Nicotto Town



第五次中東戦争のシナリオ

エジプトの政変は、米国のオバマ大統領がイスラエルを見限ったサインではないか、という説が流れているようだ。
つまり第五次中東戦争が起きてもかまわない、と米国が腹をくくったというわけだ。

そもそもムバラク元大統領がなぜ30年間もエジプトの独裁者として君臨出来たのかと言うと、アメリカの政治的、経済的支援があったからである。
アメリカは口では世界各国の「民主化」を口にするが、それが自国の国益にかなう場合には平気で独裁政権の国を支援してきた。

オバマ大統領が就任直後「核なき世界」と演説した時、情緒的な反戦平和に慣れきった日本人は無邪気に歓迎した。
しかし世界の常識から見れば、あれは相当なトンデモ発言だったのだ。なにしろアメリカは世界最大の核兵器保有国なのだから。

逆に言えばオバマ大統領はそれほどの理想主義者だという事だ。
そしてアメリカ人の理想主義と日本人の理想主義はその意味合いが全く違う。
アメリカ人の理想主義というのは、その理想の達成のためなら「たとえ何百万の人命が失われても仕方がない。必要な犠牲なら」というタイプの理想主義なのである。

アメリカが独裁政権にも関わらずムバラクを支えてきたのは、イスラエルを守るためである。
イスラエルと周辺アラブ諸国は四度にわたっていわゆる「中東戦争」を起こしている。
1948年、1956年、1967年、1973年の四回で、エジプトはその全てでアラブ連合軍の盟主として戦った。

1973年の戦争は日本にも多大な影響をおよぼした。産油国であるアラブ諸国が、イスラエルの味方をする国には石油を売らないと言い出し、同時に原油の値段を数倍に引き上げたため、いわゆる「オイルショック」が起こり、日本経済も大混乱に陥り、この年を境に日本の「高度成長時代」は終わりを告げた。

第四次戦争の後、アメリカの仲裁でエジプトはイスラエルと和平協定を結ぶ。いわゆる「キャンプ・デービッド合意」である。
アラブ連合軍のリーダーがイスラエルと手打ちをしてしまったのだから、以後アラブ諸国はイスラエルと全面対決は不可能になり、その後は散発的な武力衝突は起きているが大規模な戦争は避けられてきた。

そしてアメリカが仲裁役となってイスラエルとパレスチナ人の間で和平を実現し、イスラエルは占領していたヨルダン川西岸地区(ウェストバンク)とガザ地区をパレスチナ人に返還、そこにパレスチナ人の国家が建設されるはずだった。

が、キャンプ・デービッド合意は1978年。33年も経っているのに中東和平は全然進まず、パレスチナ人国家も未だ建設されていない。
これは一つには、イスラエル政府が、パレスチナ全土をイスラエルの領土に組み込めと主張する強硬派をコントロールできないためだ。

アメリカとしてもいいかげん匙を投げたくなってきたのではないだろうか?
アメリカがえこひいきと言っていいほどイスラエルに肩入れしてきたのは、国内にユダヤ系が多いためだと言われてきた。

またユダヤ系アメリカ人には知識人階級や富裕層が多い。有名なところでは、前FRB議長のアラン・グリーンスパン氏がそうだ。
またマスコミと金融業界にもユダヤ系が非常に多い。
選挙で敵に回すと怖いから、イスラエルの味方をせざるを得なかった。

しかし、アメリカのユダヤ人も世代交代が進み、同じユダヤ人というだけで無条件にイスラエルを支持する人ばかりではなくなってきた。
むしろアメリカのユダヤ人の中には、イスラエルの強圧的なパレスチナ人支配に眉をひそめる者も今では多い。

さらに、アメリカ国内の油田はもう十年ほどで枯渇するという予測がある。
昨年だったか、メキシコ湾で海底油田を掘削して大規模な原油流出を起こしたが、なにもそんな危ないとこで石油掘らなくても、とは思わないだろうか?
陸地の油田があらかた掘りつくされた証拠と見る事もできる。

だとしたら今後アメリカは石油を輸入に頼らざるを得ない。
その時に世界最大の産油地帯である中東の国々の恨みを買っていたら・・・・・・
そう考えると、もうこれ以上イスラエルの味方をするのは得策ではない。またイスラエルを守ってやるためにエジプトのような独裁国家の支援をするのは、経済的にも重荷だし、なによりアメリカが掲げる理想主義に反する。

オバマ大統領がそう考えたとしても不思議ではない。
エジプトを民主化して欧米式の選挙をやったら、反イスラエル派が多数を占めるのは目に見えている。他の中東諸国も同じだ。

それらの国が「アラブの大義」を再び蒸し返し、第五次中東戦争が勃発する、というのもあながちあり得ない話ではない。
しかし、その時もうアメリカはイスラエルを守らないかもしれない。

オバマ大統領の「核なき世界」がイスラエルに対するけん制だったのでは?と考えるのはうがち過ぎだろうか?
イスラエルが核兵器を保有している事は、世界の公然の秘密である。

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2011/02/18 10:45
一番怖いのは、中東周辺を取り囲むように
原子力発電所が集中してあるってことです。

石油コンビナートもあるしね。
連鎖が起きて、SF的未来も現実的となってきます。

日本はひたすら石油に変わるエネルギー開発に邁進すべきです。

わたしが思うことは、米国大統領になった限り
歴史に名を残したいが為に
パレスチナ問題を解決したいと。
あのアホブッシュでさえ、チャレンジしてますもの。

不条理極まりないのに、延々と続いてきた紛争。
(アフリカは打ち捨てられていますが。。)
それほど困難なのでしょうね。

イスラエルが譲歩したならば、テロにも大義名分を与えなくて済むし
アラブの一般人の本音も平和な世界だろうしね。
問題は石油だけだという、本質が綺麗に見えてくるだろうね。
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2011/02/16 13:39
オバマ大統領になってより、確かにアメリカはチェンジしてます。
アメリカが一番力を入れてきた中東においても、この有様・・
日本など、「同盟は重要」とは言っていますが、沖縄の米軍基地も
日本人が出て行けといい続ければ、出て行きかねません。
そこを踏まえて、日本はなんとか独自に防衛策をきちんと考えないと
いけない時期にきていますね。
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2011/02/15 19:37
本当にアメリカがイスラエルを見捨てる可能性があるとなると火薬庫の導線に火がつく可能性がありますね。
局地的な小競り合いでは済まされないような。
宗教問題がからんでいるから、お互いに譲歩はしにくい状態ですし。
しばらくの間目が離せない、というか政府は目を離すべきではありませんね。

ただ、エジプトの政変は結局軍が影響力を行使しているという点は変化がないわけですよね。
軍が民衆の上にいる限り民主化などありえない。
半年軍に治安維持も政治もお任せして、落ち着いてきてから選挙をしてイスラム系の会派が主導権を取ったとしても、軍にいきなり「今日からは私達があなたを指揮します」なんてできるはずがありませんから。
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2011/02/14 22:52
サバタイ派はガチでヤバイかも。
http://www.youtube.com/watch?v=kv4s3fn8jDc
(そろそろ、「ヒバクシャ」が出てるんじゃなかろうか?)




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