塀のある家
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- 2011/11/15 07:20:10
私たちが今の団地に家を建てるとき、いろいろな規制がありましたが、その中の一つに塀の規制がありました。
高さ制限として1.4m未満であること。
格子やネットなどの材質として見通しの悪いものはダメ。
などです。
先日、新聞広告を見ていましたら、「塀のある家」というのが、とある団地の建売で販売されていました。
みると、なんと、高さが2mもの木製の塀が家の周りをぐるりと囲っているんです。
それでも、おそらく建築基準法かなにかの規制だと思いますが、敷地の境界から1mぐらい内側に立てられていました。
設計者は、敷地の境界ギリギリに作りたかったと思うんですよ。そんなところに作ったら、庭は狭くなるし、塀の外側は見栄えが悪くなるので物置にもできないし、プランタンを置くぐらいしかできなくなりますものね。
しかも、塀の内側は狭くなるので、風通しも悪くなり、湿気が篭ってコケやカビが生えて虫もわくでしょうから。
それでも、プライバシーを確保したいと思う人が買うと思ったのでしょう。
団地は土地が少し傾いているらしく、その区画の敷地は道路から1.5mほど高くなっていました。
車庫から1.5mほどの階段を上って、アプローチから2mの塀をくぐって家の中に入る設計です。
こうなると、道路から3.5mの高さの塀となり、道路からは敷地どころか2階さえも見えなくなるでしょう。
問題は、この「見えなくなる」ことなんです。
随分前の話しになりますが、わたしの親の家に空き巣が入ったことがあります。
なんと、換気扇を外して換気扇の穴から侵入したのでした。
換気扇は人目につかない路地にあったので、ゆっくりと時間をかけて外して、侵入したのでしょう。
わたしの団地では塀のようなものは禁止されていて、道から庭のほとんどが見渡せるようになっています。
まる見えとも言えますが、これは防犯上重要なポイントなんです。
泥棒が嫌がるのは、見通しが良い。音がする。窓の位置が高い。カギが二重についているなどですが、この「見通しが良い」という状態を作って、防犯としているのです。
ところが、塀のある家はどうでしょう。
ひとたび塀の内側に入ってしまえば、人目を気にせず、ゆっくりとガラス切りなどで窓を破り、たっぷりと収穫して逃げることができます。
防犯どころか誘犯住宅ですよね。
買ったら、大変ですよ。
近所付き合いは大事ですものね
高い塀は近所付き合いを拒絶するものでもあるので
よくないと思うんですよ。
まぁ、心の壁を高くしちゃってる人もいるのですが(苦笑)
以前、近くの一人暮らしのおばあさんが庭で倒れてて・・・
それを見つけたのが、お隣の奥さんでした。
もし、塀が高かったらきっと発見されなかったでしょうね。