公明党の不気味な存在感
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- 2009/07/13 18:08:52
東京都議会選挙は大方の予想通り民主党の大勝、自公が都議会での過半数を失った。
マスコミの報道を見ると、与党大敗、民主党大躍進と捉えている物が多い。
それはそれで間違いではないが、ある点を見逃しているのではないかという気がする。
公明党の結果だけを見ると都議選でも決して負けてはいないのだ。
公明党は都議選で23人の立候補者全員が当選して、かつ前回の選挙と同じ人数が当選している。公明党だけで見ると「大勝」なのである。
連立与党の大敗は正確には自民党の一人負け、と見る方が正確ではないか?
民主党も確かに大幅に議席を増やしたが、民主党以外の野党の議席を食った故の成功という部分もある。
もしこの流れが衆院選まで続くとすると、公明党の国政での存在感はかえって増す可能性がある。民主党が単独で衆院の過半数を握れない場合、ましてや野党全体で過半数に届かない場合、公明党と連立を組む事も十分考えられる。
その場合自公連立から民公連立になる。公明党の国政に対する発言力は増す事はあっても低下する事はない。
政教分離の原則から批判される事の多い政党だが、しょせん選挙は勝てば官軍である。創価学会の組織力に支えられた集票能力の高さは侮れない。自民党や民主党のような大規模政党にはなれないだろうが、二大政党が単独過半数を確保出来ない以上、連立相手としては必要不可欠な存在であり続ける。
そう考えると、公明党というのは今後も決して軽視出来ない勢力である。
「カルト宗教の政党」とばかり見るわけにもいかない。
もともと創価学会というのは、日本の高度成長期に地方から大都市に職を求めて移住した人たちをターゲットにして急成長した教団だ。田舎の地縁血縁から切り離されて精神的に孤立感を抱いている人たちに、都市型宗教として信者同士の連帯感を提供する事で拡大し、やがて公明党という政党を設立した。
だから公明党はもともと都市型政党であり、かつサラリーマンなどの都市労働者を支持基盤にしている。
自民党は本質的にブルジョワ政党であり、かつ農村部には強いが都市労働者には弱い。庶民の求める福祉政策をよく理解出来ない体質を持っている。その傾向が近年ますます強くなっている。
だから都市労働者に強く福祉政策に特化した政党である公明党は、自民党にとっては非常に都合のいい補完関係にあった。
民主党は、かつての左翼政党の議員を一部継承しているので労組との結びつきはあるが、現在のトップクラスはもともと自民党出身者という人が多く、ブルジョワ政党としての性質も色濃く持っている。
労組の支持といっても連合やその傘下にあるような大企業の労働者の支持であって、中小企業や派遣などの不正規雇用労働者の支持があるか、というと心もとない。
長年連立与党のいわば福祉政策担当部門であった公明党に比べると、福祉政策を立案する能力は高いとは言えないかもしれない。
そうなると、次の衆院選で自民党と民主党のどちらが政権を取っても、公明党がそれなりの影響力を保持できる事になる。
少なくとも庶民のための福祉政策に関しては、公明党が事実上の決定権を握り続ける事になる可能性が高い。
公明党が何を考え、どんな政策を将来実行しようとしているのか、ここはもっと注目されていいのではないか?
自民党の大負けにばかり目を奪われて公明党単独の選挙結果を見過ごすと、将来を見誤る怖れがある。
選挙時のあの有無を言わさぬ行動は、ビジネスの鑑です。
すごいです。
我が町は、都議選での激戦区だったらしく、全国から仲間の応援が有ったようで・・・!
その組織力と言うか、信者の活動はスゴイ・・・!と思いました。
当選は、民主党の若手2人の次に公明党、自民党のベテランは落選でした。
「次期政権がどちらになろうと、キャステイングボードを握るのは我々公明党!」と
仰ってましたから・・・?
我が町の衆議院選挙は「比例ですから・・・」と、すでに聞いてしまいました!
国民の為になる政治家を選びましょう!
>自民党の大負けにばかり目を奪われて公明党単独の選挙結果を見過ごす
これまさに私ですww
自公の補完関係も知りませんでした。そうだったんですね~。
民主は将来のビジョンはあるようだけど、明確な政策なんてないみたいだし、
公明はどうなんでしょうね。
しかし公明って選挙において揺ぎ無いですね。
同じく宗教畑から出馬する幸福実現党の存在も見逃すことはできませんし(議席は取れないだろうと思いますけど)、
とても興味深い選挙戦ですね。
勉強になりました!
某公明党による国家もありえるんです。
民主党も頼りないしなー…
私個人は、外国人参政権反対派なので、民主党は、拒否反応が出てしまいます。
でも、自民党にしろ、なんいしろ、要は、「国民のための政治」だと思ってくれれば良いのですが・・
政治も権力争いの一つ。
勉強になりました。 ありがとうございます m(_ _)m
「自民党=ブルジョワ政党、公明党=都市労働者向け政党」で政策面で補完関係にあった
という説明が分かりやすかったです。
民主党というと、政策的には自民党とそんなに変わり映えしないけど、若いメンバーがいて
斬新(悪く言えば経験不足で素人っぽい?)というイメージがあったのですが、そういうことだ
と、もし民主+公明という世の中になったとしても、現在の福祉政策がうまくいっていない以
上、福祉政策担当部門がそのままなら、あまり多くは期待できないということになってしまい
ますよね。
うーむ。
選挙行かなければ躍進します。
創価学会という集票が固まっているのでネ。。
ただそれだけだよ。。 後は 民主党が政権とって
政策実現できれば 長期政権できるけど。。。
もし出来なければ 又元に戻ります。。。
自民党の基盤は農村部では堅固だから。。。
どれだけ 民主党が出来るかに かかってる。
って思います。期待裏切れば失望感が増大!