リンリーン電話が鳴る。

「後輩のTでーす。二コタ2周年、おめでとうございます。本日は、三密回避のため、電話で失礼します。」
「いつもと同じじゃないか。」

「先輩、まだ、2周年になったばかりの新参者なのに、新鮮さも初々しさもないですね。さすが、おっさんです。」
「何を言っているんだ。まだ、四択もやったことがないし、二コタは、毎日新鮮だ。」

「どうして、四択をしないんですか？正解を教えてくれる人も多いのに。」
「正解を選ぶだけが人生じゃない。寄り道、迷い道、遠回りこそ人生だ。」

「確かに先輩は、人生の選択を間違ってばかりですね。先輩の忠告を真面目に聞かないように、二コタの人達に言っておかないといけません。」
「いや、毎日、シュークリームを1個食べるのは、健康にいいと思うぞ。」

「今日も、レアチーズシューを買ってましたね。冷蔵庫に黒焦げのバナナタルトがあるのに。」
「甘いはずなのに苦いんだ。人間の味覚は、酸っぱさや苦さには、甘さやしょっぱさの千倍敏感だからな。ちなみに、猫は甘さを感じられないんだ。犬は甘さを感じるから、饅頭をあげるなら犬にあげた方がいい。」

「いつも、日記に役に立たないことばかり書いていますね。そうそう、創作小説100話達成おめでとうございます。」
「もう、そんなに書いていたのか。今から思うと、あっという間だったな。」

「それは、そうでしょう。毎回、ワンパターンで、コピペしたような内容ばかりですからね。」
「読者がそれを求めているのだから、仕方がない。読者に迎合するのが作家だ。」

「いえいえ、皆さん、ハッピーエンドにしろと苦情が多数寄せられていました。」
「ハッピーエンドなんて経験したことがないから無理だ。行ったことのないタンザニアの話を書いてくれと言うのと同じだ。」

「先輩の一番のお気に入りの話はなんですか？マーキュリーものですか？」
「いや、創作小説のジャンルじゃないが、プレカトゥスの天秤のコラボだ。」
https://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=1610846&aid=66652112

「それは、駄作として1位、2位を争う作品ですね。」
「キキとララは、『45周年おめでとう』と一言で終わらせる人は少ないが、プレカトゥスの天秤の時は、『天秤、そんなの知らない』とか『関心ありません』と一言で終わらせるアイテム泥棒が続出していたんだ。可愛そうだと思って、3000字を使い切った。」

「長いだけで、読むのに疲れるとみなさんに不評でしたね。ガンダム知らないと分からないし。」
「純文学作家である私が、はじめて挑んだファンタジーだ。宮部みゆきの『ブレイブ・ストーリー』のようなものだ。」

「宮部みゆきファンの寧々こさんに怒られそうですね。記念すべき第100作の『玉ねぎ畑でつかまえて』は、タイトルの意味が分からなかったです。」
「サリンジャーの『ライムギ畑でつかまえて』という小説があるだろう。主人公が、ライムギ畑で遊んでいる無邪気な子供たちが、崖から落ちそうになったらつかまえてあげる人になりたいと言った言葉から来ている。今回は、土俵から落ちそうなたまちゃんをつかまえてという意味が込められている。」

「意味がわかりませんが、たまちゃんは、玉ねぎさんのことですか。」
「そうだ。たまちゃんは全100話のコメントをコンプリートしているので敬意を表した。」

「主人公はたまちゃんに、似せて書いたんですか？」
「確か、たまちゃんは、学生時代に相撲部でがぶり寄りが得意だと言っていたから、相撲好きにした。」

「学生時代は、英文学科でシェークスピアの研究をしていたと思いましたが、勝手に相撲好きにして、怒られるんじゃないですか。」
「会社でも二コタでも、怒られるのは慣れている。たまには、褒められてみたいものだ。」

「忘れてました。キキとララ、45周年おめでとうございます。」
「セーラームーンも25周年だからな。コロナの影響で劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』の公開が延びて来年の1月8日になったのが残念だ。一緒に見に行くか。」

「断ります。ファミマで、明治のチョコ2個買うと、セーラームーンTodoリストノートを一冊プレゼントキャンペーンが火曜日から始まってますから急いだほうがいいですよ。」

「二コタをしている場合でなかった。じゃあな。」

ツーツーツー