今から震災孤児対策を
- カテゴリ:子育て
- 2011/03/21 20:30:33
東北の被災地の死者数が日ごとに増えていく様子は痛ましい限りである。
まだ遺体の回収も完了していないうちに気が早いと言われるかもしれないが、今から準備を始めておいてもけして早過ぎるとは言えない問題がある。
震災孤児が多数発生している可能性である。
宮城県だけで死者1万を越えるだろうと言われているから、被災地全体でどれほどの死者が出ているか想像もつかない。
そしてそれは被災地で親を失った子供が数百人単位で出る可能性がある、という事でもある。
ちょうど昨年「タイガーマスク運動」が児童養護施設にスポットライトをあてたばかりである。今なら日本人全体の関心も高いはずだ。
もちろん親戚が無事だった場合も多いだろうが、あれほどの被害が出た地域では、いくら親戚とは言え震災孤児を引き取って養育できる経済的余裕がない可能性も高い。
震災前でも日本各地の児童養護施設は満杯状態だった。
この上大量に震災孤児が出たら、各県単独ではとても対応しきれまい。
ならば全国各地で養子に・・・となると、国が音頭を取って「都道府県の境を越えた」運用をする必要がある。
児童養護施設は都道府県庁が別々に管轄している。
例えば東京都と千葉県は隣り合った自治体だが、孤児を保護する児童相談所などは別々に活動しているので、連携が効かない。
千葉県に養子に行きたがっている孤児がいて、東京に養子を欲しがっている夫婦がいるとしても、たまたま運よく双方の児童相談所がそれを知る事ができないと、養子縁組の可能性があるという事実そのものが見過ごされてしまうのが現実である。
これをこのままにしておくと、震災孤児が最も多く出るであろう宮城県に、県単独でその面倒を見ろ、という話になってしまう。
宮城県自体が壊滅的被害を受け、今後自治体も県民も経済的に苦しい状況に置かれるにも関わらずである。
今のうちから、被災地で孤児になった子供を県境を越えて受け入れられるように準備を始めておくべきである。
もちろん、その必要がないに越した事はないが、被災地の児童養護施設がパンクしてから始めたら、うまく行く物もうまく行かなくなる。
必ずしも正式に養子縁組をする必要はない。
県外に引き取られる場合、子供にとっては故郷を離れる事を余儀なくされるのだから、その選択は子供の意思が最優先に尊重されるべきだ。
現在でも「一時養育里親」という制度がある。
子供の戸籍はそのままで、数カ月から数年と期限を切って、ボランティアの里親の家で一緒に暮らすという制度である。
今回の死者の大多数は津波に呑まれた人たちだ。遺体がそのまま沖に流されて見つからず、生きている望みはないが「行方不明者」のまま扱われる、というケースもあるだろう。
その子供が孤児になった場合、遺体が確認されない以上よその家の戸籍に入るのは嫌だという子供もいるかもしれない。
あるいは大黒柱の父親が亡くなって、母親は自分一人が生きていくだけで精いっぱい、とても子供を育てる余裕は・・・というケースも多く出る可能性が高い。
そういう場合は、もし子供が同意すれば、他県の一時里親の元で将来の目処がつくまで養育してもらう、という選択肢が可能になるようにしておく必要がある。
現在の都道府県別の縦割りの行政機構では、児童相談所も養護施設も他の県の孤児に対応できない。
東日本とか東北・関東全域とかの広い範囲で震災孤児のケアをできる態勢を今から検討し始めても、けして早過ぎることはない。
しかし、裕福ではない私にできることってなんだろう?と考え、思いだしました!
「あしなが育英会」という方法もありますよ。
↓
http://www.ashinaga.org/
阪神の時も、ここから支援を受けて進学できたり、レインボーハウスのような、こころのケア活動に参加して、同じような境遇のこどもたちと連携を深めたりしたようにきいています。
一時的なものだけでなく、毎月一口500円から始められるものもあります。
各自の額が少なくても、まとまれば大きな力になると思います。
ご興味あれば、ぜひ負担のない範囲で続けていかれますよう。
私もほんの少しですが、お小遣い程度にでもなればうれしいと思って、このたび始めることにしました。
でも、乗り越えなければいけないし、目を逸らしてもなんの解決にならない。
県の連携がスムーズに行えればいいのですが…
でも、「書類が必要」だの、「許可が必要」だの言ってられる状況ではないはずなんですが…
臨機応変が効かないのもまた、現実ですね…
そして、僕が出来る事もまた無いと言うのが辛くて居たたまれない現実です…
阪神大震災があったにもかかわらず
政権交替した為か、
支援が十分でないことに苛立ちを覚えます
それに、普通に生活してきた家庭なら、「両親はどこかで元気にしていて、いつか迎えに来てくれる」と子ども自身がおそらく期待していたい気持ちもあるはず。
ですから里親制度の緩和が現実的かも。
全国に出没したタイガーマスクがここでも続々と里親に名乗り出てくれたらいいですが(そこまでその子どもの将来に責任を持ってくれるならという限定条件付ですけど)、そういったことを期待して政治をされても困りますので、政府は早期に対応してほしいものです。
具体的に挙げるなら、避難所から仮設住宅に移る以前にということになりますが、特別措置法の成立や具体的な政省令の制定など進めてもらいたいものです。