読書をしないダメ大人
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/09/04 22:04:06
我輩は仕事に必要なのでいろんな種類の本を読む。
社会科学、文化、世界情勢、経済、科学技術その他ありとあらゆる分野の本を乱読する。
今ではそういう仕事には関わっていないのであまり読まないが、以前は同時にマンガ雑誌もよく読んだ。若者の流行を知っておく必要もある仕事だからだ。
本といっても新書がほとんどで、その分野の素人でも理解できるように書かれた物だから、それほど天才的な頭脳は要らない。
ただ驚くのは、最近の大人はあまりにも本を読まないという事だ。若者の活字離れを言えた義理じゃない。
もちろん紙の本以外にもいろんなメディアがある時代だから、ネットなどで情報収集しているのならそれはそれでいい。
だが本を読まない大人は、それもやっていないケースの方が多い。
我輩の職場にはこういうのが多い。
我輩「おっ!この本の内容が頭に入っているとすごく仕事の役に立つぞ!」と感じた時はその本を後輩に貸す。あるいは読むように勧める。
で、大体貸した本が半年ぐらい戻って来ない。たまりかねて遠まわしに催促すると返って来るが、半年も経つのに中のページが新品同様にきれいなのだ。
つまり読んでいないわけだ。だったら貸すと言った時に断ればいいものを。
こんな嫌な上司もいる。
職場で仕事時間が終わってみんなで缶ビールで一杯やる事が以前はよくあった。
我輩、若い後輩の意見を聞きたいので「ねえ、こういう話知ってる?」と水を向ける。
すると、この上司が横から割り込んできて「あぁ、もう、そんな事知ってるわよ。」
別にあんたが知っているかどうかなんてどうでもいい。こっちはその件について自分より若い世代がどう思うか知りたいだけだ。
逆に若い連中から全然知らない話を聞いて「えっ!そうなの。それで、それって・・・」と言いかけたところでまたこの上司が「え~~~!知らないの!!!!!!」
知らないから聞いてるんだろうが、ボケ!
またこんな事もあった。我輩の乱読ぶりが職場でも有名だった頃、バッグを開けたらマンガ週刊誌が入っていた事があった。もちろん勤務時間中には読まない。たとえ仕事に必要な情報を得るためだとしてもだ。通勤電車の中で読むからカバンにあったわけだ。
するとこの上司、周りの同僚に向けて大声で「あ~~~!見て見て!この人マンガなんか読んでる~~~!!!」
要するに我輩が本をたくさん読んでいるから物知りを自慢していると勝手に思い込んで、必死になってギャフンと言わせてやろうと虎視眈眈と狙っているわけだ。
多少なりとも読書を心がけている人はこんな小学生じみたみっともない事はしない。
自分が無知無教養だから、職場で読書家として通っている人のアラを探してやっつけないと気がすまないわけだ。
当然こんな上司とは付き合いたくもなくなる。
こっちにすれば年がら年中、人前で何年も侮辱され続けてきたのだから、口も利かなくなる。それで反省するかと思ったら、その後のアクションが最悪だった。
一年に一度の勤務評定の時、その上の上司である部長が我輩に、その嫌な上司と「もっとコミュニケーションを取って下さい」と言ってきた。
だったらその上司の方が、そんな子供じみた侮辱をやめるのが先じゃないのか、と言いかけた。
それまで揉み手をせんばかりに我輩の顔色をうかがっていた部長が態度を豹変。
「それじゃあ、勤務評価を厳正にしろと上から言われているんだよね。君の契約を切る事だって考えないとね」と言い出した。
後は我輩が何カ月も前に、こういうミスをした、ああいう不適切な事があった、という事例をべらべらと並べ立て始めた。
確かに身に覚えのある事もあったが、何カ月も経ってから、そんな理不尽な要求を断った途端に言うべき話か?
この部長がドラッカーの本を一冊も読んでいない事がこれだけで分かる。
こういう態度はマネージャーが絶対やってはいけない事だというのは、経営学のイロハのイだからだ。
いろんな本を読んでいるから偉いわけじゃないし、本で得た知識は畳の上の水練でしかない。
それを実際の業務に活かせるか、どうやって活かすか、それをみんなで考えよう、と言ってきただけなのだが。
活字の本が苦手なら、職場の人間関係や上司の心得などをマンガにした物だってある。
テレビやネットでだってそういう勉強はできる。
それを全くやろうとしない大人が多すぎる。
子供、若者はしょせん大人の鏡像に過ぎない。
今の若者がろくでもないとしたら、それは自分の無知無教養を恥とも思わない大人だらけの社会で育ったせいである。
図書館の方々とは皆顔見知り。
ガ、パソコンを使い始めて3カ月。
ほとんど毎日の図書館へ行くことが全くなくなりました。
あらゆるものと言っていいほどのものが、ほぼ無料で家に居ながらにして読める...
4誌読んでいた新聞は1誌にしました。
あんなに本好きだったのに.....
私は小説ばっかり読んでるので、もう少し実用的な本も読まなきゃといまさらながらに思います。
最近はどうも小説ばかりにジャンルが偏っているような気もしています。
反省しなければ…。
と言いつつ、今も読んでいる本は「男たちの大和」。
映画のノベライズ版だったりします。
大人の一人として、反省しないといけないかもしれません。
理不尽だけどそういった人ともうまく折り合い付けないといけないのは、つらいと思いました。
私は興味のある分野の自分の読みたくなるような本中心(時にその反論の本を含む)という偏った読み方ではありますが、活字を読まない日はありません。
その直属の上司(多分、以前も話題に出た女性ですね)は、マンガに対する認識がかなり甘いのでしょうね。
出版業界にいてそれはないんじゃないというくらい。
マンガは教養に類するものから娯楽に至るまで様々な作品がありますが、どれほど難しい内容であってもライトな切り口を持っていなければ独り善がりになりますし、逆にどんなに馬鹿馬鹿しいような設定の娯楽マンガであっても一片の真実が織り込まれていなければ共感を得られません。
つまり、対象読者の嗜好にあったものしか残れないので、必然的に読者の趣味嗜好を反映したものとなる。
そこにビジネスチャンスだってあるでしょうに。
細かい理論を知らなくても、仕事のミスはすぐにその個人(チーム)だけに対して注意し、成功はみんなの前でほめることにより職場のモチベーションを上げるというのは上司の仕事の基本ですよね。
いい年した大人が仕事そっちのけで派閥作りに奔走して、輪に入らない人を排除する図は傍目にはみっともなく映ります。
オイルショックから40年、そんなことをあちこちでやってきたから、日本は今の泥舟のような政情になっているのでしょうに。
「子どもは大人の鏡」、全くそのとおりです。