今日のＤ君は風邪をひいており、とても体調が悪いです。

しかし今日は彼女とのデートの日です。

なんとしても、可愛い彼女のために無理をしてでもデートに行こうとＤ君は考えています。

そんなＤ君の心の中に3人の神様が「今日の予定について話し合い」を始めます。

一人目の神様は「エス」と言います。

エスはこう言いました。。。

「会うだけあって用が済んだら彼女には帰って貰いなよ。。。。それか、このまま無視して家で寝ちゃいなよ。。。。その方が楽だぞ。。。 」 。。。。。

すると二人目の神様、「超自我」が現れ、こう言いました。。。。

「そんな事をしてはならぬ。。。。彼女の為に頑張らなくてはならぬ。。。。また、部屋もきれいに片付けておかなければなぬ。。。そして自分の身なりも、綺麗にしておかなければならなぬ。。。彼女の期待に応えなければならぬ」。。。。

2人の神様の意見は真っ向から分かれます。

そこに三人目の神様、「自我」が現れ、このようにいいます。

「まぁ、まぁ2人とも。。。Ｄ君の彼女はとても優しい子なんだから、正直に体調の悪いことを話しして、それから決めてみればいいんじゃないの?」と言いました。。。

結局、Ｄ君は彼女に風邪である事を正直に話をして、今日のデートについて決める事にしました。。。。

ここに登場した3人の神様をフロイトは「自我」・「超自我」・「エス」と言って心の深い部分の説明に使いました。

超自我は「徹底的に真面目な自分の心」といったところでしょうか。。。。

それに対し、エスは「本能の赴くまま、欲求の赴くままの自分の心」といったところでしょうか。。。。。

そしてこの2つの心のまとめあげてくれるのが、自我といったところでしょうか。。。。

フロイトによると、真面目な超自我が強く出過ぎると、精神疾患になると考えていたようです。

また、本能に赴くままのエスが出過ぎると、人間関係の崩壊や、反社会的な行動に出ると考えたようです。

そして、そのバランスを取る自我が、しっかり機能していれば、円滑な生活ができると考えたようです。

この3人の心の神様が、誰がいちばん強く出るかによって、その人の人生も大きく変わるのかも知れませんね。

どの神様が1番強い力を持つかは、幼少期からの経験が大きく関与しているとフロイトは考えていたようです。

例えば、超自我(自分を抑える、周りに気遣う、強い者からの規律に従う)を思いっきり出す事によって、自分の両親や大人から認めて貰える様な環境で育てば、超自我が1番強い権力を持った大人になってしまう。。。。。と言う事だと思います。

また、エスを思いっきり出せる環境で育てば、成人になった時にエスの権力が1番強い大人になってしまう。。。と考えたようです。。。(エゴが強い人とか、そんな感じかなぁ。。)

この両者の心とは別に、自我が強くなるような環境、いわゆる「自分の事は自分で考える」といった環境で育てられると自我が1番強くなると考えたようです。。。(子供の存在を、 1人の人間として認めてくれるような環境かなぁ。。。)

この3つの心は大人になってからでも、十分に調整は可能だそうです。。。

よく、 「自我に目覚めた」なんて聞いたことが私はありますが、きっと上手く自分を調整できる様になった事を言うのかもしれないですね。。。。