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軍事技術を宇宙ゴミ退治に

ドイツのROSATという人工衛星が地表に落下して来るとして、けっこう騒ぎになっている。
今回の衛星は計1.7トンもの破片が地球上に落下して来るそうで、しかも落下位置の予想ができず、まあ人に当たる確率は天文学的だと言うが、あまり気持ちのいい話ではない。

今後さらに厄介な問題になるのは、地球の周回軌道を猛スピードで回っている、いわゆるスペースデブリスだろう。
これは宇宙ロケットや衛星のカバーなどが分離した物で、人工衛星同士が衝突して小さな破片になった物もこれにあたる。

一個一個は十数センチ程度の大きさらしいが、周回する速度が時速一万から二万キロというすさまじいスピードで、たとえ小さな物でも衝突した時のエネルギーはとてつもなく大きくなる。

一番心配なのは、国際宇宙ステーション(ISS)のような重要な構造物にスペースデブリスが衝突する事である。
たとえ消しゴム程度の大きさであっても、時速二万キロで衝突したら、あの巨大なISSでも大被害を受ける可能性がある。
最悪の場合、搭乗中の宇宙飛行士が全員死亡、なんて危険も無いとは言い切れない。

一方アメリカ、EU、中国などの軍事先進国では「宇宙軍」の創設がもうSFではなくなりつつある。
また宇宙の軍事利用は半世紀前から研究が進んでいる。
ここは各国の兵器、軍事技術をスペースデブリス退治に使ってはどうだろうか。

数年前、中国が人工衛星を地上から打ち上げたミサイルで破壊する実験をやって国際的に非難を浴びた。
だが、あの技術は今回のように燃え尽き切れずに地表に落下して来る巨大なスペースデブリスを、大気圏突入の寸前で破壊する事にも使える。

先日のアメリカのUARS、今回のROSATはもともとがでかい衛星なので、大気圏との摩擦で燃え尽きない部分が残り、それが地表に落下すると思いがけない被害が出る惧れが出るわけだ。
なら大気圏に再突入する直前にミサイルで数個程度にバラバラにしておけば、全部が大気との摩擦で燃え尽きる。

米軍は中型旅客機ぐらいの大きさの改造飛行機の先端にレーザー光線発射装置を取りつけた、レーザー光線実験兵器を既に運用している。
大気圏外とはいかなくても、高高度で落下して来るスペースデブリスに強力なレーザー光線を当てれば、燃え尽きるのを助けるか、地表に到達した時のサイズを最小にする事も不可能ではないだろう。

地球上を周回するスペースデブリスについても、軌道がはっきり分かっていれば、ISSを直撃する可能性があるような物はあらかじめ地表に叩き落としておく事も不可能ではない。
そのスペースデブリスより高い位置にミサイルで打ち上げた弾頭を待機させておき、下向きに爆発させて目標物体を地表に向けて落下させ、大気との摩擦で燃え尽きさせればいい。

いかに人に当たる確率が小さいと言っても、燃え尽きずに落下してくる物体は今後増えるはずだし、人口衛星の数も今後増える一方だろうから、今から対処の方法を模索しておいても早すぎる事はないはずだ。

兵器などという物は存在しないに越したことはない。
だが現実には軍隊、兵器がなくなることはないし、軍事技術の研究開発はいくら世論の批判にさらされても続いて行くだろう。

ならばその兵器、軍事技術を平和的な目的に利用できる数少ない方法がスペースデブリス退治である。
各国の軍隊にとっても宇宙兵器技術の研究の役にも立つのだから、一石二鳥だろう。

衛星の位置の特定、軌道の追跡といった分野なら日本も貢献できる事は多いはずだ。
人類がまだ軍事技術の開発をやめられないのなら、それを何とか戦争以外の有意義な事のために利用できないか?
スペースデブリスの問題は、その答の一つになり得るのではないだろうか?

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2011/10/23 16:17
中国のあの実験は 軌道上にあるものをミサイルで爆破すると 
スペースデブリの大量生成になるということが問題
今回のドイツの落下物が人にあたる確率は 1/2000
2000回 同じことが起きると 1回人に当たる ということだけど
現在 大量にスペースデブリが存在することを考えると
2000回というのは すぐですね
燃え尽きないで 地上に落下する程度の大きさのデブリも大量ですから
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2011/10/23 11:33
穿った見方をすれば・・・
落下の危険があるものを排除するためにミサイル等を発射すると称して対立国の衛星を「誤射」してしまうとか。
大きなものを細かく砕いたはいいけど、落下せずに周回し続けて宇宙ゴミの総数が増えただけになってしまうとか。
他の問題も考慮する必要がありそうです。
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2011/10/23 11:32
宇宙はスペースデブリス、、、

地球は、核で、、、汚れてます。。

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福島第一原発は5号機と6号機も危機的状況にあるとの説
http://alcyone.seesaa.net/article/231713895.html
アバター
2011/10/22 22:50
技術的にかなり高度なものが必要のようですね。
恐らく可能な範囲ではあると思いますが、ミス(不
測の事態)が発生する可能性も低くはなさそうに
思います。
①大気圏外からのミサイル攻撃の場合、不発だっ
たり、外れたりした場合の危険性であるとか?
②大気圏内からの攻撃の場合も、攻撃兵器とデブ
リが万一激突したら?とか
という不安も残ります(^^ゞ
放っておけばイイというわけではないのですが、ど
ちらがより危険なのか?検証する必要がありそう
に思います。




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