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直近の原発論争を終結させよ

関西電力が今夏の電力消費カットを要望し、産業界が猛反発している。
トヨタなどは「日本での物づくりは限界」とまで発言して、工場の海外移転をほのめかしている。

このままだと、日本中で深刻な電力不足が起きる事になる。
その最大の原因は現在稼働中の各地の原子炉が向こう1年ぐらいの間に次々と定期検査のため運転を休止しなければならない事である。

福島原発の事故で各地の住民が原発の再稼働に神経質になっており、検査が終わった原子炉が再稼働できないままだと発電能力が低下して、日本中で電力が不足する事が懸念されている。
関西電力の消費抑制要望もこれが原因である。

もしそうなると大規模製造業は日本国内では仕事にならない。
トヨタの警告もあながち脅しではなくなる。
もし製造業が一斉に海外へ逃げ出したら、日本経済はもうおしまいである。

長期的には脱原発を目指すべきだとは思うが、それには代替発電技術、装置などの本格的な開発が必要で、これは一朝一夕にはできない。
だから今既にある原発をどうするのか、政府は急いで答を出すべきだ。
脱原発は果たしたが日本経済は壊滅しました……そんな結末は避けるべきだろう。

脱原発の準備ができるまでの間は既存の原発を活用せざるを得ない。
しかし停止中の原子炉の再稼働は周辺住民、あるいは国民一般の理解を得られない。
では、どうするか?
ここは東京電力が動くべきである。

東京電力が持っている原子力発電所は福島第1、福島第2、そして新潟県の柏崎刈羽原発。
福島第1、第2は当面使えない。が、柏崎刈羽は7基の原子炉のうち4基が現在も稼働中である。
柏崎刈羽の電力を無償か非常に安い値段で東北電力に供給するのだ。

送電線のつなぎ換えなどの工事は必要だが、各電力会社の送電網を使わせてもらえば短期間でできるはずだ。
東北電力も今夏深刻な電力不足が懸念されている。

特に重要なのは、今後被災地の復興が本格的に始まると電力需要が一時的に跳ね上がる可能性が高い事だ。
土木工事でも電動ドリルなど電気で動かす機材は多い。
道路や線路の補修、再建なども24時間体制でやろうとすると照明に莫大な電力が要る。

電力不足で工事ができないという事になると、ただでさえ遅々として進まない被災地復興がますます遅れてしまう。
また震災、原発事故の直接の被害を免れた福島県内陸部の経済が壊滅してしまいかねない。

柏崎刈羽は1,5,6,7号機が稼働中であり、その総発電量は490万キロワットぐらいある。
東北電力管内の不足分を十分まかなえるはずだ。
その分、首都圏などの関東への供給は減るが、それは一層の節電で乗り切る。
東京電力管内でまた計画停電などが起きるとしても、関東の住民も「被災地のためなら多少の不便は我慢する」ぐらいの侠気は見せるべきだ。

そして柏崎刈羽の原子炉が定期検査のため停止する時に、日本国民全員に「今使えるけれど停めている原子炉をどうしましょうか?」と問いかけるのだ。
日本が発展途上国の経済水準、生活水準に戻ってもいいから、原発を1基も再稼働させるな、という声が多数派なら、政府はそうすればいい。

だが、東北の復興に原子力で作った電気が不可欠と認識されていれば、原子炉の再稼働について「国民の理解」は得られるはずだ。
そして現存する原子炉の寿命が来るまでに国を挙げて太陽光発電などの新しい電力源と大容量蓄電技術をセットで開発し、十年後ぐらいから段階的に脱原発を目指す。

現在、東電と始めとする地域電力会社は全国に10社ある。このうち原発を1基も持っていないのは沖縄電力だけである。
だから日本のほとんどの地域において、停止中の原子炉を再稼働できるかどうかは、死活問題である。

なお、ドイツの脱原発宣言がもてはやされているが、あれは日本には参考にならない。
なぜならドイツなどのヨーロッパ諸国はフランスから大量の電力を買っている。
陸続きなので国内で電気が足りなければフランスからいくらでも買える。

しかし、フランスの発電量の実に75%は原子力発電所で作っている。
つまり仮にドイツが原発を全廃したとしても、隣国の原発で作った電気を使っている、という状況になるだけだ。

他国から電力を買えない島国の日本では、ドイツと同じ事はできない。
仮にできるとしても、よその国の原発のおかげで果たした「脱原発」に本当に意味があるだろうか?

政府も「安全対策を強化した上で原発を使い続ける」と言うのなら、東電に上記のような措置を取るよう説得するべきである。
そうしないと国民の理解が得られないままズルズルと日本中が電力不足に陥って、何もかもが手遅れになってしまう。

電力不足で優れた企業がみんな海外に逃げてしまったら、長期的な脱原発を目指しての技術開発もとん挫してしまう。
そうなったら、今度こそ日本は終わりである。

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2011/06/12 21:29
関西電力が今夏電力供給が不足することを予想していますが、原子力以外の最大供給電力がどのくらいあるのか存じ上げないので何とも言えませんね。
「火力発電がフル稼働すれば」とも思いますが、これも原子力発電再稼動延期の関係で不足が予想されているとか。
水力発電が真夏に当てにならないのは周知の事実でありますし。
風力・太陽光でどこまでカバーできるか。

そう考えると個人としては節電に努めるしかないですね。
テレビ局も放送時間を短縮するとかしたらかなり浮くんじゃないですか。

企業は操業を止められないところも多いでしょうが、大企業は大抵自家発電持っているはずですがね。
トヨタにはないんでしょうか?

関東の計画停電が結局短期で終わったように、個々人の心がけである程度回避できるのでは。
各電力会社の予想が厳しいのは、予め危機を周知して回避しようという作戦にも思われます。
まあ、これも素人考えですが。
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2011/06/12 19:06
大企業が出て行きたいなら、さっさとどうぞ。

タイトルの「命令口調」
語尾は「~~である」の断言では、反感をかうというか・・・。
科学者としても論外。

http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=95141&aid=27269525
http://www.youtube.com/watch?v=bugxRiBR7Qk
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2011/06/12 16:41
原発が無くても、電気は足りているという試算がでてますよね?

原発を、なんとしてでも使いたい、、そういう陰謀にも、、とれますけど、、

どうなんでしょうかね??




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