Nicotto Town



安物買いの未来失い

不況だから仕方がない面もあるだろうが、どうも今の日本は安物買いの銭失い、ならぬ「安物買い」で自分自身の未来、将来を失う傾向にハマってしまっているように感じる。

これは消費の各方面で顕著である。
例えば正統派のビールの売り上げが落ち込む一方で発泡酒や第3のビールの売り上げだけは伸びている。
ファミレスの低価格化がエスカレートする一方で、伝統的なすし屋などが激減している。

酒でも飲み放題の居酒屋ばかりが繁盛し、大人のムードが味わえる本格的なバーなどは減る一方。
スーパーでも値引き品やバーゲン品ばかりが売れて、全体の売り上げはかえって減るという所もあるという。

もちろん日本の不必要に高コストな体質が是正されている結果としての減少なら悪い事ではない。
また金のない若い人たちには安い商品やサービスがありがたいだろうから、低価格路線のビジネスを否定するつもりはない。

だが、もういい年になってそれなりに収入のある大人世代までが、安ければ安いほどいい、という点にばかり目の色を変えているという状況は、本人の人格形成にとっても日本社会全体にとってもあまり良い事ではない。

古い話だが昔のテレビCMのコピーに「いつかはクラウン」とか「いつかはオールド」とかいうのが多かった時代がある。
前者はトヨタの最高級車、後者はサントリーの当時としては最高級ウィスキーの銘柄だ。

昔の日本人はいつかはそういう物に代表される豊かな生活にあこがれて必死に働いた。その世代の頑張りの結果、日本は経済大国になった。
だが、その経済大国の末路が「安物で満足しきっている社会」だというのでは、高度成長時代の企業戦士のみなさん、草葉の陰で泣いているかもしれない。

ビートたけしが以前何かにこんな事を書いていた。
その人にとってご馳走と言える食品を値引きの時だけ買う、という行動が身にしみついている人は決して今より上には行けないよ、みたいな話だったと思う。

我輩も同意見で、カミさんと外食する時は万札が不可欠のレストランを選んで行く。
もちろん普段家ではまず口にすることのない珍しい料理や高級料理を食べる。

ただその分日頃の食生活は質素である。休日の昼食はたいていインスタントラーメン。
会社にも毎日弁当を持っていく。社員食堂はあるのだが、その出費も節約して月に1回か2回、本物、一流のグルメを味わいに行くのである。

思えば学生時代からそうだった。
我輩は学生時代はとてつもなく貧乏で、年にわずか1,2回見たい映画があっても見に行く金がそう簡単には用意できない。

だから平日大学での昼食とバイト前の夕食は2週間ぐらい毎日ぶっ続けで学食のカレーであった。
カレーと言ってもご飯の上にカレー味のルーがかけてあるだけ。肉はもちろん野菜のかけらさえ入っていないという代物だ。当時一杯120円ぐらいだったろうか。

そうやって金を浮かせてやっと映画を見たり、本を買ったりする事ができた。
まあ若かったから体がもったのだろう、今同じことやったら確実にぶっ倒れるだろうな。

今でもパソコンソフトで画期的な物が出ると何かを切り詰めてまず買ってみる。
例えばボーカロイドの「初音ミク」は発売と同時に買った。
結局楽曲を作るまでは使いこなせず部屋の隅でほこりをかぶっているが、おかげでボーカロイドとは何なのか、どう使う物なのかはすぐに理解した。

だから YouTube などで話題になっているボーカロイドで作った作品の何たるかもすぐ分かるし、「初音ミク」という名前がヒットチャートの上位に来る事がどういう意味を持つかも人より先に理解できる。

安物買いに目の色変えてばかりの大人は、こういう最新のトレンドにはついていけなくなる。
安い買い物して一時的に得した気分になっても、長い目で見ると自分自身のレベルを落としているわけだ。

これは社会に出る前の若者でも、社会人になったおじさん世代でも、もっと大げさに言えば政府、国家の運営でも同じ事が言える。
普段は無駄遣いをせず節約して、ここぞという時にはドカンと使う。

今より上へ行きたいのならそれが正しい金の使い方である。
世の中には現状に胡坐をかいて上へ行こうという意志そのものがない大人も多いから、そういう人たちは安物買いに精を出せばいい。

しかし将来もっと上へ行きたいと思う若者は、たまには大金はたいて分不相応のぜいたくをしてみる、そういう経験も節約と同じぐらい大事である。

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2010/09/14 07:08
日本は資源大国ではない分、国民自体が資源ですから、国民に上昇志向がないというのは結構危ないことなんですけどね。
長期的に見て日本が経済的に低迷し、生活水準が今以上に落ちて明日食べるものにも困るようになったとしたら、今ある権力構造も変化するでしょうが、上昇志向のない人が生けていけるのかとも思ってみたり…

たけしさんの意見は「伸びる気がない人は伸びない」で解釈すればよいのかな。
「伸びる気がある人が必ず伸びる」というわけではないですが、やる気がなければうさぎであっても亀に抜かれるのが世の中ですから。
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2010/09/13 00:52
わが国も一時は「いきなりクラウン」という時期もあったのですが、
遠い昔のような気がします。

その時期には初心者マークのフェアレディZもよく見かけました。
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2010/09/12 18:59
お金持ちは凄く凄くお金持ちで~
貧乏って底なし~な、感じだしよ。
確かに安価に流れてるのは危険かもですが
CDにしろ映画にしろ日本は値段が高すぎませんか??
まだ暑いのに洋服や持ち物が全部寒い時仕様なのも変だとおもいます。
安価はマズイと思うけどたけし監督みたいに言うのって抵抗ありなコロ。
上に行くって?何かな?上になんかいけなくったって幸せな国に日本がなってほしいです!!

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2010/09/12 16:08
ボカロ流行ってますよねー
先日、横浜で、初のボカロ祭りが、あったらしいです。

ぐみっぽいど、とか、、がくっぽいど、とか、、

あの、高音域な歌声は、、若者じゃないと、耳の構造上聞き分けられないかもしれませんね。。

こコゾという時や、物に、お金をかける。大事な事だと思いますが、、

なかなか、溜めれないのが、現状なんでしょうか?

大切な文化や技術が、失われていくのはもったいないです。。

いい物を、長く使う、、それこそが、本当の、エコだと思います。。

まだまだ、使い捨ての悪い癖が、抜けないのですよね。。

ゴミを片付ける。。最後まで面倒を見る、、そういう所が、欠落している様に思います。

何かを作ったら、、それの最後までを、想像して、考える。。

そういうお片づけの文化が、ある方が、、大人だと思います。

散らかし放題、、、これって、お子チャマですよね。。




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