Nicotto Town



人魚は人類の亜種?

最近とある事情で世界の伝説を調べている。
人魚伝説も含まれるのだが、面白い事に気がついた。

人類の進化の学説に「サバンナ説」と言うのがあって、現在はこれが定説とされている。
ヒトとチンパンジーは共通の祖先である猿の仲間から約600万年前に枝分かれし、約500万年前の人類の祖先である猿人の化石が見つかっている。

ところが、その間の100万年の期間に生息していたはずの人類の祖先の化石が数えるほどしか見つかっていない。それも骨のかけらだけだ。
この期間を「ミッシング・リンク」と呼ぶのだが、この間に二足歩行などの現生人類の特徴が形成されたはずなのだ。

サバンナ説では、森林で樹上生活をしていた人類の祖先が、気候の乾燥化によって森林が消滅、その結果今のアフリカのサバンナの様な草原地帯で生きていかなければならなくなった、と説明する。

草原で雑食性の生活を何十万年も続ける間に、直立二足歩行、脳の巨大化が起こり現生人類であるホモ・サピエンスに進化した、という学説である。
しかし化石がほとんどないミッシング・リンクの間の話だから、サバンナ説も仮説の域を出ない。

一方、現在では全く無視黙殺されているもう一つの人類進化説がある。「アクア説」と言う。
これは、ミッシング・リンクの期間、人類の祖先は海辺、湖、河川などで半水中生活をしていたというものである。
その半水棲生活の結果、人類の今の特徴が形成された、という仮説だ。

最近ではサバンナ説も批判的に見られるようになってきている。と言ってアクア説が優勢になっているわけでもないが。
ただ、現生人類の身体的特徴を説明するにはアクア説の方が都合がいい部分も多い。

例えば、霊長類の中で人類ほど男女の身体的特徴が違う種はない。
他の霊長類では、雄と雌の差は体の大きさぐらいで、人間で言う第一次性徴以上の差はないに等しい。

一番の謎は女性の乳房である。
サバンナ説では、猿の雌が発情期にお尻を赤くして雄を誘うのに対し、直立二足歩行していた人類の祖先にはそれが無理だったので、代わりに雌が乳房を発達させたと説明する。

また、人類が裸のサルと言われるほど体毛がないのは、暑いサバンナの気候に適応して汗をかく能力が発達したからだとされている。

しかし、それならヒヒなどのサバンナに適応した他の霊長類にも同じ事が起きていないとおかしい。
ヒヒなどの草原の霊長類で、人類の女性のような大きな乳房を持つものはいない。
また大きな乳房は草原での生存競争にはむしろ不利である。
肉食獣から逃げる時走りにくいし、木に登るにも邪魔になる。

またヒヒは霊長類の中でも体毛が厚い方である。灌木にこすれてのけがや毒虫などから体表を守るには体毛は厚い方が有利だ。

アクア説は人類の男女差を水中生活で説明する。
人類に体毛がないのは一日の多くを首まで水に浸かって過ごしていたからで、厚い体毛は水中では邪魔になる。
だから頭部にだけ毛が残った。

現在でも体毛がほとんどない哺乳類と言えば象、カバ、サイ、アシカ類などで、水辺で半水中生活をしている動物である。
人類の無毛は他の霊長類より、これらの種の特徴に近い。

女性の皮下脂肪が厚いのは、陸上へ食料調達へ行っていた男より水中で過ごす時間が長かったから、体温低下を防ぐため。
乳房は母乳が水で冷えるのを防ぐためのいわば魔法瓶。
また、水中で水流に流されないように足を水底に踏ん張っていたため、下半身の骨格がより大きくなり、華奢な上半身と頑丈な腰という今のスタイルになった。

どちらも仮説に過ぎないが、もしアクア説が正しいとすると、その半水棲の人類のいわば「亜種」が先史時代まで、現生人類とは別に生き残っていた可能性が出てくる。
五、六年前にインドネシアの小さな島に一万数千年前まで、現生人類とは異なる小型の人類が生存していた事が発見された。

だから世界の一部にわずかな数であれ半水棲人類の生き残りが存在していたとしても不思議はない。
もしそんな生き残りがいたとしたら、それが人魚の正体ではあるまいか?

人魚の正体はジュゴンだという事になっているが、やはりあの動物を人間の女性と見間違えるというのは無理がある気がする。

何万年か前の人類が水辺で生き残っていた半水棲の人類の亜種を目撃、その記憶が語り伝えられていくうちに人魚という架空の生物が生まれたのではないかと思う。

インドネシアの島の例だと一万数千年前に絶滅したのだが、その程度の時間は進化の歴史の中では「つい最近」と言える。
一万年、二万年前まで人類の亜種がどこかに生き残っていたとしても不思議はない。

アクア説は最近見直しの機運はあるとはいえ、まだまだ学会では仮説としても認められていない。
が、アクア人類とでも言うべき種が進化の歴史のスケールでは「ついこの前まで」この地球上に生きていて、それが人魚の原型である。

こう考えてみるのもロマンチックではないだろうか?

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2010/11/30 07:13
アクア説、初めて知りました!!!
興味深いです。説得力ありますね。

ミッシングリンクと言えば、キリンもそうなんですよね。
首が伸びる途中の化石が発見されていない、とか。。。


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2010/11/27 17:17
シーラカンスもいますからねぇ~
本物の人魚がいたら現代に生きていても不思議無しキャモ♪
恐竜が鳥になった現代~なにがあっても可笑しくないっておもいますぅ♪
でもリアルで人魚がいたら雑食で肉食で鮫よりしまつに悪いキャモψ(^ω^)ψ
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2010/11/27 09:46
色んな仮説があって おもしろいですよね^^わくわくします^^

やはり、人の体が 今の状態になっているのは、長い月日に、何らかの因果でそうなったのは

間違いありませんからね^^
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2010/11/27 09:28
「手の指の間に「水かき」状のものが残っている人がいるのは、過去人類が水中にいたからだ」みたいな説は昔読んだことがあります。
ミッシングリングの頃のミイラ化石でも発見されたらわかるのでしょうけど、難しいですね。
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2010/11/26 23:29
へーー面白いですね。。

確かにうなずける所もあります。。7人のイブ、、アダムの呪い、、など読んでると、アクア説は出て来てなかったようですが、可能性はありますよね。。

宇宙人説もありそうな。。??




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