Nicotto Town



なびけこの女(あま)。。




  朝もやの 
  クラブの帰り 思ふらむ 
  我が散財に なびけこの女(あま) 


はい。
外道です。
格調高い柿本人麻呂「石見相聞歌」を、下衆にパクリました。。

「石見相聞歌」の
どこに魅かれるかというと、矢張り「靡け(なびけ)この山」です。

石見の国の話から始まって、妻への思いが込み上げきて、
その妻の姿が見えなくなり、感極まって出た言葉。

 「その山、邪魔!」

感情のほとばしりを表さずにいられない。
ちっぽけな人間が、悠久の歴史を湛える自然に「靡け(我が意に従え)」と命じるさまは、
カマキリが車輪に立ち向かう虚しさを表すと共に、
それでも戦いを挑む、人という「種」の高揚感をも秘めています。
それは、
覚悟を持って試練に立ち向かう人類の姿そのものなのです。  (と、大きく出てみた。。(✿◕‿◕✿)。。)

この姿に共感が得られるのは、
ラピュタ滅びの呪文「バルス」が、今でも語り継がれるのと同根でしょう。。 (まぁまぁ、ご愛嬌で。。^^;)


ここで悩ましいことが、一つ。。
本歌は「偲ふらむ」と、現在推量の助動詞「らむ」を使っています。

本歌は主語が妻なので「(妻は)(私を)懐かしんでいることだろう」となるのですが、
ここで「なびけこの女(あま)」と思うのは、私です。

主語を私にして「思っちゃうよね」的な意味にするには
自発の助動詞が必要になりますが、「らむ」に自発の意味がない。
自発の意味を持たせるには「らる」を使って「思はらる」にしなくてはならない。
しかも、「思ふ」はハ行四段活用なので、「る」になる。
その「思はる」だと、文字数も変わり、本歌の「偲ふらむ」から遠く離れてしまう。

では、
助動詞「らむ」の持つ意味はといえば、現在推量、原因推量、伝聞、婉曲の4つ。
現在推量だと、「私は思っているだろう」となり、意味不明。
伝聞だと、連体形として後ろの語に影響するので「思うらしい私の散財」となって意味をなさない。
婉曲も、連体形として後ろの語に影響して「思うような私の散財」となり、これもダメ。
原因推量だと、「どうして思うのだろう」となる。

ん!
最初考えていた「思っちゃうよね~~♡」という、
朝帰りを繰り返す者の薄っぺらいつぶやきからは離れるが、意味は通じる。
しかも、自堕落な生活を送る自分を見る冷めた目線も出てきて、歌の表す世界も膨らむ。

・・・。
いいかもしれない。。

 タナボタだけど、「思ふらむ」に決定~~ヽ(´▽`)ノ♪


てな感じで、
過去の歌をパクっています。。^^;



最後に、
人麻呂への敬意をこめて、本歌をどうぞ。


  石見(いはみ)の海 角の浦廻(うらみ)を 
  浦なしと 人こそ見らめ 
  潟なしと 人こそ見らめ 
  よしゑやし 浦はなくとも 
  よしゑやし 潟はなくとも 
  鯨魚(いさな)取り 海辺を指して 
  和多津(にきたづ)の 
  荒磯(ありそ)の上に か青く生ふる 
  玉藻沖つ藻 朝羽振る 
  風こそ寄らめ 夕羽(ゆふは)振る 
  波こそ来寄れ 波の共(むた) か寄りかく寄る 
  玉藻なす 寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば 
  この道の 八十隈(やそくま)ごとに 万(よろづ)たび かへり見すれど 
  いや遠に 里は離(さか)りぬ 
  いや高に 山も越え来ぬ 
  夏草の 思ひ萎えて 偲ふらむ 妹が門見む 靡け(なびけ)この山



では、また。。








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2014/07/26 09:56
瞬 さん

 ほうほう、今流行の某W大かぁ~~ww
頑張ってねぇ~
学部で消耗して院まで持たないとの世間の評判なんて、吹っ飛ばせぇ~~ヽ(´▽`)ノ♪

 今から死ぬ気で頑張って、旧帝大の院に来なさい。
で、交換留学でデルフト工科大でもMITでも行けば、安くつくよ~~!\(^▽^)/!~~

いずれにせよ、どこかで会ったら、テストしてあげるね~~♡
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2014/07/20 11:24
建築学科でございます(笑)

最初の設計課題は落合にある芙美子邸の増改築、2回目が神田川沿いの河岸段丘に関連したものをつくる課題、そしてこの前終わったのが夏目漱石が生まれ、最後に居住していた早稲田に和菓子屋兼住宅をつくるというものでした。講評会でみんなの作品をみるといかに自分が劣っているのか改めて感じさせられます。

香山壽夫の『建築意匠講義』ぜひ読みますね!
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2014/05/24 15:58
დDada さん

 うんうん。。
日本語ってホント柔軟で可能性に富んだ言語だと思うよ。。
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2014/05/23 21:07
日本語の豊かな特性に一票。
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2014/05/19 18:57
響*ひびき* さん

 「バレ句」なんて言葉知らなかった。。(゚o゚;
色んな言葉があるんだね~~。。
パクリ歌って勝手に言ってるけど、厳密には狂歌の系譜だと思ってたのよ。。
まぁ~~
表意文字と表音文字を組み合わせて、簡単に言葉遊びが出来るのも
豊かな日本語の特性と考えて、ご先祖様に感謝しましょう~~ヽ(´▽`)ノ♪
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2014/05/19 15:48
なびけこのアマ (_≧Д≦)ノ彡ばんばん
男子の悲哀が語られていると思うので
いい歌な気がしましたがw

だって和歌って高尚なというよりはその時の気持ちを表現したものでしょう?
バレ句なんてのはまた別次元の、でしょうが↑の歌は気持ちがよぉっく理解できるもの。
といって、おカネでなびかれてもきっとちょっと虚しくなったりしそうな気もするけどね~(´▽` )
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2014/05/19 00:24
かもめのヨナ さん

 おぉ~~なんという上品で、おしとやかな現代語訳!
私の感情剥きの出しなんちゃって意訳が恥ずかしくなります><

この「夏草の」には、盛んなものが勢いをなくす虚しさが含まれているんでしょうね。
それは、芭蕉の「夏草や兵どもが夢の跡」で、より顕著だと思います。。^^

そう云えばこの歌、長いけど妻の立場で歌う部分がないですよね。
全部、勝手に盛り上がった男目線。。
人麻呂は相当な自信家なのかもしれませんね。。^^

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2014/05/18 17:39
こんにちはー^^
最後の方
「強い日差しにぐったりと萎えしぼむ夏草のように、
別れの悲しさに打ちひしがれて私(人麿)を思うあの人の
せめて家の門なりとも見たい」
みたいな感じでしょうか。
「夏草の」は枕詞なんでしょうが、このたった一言に
愛しい男との別れに元気をなくしている女性の姿態がよく出てますよね。
こういう簡潔なのに想像をかきたてる表現を大昔の人が持っていたのは
なんだか羨ましいです。
また自分との別れを女性が悲しみ、自分のことを思っているだろうと
信じて疑わない男と言うのも、なかなか自信家だなあ、なんて思います。

ナビスコの山は、なかなか体に脂肪がつきそうです^^;


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2014/05/18 03:16
にゃる☆彡 さん

 「バブル」って単語は、いつからできたんだろう?
はじけてからの命名よね?
あの当時、あの景気を何て呼んでたか覚えてる?・・?
なんか違う名で呼んでた記憶があるんだけどなぁ~~(-ω-)
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2014/05/18 03:14
کوi さん

 もてあます時間ww
クラブデビューは、銀座からですか?^^
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2014/05/17 11:25
バルス!の本当の意味は「バブル」からなのではぁ?とマハラジャを懐かしみながら
フッと思ったりしてw
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2014/05/17 06:06
む、難しすぎてほぼわからない内容w
一つ思ったことは、僕もこのもてあます時間を埋めるためにクラブで散財しようかなと。
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2014/05/16 11:36
トシraud さん

 いやぁ~~私も文法が苦手で。。^^;

特にこの「らる」!
時代によって意味も活用も変わるし、
また、動詞の活用形によって、つく語も変わる難儀な言葉。。

文法嫌い~~><~~
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2014/05/16 08:03
中高生の頃、々々さんの授業受けられてたらなぁ。。。
む むず けむ らむ らし めり まし べし・・・しか覚えてないですwww




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