ゴジラの誕生日
- カテゴリ:映画
- 2009/11/03 19:08:51
今日11月3日は、ある意味でゴジラの誕生日である。
第一作目の「ゴジラ」の劇場公開が始まったのが1954年の11月3日だったからだ。
我輩は福島県で数年前、円谷英二さん生誕100周年記念の展示をしているのを見に行った事がある。
監督の生まれ故郷だという小さな市の小さな公民館みたいな所であったが、戦前からの円谷監督の業績を物語るパネルやら当時の撮影機材やらが展示してあって、ゴジラシリーズやウルトラマンシリーズで育った世代としては結構楽しめた。
円谷英二さんの映画監督としての最盛期は戦前戦中で、特に太平洋戦争中に戦意高揚を目的とした国策戦争映画の、特撮部分を多く手がけた事で有名になった。
この頃は東宝の社員監督であり、会社の命令で国策映画を作っていたに過ぎない。
特撮という部分は当時の映画会社の中では一段低くみられる仕事だったらしいが、円谷さんという人は芸術家肌で、ミニチュアの戦艦や軍用機を使って本物そっくりの戦闘シーンを作る事に情熱をそそぎ、白黒映画だからという面はあったにせよ、実際の戦闘を撮影したとしか思えないフィルムを多数残した。
ところが、戦争が終わるとこれが仇になって、円谷さんはGHQから「公職追放処分」にされてしまう。軍部に積極的に協力した軍国主義者と思われてしまったわけだ。
一説には当時のGHQの将校が円谷さんが戦闘場面の特撮を担当した映画を見て、「こいつ、こっそり戦地に行って撮影してたんじゃないか」と疑ったから、とも言われる。
つまりそれだけ撮影技術が優れていたわけだ。
1952年に公職追放が解除され、再び映画の世界に復帰したが、映画全体の監督ではなく特撮部分専門の監督として迎えられる事が多くなった。
そして「怪獣」という日本独特の映画ジャンルの草分けである「ゴジラ」の特撮監督を手掛けたわけだ。
この、ドラマ全体の監督と、特撮部分の監督が二人いるという体制は、その後も東宝や円谷プロでは怪獣映画やSF映画などで継承されている。
が映画会社の雇われ監督という立場に満足できなくなったのか、円谷英二さんは1963年に東宝との契約を解除、同時に「円谷プロ」を設立した。
おりしも日本はテレビ放送の勃興期であり、テレビ向けのオリジナル作品への需要が高まっていた。
円谷英二さん自身は、監督などは次の世代に任せて「監修役」という立場でいろんな試みをし、そこから生まれたのがまず「ウルトラQ」、そして「ウルトラマン」である。
勘違いしている人が多いが、ゴジラシリーズはあくまで東宝の作品であって、円谷プロの作品ではない。ゴジラの造形の責任者が円谷英二さんだったという関係があるだけだ。
ウルトラマンの人気が高まってきて、製作陣の中で「ゴジラとウルトラマンを戦わせたい」という要望が出た。が、これには東宝が首を縦に振らなかった。
円谷さんはある意味東宝とけんか別れしたような部分があったからだろう。
で妥協案として、ゴジラの着ぐるみにエリマキトカゲみたいなでかい首ひれを付けた「ジラース」という名の怪獣をウルトラマンの一話に登場させた。
この戦い、途中でウルトラマンが首ひれを引きちぎってしまい、そこからの姿はゴジラそのものだ。結果はウルトラマンの勝ち。
この回ではジラースが倒れた後、ウルトラマンはすぐに空に消えず、引きちぎった首ひれを怪獣の頭にそっと乗せて、なにか死者を悼んでいるような仕草をして、やっと空に去って行った。
最初見た時は何の意味があるのか分からなかったが、あれは非公式なウルトラマン対ゴジラの対決であり、敗れたゴジラへの鎮魂のシーンだったわけだ。
本家ゴジラシリーズは2004年のゴジラ ファイナルウォーズ以来製作されていないが、新作の企画があるという噂があるので、長年のファンとしては楽しみにしている。
フムフム...なぁーるほど。
お詳しいですな☆
MVPおめでと。
円谷プロっていったら、ウルトラマンの印象が強いなぁ・・・
円谷プロの作品は、教育問題、環境問題とか最後にチョット考えさせるような
余韻が残る作品が多かったように思う。そのためか、悪役の怪獣にも
なんとなく同情できるし、中には、かわいい、ガラモンとかピグモンとかもいた。
ただ悪いやつをやっつけるに終わらない円谷作品いつ見ても良いなと思いました。
アメリカの猫に新型インフルエンザ発症。
このニュースを聞いてキャットフードが中国製なのかと思いました。
中国に2つ目のディズニーランド建設、ネズミ派の圧力でしょうか、
アメリカの猫に一服盛るなんてまさかそんなことないですよね。
中国製のドッグフードでアメリカの犬が早死にして大騒ぎだったことを思い出しました。
ヤンキースのゴジラこと松井秀樹選手、
怪我を克服してのワールドチャンピオン優勝、
MVPおめでとうございます。
そーいや、ニューヨークのゴジラもやりましたな。
すごい詳しく知ってる
へ~~って驚きました
お役に立てづすみません。
ミニチュアと着ぐるみでのゴジラに愛着があるので、どうも物足りないような気がしてしまいます。
映像は綺麗になるかもしれませんけれども。
ゴジラはお金が掛かるかもしれませんが、着ぐるみ系で撮って欲しいですね。
怪奇大作戦、とかも円谷さんなのかな?
子供心に怖いけどおもしろかったです。。
ジラース、、、そんな意味があったんですね〜〜