意外な前歴:アメリカ編
- カテゴリ:ニュース
- 2011/03/10 21:42:17
夕刊フジのサイトに面白いニュースがあった。
アメリカのセントルイスで、高校の科学の女教師がかつて人気ポルノ女優であった事が発覚して退職に追い込まれたのだそうだ。
今から15年ぐらい前にかなり人気のポルノ女優だった。その後引退して、もちろん過去は隠してだろうが、学校の先生になっていた、というわけである。
その学校の生徒が、その先生が出演していた作品のビデオを見つけて、発覚したらしい。
ただ、ニューヨークの新聞が読者にアンケートしたところ、82%が「過去は過去、今いい先生なら復職させるべき」と答えたそうだ。
セントルイスのあるミズーリ州は、アメリカ全体のちょうど真ん中からやや右寄り。
普通の日本人はアメリカというとニューヨークやロサンゼルスのような近代的で、自由奔放な社会を連想しがちだが、ああいう大都市の開放的な雰囲気の方がアメリカという国では異質である。
NYやLAのアメリカ人と、内陸の地方都市のアメリカ人は「これがほんとに同じ国の人間か?」と思えるほど気質が違う。
中西部や南部のアメリカ人は時として日本人以上に保守的で、価値観も時代がかっている事が多い。
1980年代に日本でも大人気になった「ブルーザー・ブロディ」というプロレスラーがいる。
チリチリにパーマがかかった長い髪、工事現場で使うような太い鎖を振り回しながらリングに登場するという「野獣」のイメージで人気を博した。
この人も、プロレスラーになる前、短い期間だが、なんとテキサス州の新聞記者をしていた。地元では有名な権威ある地方紙である。
実はこの人、プロレスラーにあこがれていたのだが、保守的な両親の大反対に遭い、仕方なく「知的な職業」というイメージのある新聞社で働く事にしたのだそうだ。
もちろんちゃんと大学を出ている。
スポーツ担当記者だったそうだが、それでもプロレスラーが四大卒で元新聞記者という経歴は日本では考えられないだろう。
アメリカではスポーツ選手として活躍し、30歳ぐらいで引退してその後医者になったとか弁護士になったとか、そういう例はいくらでもある。
プロスポーツ選手といえど「筋肉バカ」ばかりではない。
それだけ職業選択の幅が広く、雇う方もそういう人を躊躇なく受け入れるわけだ。
もちろん本人の血のにじむような努力の結果だろうが、こういう進路変更が珍しくもなく出来てしまうあたり、アメリカという社会の柔軟性は大した物である。
日本がついにアメリカを抜いて経済大国世界1になれなかったのは、この差のせいではないかという気がする。
大学を出た後でこんなドラマチックな転身が珍しくない。日本もそういう社会であれば、大学入試でのカンニングなんて必要なくなるだろうに。
セントルイスの先生も、15年も経ってから本人だと簡単に分かったというのだから、38歳というお年の割には、かなり若さを保っていたという事になる。
ブルーザー・ブロディとは逆のパターンだが、今の日本でその後学校教師が勤まるAV女優なんてまずいないだろう。
まあ確かに、よりによって学校の先生にならなくても、という気もするが、過去がばれるまでは問題になっていない以上、ちゃんと先生が勤まっていたという事だから、ある意味すごい人ではある。
ただ、この事件、一つ大事な点が見落とされている気がしてしょうがない。
その学校、高校なのだし、その生徒が見つけた過去の出演作品のビデオは当然X-rated, 日本でいう18禁である。
なぜ、その生徒はその作品を見つける事ができたのか?
それも出演女優の15年後の姿を確認できるほどはっきりと。
この点はなぜ問題にならないのだろうか?
そんなこと見つけても、絶対に 他言しては いけません(^^;
過去の事実が分かったところで、その女性は、何のルール違反もしてないのに・・・って思う。
生徒の親が持っていたのを盗み見たという推測ができますよね?
アメリカ人の転職ってすごいですね。