縫ったという子供の着物。たぶん伯父の宮参り衣装。染みと虫食い穴が目立つ。
今風のと、大正ロマン?ぽい布地は、妹におくろう。母がよくきて草臥れたのは捨てるかな…
ひまひまにほどいて、使えそうなものは小袋でも縫えばいいのかな。
値札がついたままの反物を見ると思う。現金でのこして欲しかったなと。そして、着物をきて、琴を爪弾くお嬢様には育たなかった自分を、ちょっと申し訳ないとも。