Nicotto Town



笹の葉も見せましょ

はだ。慶次と。
 可児だった。彼が笑いながら柴田に言ったのである。
「では一番槍と共に笹の葉も見せましょうぞ」
「うむ、そうしてみよ!」
 柴田もだ。可児のその言葉を受けて返した。
「よいな才蔵!わしにその笹の香りをかぐわせてみよ!」
「ではいざ!」
「おっと、わしもおるぞ!」
 その可児の横にだ。慶次が黒い巨体に赤い燃える様な鬣の馬に乗りながら出て来た。
「この朱槍と松風もそう言っておるわ!」
「ふん、では松風と共にか」
「今日も傾くわ!」<a href="http://www.670bc.com" title="http://www.670bc.com">http://www.670bc.com</a>
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 まさにそうするとだ。笑顔で返す慶次だった。
「天下無双のふべん者の不便さ見せてやるわ!」
「面白い。ではどちらがより傾くか不便か」
「勝負じゃ!」
 二人は共に一番槍を競い川を渡っていく。その二人を追う形でだ。騎馬隊全体がだ。
 そのまま川を渡る。それを見てだ。六角は咄嗟に軍を割こうとした。
「槍隊を敵の騎馬隊に向けよ」
「はい、そうしてですか」
「騎馬隊を止めますか」
「すぐに向かえ。さもなければ陣に雪崩れ込まれるぞ」
 六角もわかっていた。騎馬隊の怖さはだ。だからこそ対処しようとしたのだ。
 だが彼が軍を動かそうとするとだ。ここでだ。また佐久間の軍勢が鉄砲を放ってきた。しかもだ。
 彼の軍勢も川を渡ろうとしてきた。それを見てだ。六角は思わず目を止めた。
「くっ、あの者達もおるか」
「殿、あの者達も川を渡ろうとしています」
「ここであの者達に川を渡られれば」
 家臣達が言う。そうなればどうなるかは明らかだった。
「我等はまさに挟み撃ちです」
「負けが決まってしまいます」
「ですから」
「兵は割けぬか」
 六角は逡巡した。そうなるかと思ったのだ。
 これは一瞬だった。彼はここでも一瞬そうなったのだ。しかしその一瞬にだった。
 柴田は一気に進みだ。そのうえでだった。
「よし、全軍突撃せよ!」
「おおーーーーーーーーーーっ!」
 自らが率いる騎馬隊を六角の軍勢に雪崩れ込ませた。その先頭にはだ。第八十五話 瓶割り柴田その六

 慶次がいた。彼は巨大な朱槍を両手に持ったうえで。六角の陣に斬り込んだ。
「行くぞ松風!」
「ヒヒーーーーーーーーーーン!!」
 松風も応えていななきだ。慶次に応えた。そのうえでだ。
 慶次は前を薙ぎ払った。するとだ。
 敵兵が幾人も吹き飛んだ。彼の槍を受けそのうえでだ。
 そしてその吹き飛んだ先にだ。松風を踊り込ませた。
 慶次が槍を振るうと首が、腕が、胴が派手に乱れ飛び血煙が起こった。彼はまさにその中で荒れ狂う一人の鬼神だった。そして鬼神は彼だけではなかった。
 可児もだ。敵陣に己の馬を踊らせそのうえでだ。派手に暴れだした。
「はははははは!最期に笹の味を教えてやるぞ!」
 敵を次々にだ。薙ぎ倒しながらだ。
 倒した敵のその口に笹を投げて差し込んでいく。血煙の中に緑の笹が見える。
 そしてその彼等の次にだ。織田家の騎馬隊の主力が来た。柴田はその中で大音声で命じていた。
「このままじゃ!一気に決めよ!」
「はっ、では!」
「今より!」
「かかるのじゃ!」
 柴田のいつもの言葉も出た。それと共にだ。
 彼等はまさに怒涛の如く攻めた。六角の兵達を次々に倒していく。
 その彼等を見てだ。六角は呆然としながら言った。
「な、何じゃあの強さは」
「先頭にいるのはあの傾奇者前田慶次です」
「そして笹の才蔵です」
「あの二人のことは聞いておる」
 こう返す六角だった。
「しかしじゃ」
「はい、あの二人だけではありませぬ」
「織田の軍勢全体がです」
「恐るべき強さです」
 こう言うのだった。
「織田の兵は弱いと聞いています」
「実際に先の戦では兵の強さ自体は大したものではあ




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