Nicotto Town


心理カウンセラー


【多重人格】

多重人格障害の特徴は、多数の人格を持ち、その人格を自分の認識では操作できない状態を言います。


健康な人から見れば、理解できないような症状ですが、実際は多重人格障害の起因を誰もが待っています。


普段我々は、仕事などをしている時の自分、また、1人になった時の自分、さらには仲の良い友達といる時の自分など、様々な自分を私達は持っています。


それはすべて、 1つの認識という指令で操作されていますが、人格障害になると、操作・指令を出す部分がいくつも別れてしまいます。


このような状態が起きる原因には、脳に 対する過度のストレスが原因の1つとして考えられています。


例えば、幼少期の頃に激しい虐待などが長期間続くと、脳はストレスに耐えられません。


そこで脳の対応する手段が、強いストレスを感じている脳の部分だけを分断し、他の部分へのの損傷を阻止しようと働きます。


この生理的反応は、脳に対する脳細胞の崩壊を最小限に止めようという生理的反応です。


しかしこの生理的反応は、脳にとって非常手段でもあります。


頭の中にパーテーションを作ってしまうため、司令塔ががそれだけ増えてしまうことになり、非常に生活し辛くなってしまいます。


それでもこのような方法を取る状況というのは、当事者にとって、非常に危機的な状況にさらされていたということが伺えます。


強いストレスによる人格の分離が行われると、これが、健康だった時のように、1つの人格に戻るには、非常に時間をかけた治療が必要になります。


私たちは、日本語で自然で話し、心の中でも日本語でつぶやきます。


これを突然、外国の言葉で心の中で呟いたり、いきなり「日本語を使うな」と言われてもなかなかできません。


この原理が多重人格には働いてしまっています。


多重人格を発症した場合、必ず大きなストレスを感じた人格がいるはずです。


例えば他者に対して攻撃であったり、自分に対して攻撃的であったり、色々な人格にセラピストは問いかけを行い、人格の統合を図ります。しかし、その拒否反応は凄まじいものがあります。


自分を守るために行ったホメオスタシスの1つですので、強い抵抗があるのも当然のことと考えられます。


治療の方法の1つとして、別の人格が話している時をビデオに撮影し、それを普段の時の自分に見せるという治療方法があります。


VTRでこの方法を見させて頂いた事がありますが、数分もしないうちに当事者の方が椅子から倒れ込んでしまい、気絶してしまいました。


強い人格統合への拒否でした。


いずれにしても我々は、本来あるべき姿とは、どんな自分なのか、いつも無意識に自問自答しながら生きています。

それを社会と言う組織の中で、かろうじて1つの人格として社会の中に溶け込んでいますが、本当は色々な人格を持ち、その人格の中で我々は対話や葛藤を繰り返しながら生きています。


このような状態で生きている我々ですから、何かのきっかけでこの人格同士が葛藤を起こし、我慢できなくなり、いずれかの人格だけが一人歩きをし始めることも、異常なことでは無いのかもしれません。





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.