Nicotto Town



白洲正子の近江山河抄


古いお寺の巡礼記的なエッセイを、沢山書いている白洲正子であるが、幼い頃から親しんだ能に対しても博識であり、その中でも琵琶湖湖畔にまつわる数々の古い遺跡や山、湖畔、島を巡ってのエッセイで、淡々とした口調で進める筆運びを、彼女のその才能を尊敬し、彼女の亡くなったあとに新しい能を書いた多田富雄先生が、能の道行きの筆運びだと表現している。ここでも、そと国から帰化した人々の生活の跡を偲んで、大変印象的である。多くのものが、新潮社なのに、講談社の出版しているのも、珍しく、手元に置いて、その足跡を訪ねたい1冊である。




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