Nicotto Town



アペリティーボは日本で流行るか?

今東京で「L'APERITIVO TOKYO」というイベントが行われている。
最初のLは英語の「the」みたいな定冠詞で、「アペリティーボ」と呼ばれるイタリアの食のスタイルを日本でも広めようという試みである。

イタリア政府の、日本で言えば農林水産省にあたる機関が、イタリアの食品業者などと協力して、北青山のフィアット・カフェ(Fiat Caffe)というレストランで実験的に年末まで数回、このアペリティーボを提供している。

平日の夜だけなので我輩は行けそうにないのだが、次回は12月21日だそうである。
これでうまく行けば、恒常的に日本各地で始めようという事だろう。

アペリティーボとは、ドリンク代だけで料理は食べ放題、というサービスである。
正確には二千円ほどの入場料みたいな物を払って、お酒は一杯だけ無料。
カウンターに並んでいる料理をバイキングみたいな形式で、好きなだけ食べられるという物だ。

単身者や共稼ぎの若い夫婦が多いミラノで人気のあるスタイルなのだそうだ。
平日の夜、仕事帰りに気楽に飲んで、かつそこそこの高級感を味わいたいという人向けのサービスだ。

東京は単身者や共稼ぎが多いという条件では一致しているから、日本でも大都市では受け入れられるかもしれない。

ただ、どこまで浸透するかは未知数な面がある。
日本の居酒屋の「飲み放題」サービスの、ドリンクと料理の関係を逆にしたような物だから、「定額」という点にはあまり目新しさはない。

定額で食べ放題なら、ホテルのバイキングが定着しているし、同じサービスをチェーン展開しているレストランもある。

このアペリティーボ、成功するかどうかは、やはり「イタリアらしさ」をどれだけ出せるかがカギだろう。
イタリアンレストランでは、ドリンクと言えばワインで、あまり強いリキュールやカクテルは頼みにくい。

またレストランとして金を取る以上、料理もあまり新奇な物やカジュアルな物は店の方も出しにくい。
しかし、その国の料理や食文化の神髄は、気どらない家庭料理やカジュアルな食べ物にこそある。

いろんなお酒を飲みながら、イタリアンレストランでは滅多にお目にかかれない、珍しいが、カジュアルな食べ物を少量ずついろいろ味わえる、というのなら、女性には人気が出るかもしれない。

二千円とか三千円で、イタリアならではの食材や料理を、一度に何十種類も一口ずつ、という事が可能なら、日本での新しいイタリアンの形として人気になるかもしれない。

ちなみに我輩が今でも懐かしむオーストラリアの味は「フィッシュ・アンド・チップス」である。
英国起源の、魚の切り身とポテトのフライである。
これを忙しい時に、公園のベンチや、時には立ったまま、よく頬張ったものだ。

忘れられない「外国の味」とは、えてしてそんな、その国の人にとっては平凡な食べ物である。

アバター
2010/12/19 02:59
ふ~む、面白そうなイベントだけど、平日の夜じゃ行けなそうだ・・・orz
アバター
2010/12/19 02:24
飲み物代だけでとなると、あまりアルコールを嗜まない上品な形になりそうですね。
それでイタリアの庶民的な味が楽しめるというなら、食事の一形態としてはありかも。




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.