マンション市場がおかしい
- カテゴリ:その他
- 2009/07/09 18:58:34
他の地方はどうか知らないが、東京のマンション市場がどうも妙な事になっているように感じる。
我輩のマイホームは都内のマンションと言えば聞こえがいいが、猫の額のような狭苦しい物件だ。が、最近売ってくれというチラシがしょっちゅう郵便受けに入っている。
社宅にしたいので欲しがっている会社があるとか、建物を名指しで「売りませんか?いい値が付きますよ」という内容だ。
最初よっぽど首都圏ではマンションが足りない、つまり供給不足なのかと思ったが、一方で最近しつこく投資用にマンションを買いませんか、というセールスの電話やらダイレクトメールやらが来るようになった。
マイホームとは別にマンションを買って、それを賃貸に出せば家賃でそのローンは払える、年金があてにならない今後老後の資金が確保出来る、おまけに住宅控除かなんかで税金の払い戻しがある、とか良いことずくめの話だ。
もちろん運良く上手くいけば、そういうオイシイ事になる人もいないではないだろうが、我輩は今のマイホームのローンだけでヒイヒイ言っている、しがないサラリーマンだからそんな話に興味は無い。
不思議なのは、既にマイホームとして住んでいる人がいるマンションを結構な値で買いたいという話がある一方で、投資用としてあの手この手で売り付けないと売れ残るマンションが同時に存在しているという点だ。
多分電車の駅から遠いか近いかとか、利便性の差があるのだろうが、あまりにも両極端な現象が同時に起きているわけで、首をかしげざるを得ない。
投資用うんぬんという話が何社からもしつこく来るところを見ると、建てたはいいが売れないマンションが東京とその近郊にいっぱいあるという事だろう。
そんなに確実に儲かるのならとっくに企業が買い占めているはずで、そういうおいしそうな話ちらつかせて個人に売りつけないとどうにもならない状況だと想像出来る。
あくまで我輩の私見だが、これは経済格差の表れではないだろうか?
一部にだが交通の便がいいとか眺めがいいとか、そういう物件を高い金出して欲しがる、しかも買える人たちがいる。
一方でマイホーム購入適齢期とでもいうべき年代に差し掛かっている人たちの大部分はそれどころではない、という状況なのかもしれない。
何歳でマイホームを買うかは人によりけりだが、普通のサラリーマンの場合20代後半から30代前半でというケースが多いだろう。
ところがこの年代は、不正規雇用、不安定雇用の荒波に直撃されている世代でもある。
運良くそれなりの企業の正社員として安定な生活を享受出来ている層は全体の一部だけ。かなりの割合の、このマイホーム適齢期の人たちが派遣やら契約社員やらの不安定な雇用形態で、なかなか将来設計が出来ないでいる。
昨年あたりからの不況で派遣切りに遭った人たちなどは、マイホームどころか結婚出来るかどうかも心配という人が多いと聞く。
とてもじゃないが、一生物のローン組んでマンション買う余裕はないだろう。
このマイホーム適齢期世代を狙ってマンションを建てて、しかし買い手が見つからない。それで既にマイホーム持っている人間に「投資用です。必ず儲かりますよ」てな売り込みが殺到するわけだろう。
我輩も大学出た後さんざん紆余曲折を経て、20代の終わり頃になってやっと安定した職に就いた、という人生送ってきたが、その頃はまだ「がんばれば将来は開ける」という希望を持てた。
今のワーキングプーアなどと呼ばれる人たちは、そういう希望を持てないでいるのではないだろうか?
将来を担う若い世代が、マイホームも持てず、貧しさ故に結婚も出来ず、自分の未来に希望を抱く事すら出来ない。
一方で贅沢な生活のために金に糸目を付けない一握りの「勝ち組」が人生を謳歌している。
我輩の所に舞い込むチラシを見るたびに、日本もとうとうそんな国になってしまったのだろうかと、なんともやるせない気分になる。
北海道でも最近はマンションが次々建ってきていますが、買い手はなかなかいないようです。
私が住んでいるようなところにまでワザワザ道路はさんで向かえのマンションを買いませんかって来ております。
今の不景気にマンションなんて、ろくに買い手もつくはずないのに不思議です。
いたるところでマンションたってますが、色々な事を考えると身軽な賃貸の方が良いですね。
買い手のつかないマンションがいたる所で建っていくのを見ると、なんだか寂しくなります(--
そうですよね。投資なんて言って、だぶついたマンションの始末をしてるのかもしれないですね。
退職金をもらった年寄りが、また引っかかりそうな話です。
勧誘の電話、本当に要注意です。
最近、ソーラーパネルの取り付けの勧誘多いです。補助金を餌に勧誘してきます。
あぶない、危ない。
「神戸100万ドルの夜景を手に入れませんか?」
てゆうマンション営業の電話のひと、
バイトかなぁ。派遣かなぁ。社員かなぁ。
一度話してみようか、希望について。買わないけどと前置きし。
でもやはり、売れなくて困っている一方で売却勧誘が引きも切らないというのは妙ですね。
考えられる可能性としては、
不況の影響で持ち家を手放す人が増えていて中古物件の買取価格が下がっている、
新築物件には手が届かないので中古物件を希望する人が増えていて需要が伸びている、
不正規雇用、不安定雇用の影響で全体的に需要が落ち込んでいるため、
中古物件にまで手を広げなければ不動産業界も立ち行かなくなってきているなどでしょうか。
この世界的な不況や社会制度の矛盾にも負けず、
なんとか若い世代の人々が生き延びていってくれるのを祈るばかりです。