関東節電対策:長期
- カテゴリ:その他
- 2011/04/01 21:18:04
福島第1原発の事故以来、原発を全部廃止すべきという意見と、それは無理という意見がぶつかっているようだ。
どちらも一理あるのだが、この議論にせよ国の原子力政策にせよ、ある一つの大前提を共有している。
それは「電気は貯めておけない物」という事である。
車のバッテリー、電池などに貯蔵してある電気は確かにあるが、東京電力の管内だけに限っても、それらは全電力消費の合計と比べたら完全に無視できるほど微々たる量でしかない。
電力は基本的には「作るそばからすぐに消費される物」であり、「今必要な分をその時すぐに発電しなければならない物」なのだ。
例えば中ぐらいの火力発電炉が作れる電気の量を1と数えて、現在関東全域での電気の「年間平均需要量」が100であるとする。
では東京電力は100個分の発電炉を持っていればいいのかというと、そうはいかない。
現在東京電力は200個分ぐらいの発電炉を持っているはずだ。
なぜ2倍もの発電所が必要なのかというと、電力需要は季節や一日の時間帯によって大きく変動するからである。
春や秋、暖房冷房にほとんど電気を使わない時期なら発電炉100個分で余裕。
一日のうちでも、オフィス需要が少ない夜は需要は100にもならない。
しかし夏場や冬場に関東全土で冷暖房のためにエアコンが大量に稼働すると需要が100を超える。
東京電力の管内の場合、需要が200にもなる。
そして発電所の総発電量というのは、この一年のほんの一時期の「最大需要量」をカバーできるだけ必要になる。
電力の総消費量がわずかな時間でも総供給能力を越えると停電が起きてしまう。
これが首都圏が直面している電力危機の正体である。需要が季節や時間帯によって跳ね上がらなければ、発電所は充分足りているのだ。
当然、関東以外の土地に危険な原発を置いておく必要もなくなる。
しかし「電気は貯めておけない」という大前提があるために、平均100の需要に応えるために200個分の発電所が必要、という事になってしまう。
向こう10~30年ぐらいの長期的な話になるが、この矛盾を根本的に解決できそうな科学技術がある。
「超電導バッテリー」という物である。
液体ヘリウムなどでマイナス200度以下の超低温にすると金属などの物質の「電気抵抗がゼロになる」という現象が起きる。
流れることができる電流の量が理論上「無限大」になるので、とてつもない強力な磁力が発生する。
この磁力で電車全体を宙に浮かせて超高速で走るのが「超電導リニア新幹線」である。
そして超電導状態の物質は莫大な量の電気を貯蔵できるバッテリーとしても使える。
その量も理論上は「無限大」である。まあ、現実にはそうはいかないだろうが、現在の電池やバッテリーとはけた違いの莫大な量の電気を小さな容器に貯めておく事が可能になる。
この超電導バッテリー、既にSFではなく「新エネルギー・産業技術総合開発機(NEDO)」という独立行政法人が既に本格的な研究を始めている。
↓
http://app2.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/neg/neg05/index.html
また自動車メーカーのホンダも、電気自動車のメイン電源としての小型の超電導バッテリーを開発中である。
これを電力供給に使うと、たとえばドラム缶程度の大きさの超電導バッテリーで4人家族の住む一戸建て住宅の全電力をまるまる1週間分まかなえるような物ができる。
もっと巨大な超電導バッテリーをたくさん集めた巨大な、発電所ならぬ「蓄電所」を人気の少ない田舎の山の中に建てることもできる。
この蓄電所なら東京都全体の電力の数日分を貯めておくことも夢ではない。
現在でも全ての発電所が一日中フル稼働しているわけではない。
一部の発電機は夜は休んでいる。「電気は貯めておけない」から、需要が少ない時は出番がないのだ。
しかし超電導バッテリー、超電導蓄電所が実現すれば一転して「電気は大量に貯めておける物」になる。
災害時などの非常時はもちろんだが、普通の時でも夏場のクーラーの使用で電力需要が増えた時、余分な発電所ではなくこの超電導蓄電所から電気を引き出すようにできる。
発電所は100個分あればよく、それで足りなくなったら蓄電所からいくらでも引っ張り出せるわけだ。
これが可能になると、太陽光発電、風力発電なども現実的な電力の供給源になれる。
現在電気は貯めておけず「需要が増えたら瞬時に発電できる」物でなければならないから、こういう自然エネルギー発電はメインの供給源になり得ないのだ。
超電導リニア新幹線の「開業をいつにしようか?」という話が進んでいるぐらいだから、日本の超電導技術研究は世界のトップクラスである。
政府が本腰を入れて後押しすれば超電導バッテリーの実用化、それを使った巨大蓄電所の実現も、気が遠くなるほど未来の話ではないはずだ。
なんか、夢の話
のような気がするけど∑∑∑
早く叶ってくれるといいねwww
自分、プリウス乗ってるんですが、やはりバッテリーで走って、ガソリン使わないことなどエコを感じますね。
リニヤは正直いらないかなと思ったりもしますけど。
新幹線の速さで十分。
原発は廃炉にすべきです
放射能漏れの拡大はとどまるところを知らずにいる現状でどう原発を続けられるのでしょうか
ブログに書かれてあります超電導蓄電所実現になればもっともっと日本は安全国家となります
早く実現してほしいです
超電磁バッテリーがいまだに、実用化していないのは、
何かデメリットがあるんでしょうか???
早く実現して欲しい物です。。
小型でも、、それがあれば、、今回の事故も免れたかもしれませんね。