Nicotto Town



震災をビジネスチャンスと見る

もちろん被災地は別としての話だが、今回の震災はビジネスチャンスを多く作り出している。
この点に気づいた企業と見過ごした企業では、今後大きな差がつく事になるだろう。

被災地を食い物にするような商売は論外だが、東北のあれだけ広大な地域が文字通り廃墟になってしまった事は、関東や関西、いや被災地以外の全国の企業にとっても、千載一遇のビジネスチャンスと見る事も出来る。

津波でまっ平らにされた場所が広大で、かつ、上下水道、電線、電話線などのインフラが丸ごと破壊された地域も多いはず。
こういう場所では遅かれ早かれ、インフラから作り直さなければならない。

ここで今まで陽の目を見なかった新製品、新技術が評価される可能性もある。
例えば電線の地中化などは、その必要性が長らく言われながら、コストの問題があって東京でも住宅地ではあまり普及していない。

今ある電線、電柱を撤去してまでやるとなると費用が・・・という点がネックだったわけだ。
インフラが根こそぎ破壊された東北太平洋岸を再建するにあたって電線などの地中化、さらに光ファイバー網の敷設などをやれば、「撤去」の費用はゼロである。
うまく行けば、仙台を中心とした超近代的な都市景観を作り出す事も夢ではない。

全国展開している企業の場合、当然東北地方にも商売の拠点を多く置いていたはず。
そこが壊滅したという事は、従来の流通ルート、ビジネスコネクション、そして企業や製品の勢力図が一旦リセットされた事を意味する。

企業の勢力図というのは一度確立されてしまうと、後発の企業には簡単には覆せない。
大企業に一度席巻されたマーケットを中小企業が奪うのは至難の業である。
今回の震災は、東北地方でのそれを一時的に白紙に戻したわけである。

不謹慎な喩えかもしれないが、小惑星の地球衝突という大災害によって恐竜が全滅した結果、それまで恐竜の繁栄に押されていた哺乳類が地球の支配種になれた。
「被災地のマーケット」という物は消滅したわけではなく、時間はかかっても必ず復活する。
恐竜が機能不全に陥った今こそ、ちっぽけな哺乳類同然の中小企業にもマーケットを奪い取るチャンスがある。

それには、被災地をいかに助けたかが物を言う。
福島県産の野菜がスーパーに並ばなくなって久しいが、福島県産が売り切れ続出の流通チャンネルが存在する。
なんとネット通販である。

福島県産への風評被害に心を痛めた一部の消費者が、ネット通販で買える福島県産の野菜ジュースなどを注文し、一部の商品では一年分の在庫が一掃されてしまったそうだ。
つまり「福島県産」というのが、ブランドになっているのである。ごく一部の流通チャンネルでの事とは言え、福島県産というだけで売れるのである。

こういうネット通販業者は福島県民のみならず、風評被害を受けた近隣の県でも後日高く評価されるだろう。
品物が足りない場合に、大手スーパーより仕入れを優遇してもらえるかもしれない。

この点でもったいない事をしたのは東京に本社を置く大手新聞社である。
被災地の避難所ではテレビはもちろん、新聞も届かず、自分の地元の状況さえ分からない被災者が万単位でいた。

その被災地へ新聞社の取材用ヘリが数え切れない回数飛んだが、自社の新聞を避難所で配ったという話はついに聞かなかった。
避難所の上を飛ぶ時に、ビニール袋に一部ずつ入れて空からばら撒いたってよかった。

情報難民の状態で何週間も過ごした被災者にとっては、そういう事をしてくれた新聞社の名前は深く記憶され、その地域で語り継がれる。
東北の人は義理がたいから、いずれ生活を再建した時、また新聞を取る場合、どこを選ぶか?
地元紙から読者を奪う絶好の機会だったのでは?と思うのだが。

敵失につけ込むという方法もある。
大手の英会話学校グループでは外国人講師が放射能を恐れてトンズラしてしまい、一時的にせよ授業ができなくなった所が多く出た。
弱小英会話スクールには、普段なら挑戦する事自体が無謀な相手と、有利に戦える状況になっていたはずだ。

International Herald Tribune という英語の新聞が、白雪姫と日本の原発事故を組み合わせて、趣味の悪いジョーク漫画を掲載して顰蹙を買った。
この International Herald Tribune のアジア版は日本でも直接朝日新聞社から購読出来る。

一方、この新聞の商売仇である日本の会社が発行する英字新聞が今でも2紙ある。
今日本人はこの International Herald Tribune に対してかなりムカついているはずである。
しかし、国産の英字新聞2紙はなぜか、この件をあまり大きく扱っていないようだ。
ライバルに対するネガティブ・キャンペーンの絶好の機会だと思うのだが。

震災を他人事として見るか、それともいい意味でのチャンスに転化しようとするか。
そこに企業の力量と品格が表れる。

アバター
2011/04/24 16:30
よぅ
初めて書き込むな
何かすっげぇすね…
高校生の俺にはよく分からない…
まぁ、訪問サンキュー
てな訳でよろしくな!
アバター
2011/04/24 07:57
工場立地の用地は、できるでしょうね。
一気に区画整理化してしまえば良いんですよ。
確かに地価光ケーブルにしてしまえば、利点は大きいです。
アバター
2011/04/23 19:12
日本は、腹を括って(責任を取る覚悟、更に謂えば死をも覚悟して)決断出来るトップが極端に少ないと思います。
今回の主題に戦争時を持ち出すのはちょっと大袈裟ですが、NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」を観て、特にその感を深めました。内容は、当時の近衛内閣を構成するリーダー達が好戦的な世論と軍部の若手を恐れ(命を惜しんで)戦争は避けるべきだと思いながら、誰一人戦争を止めようと言い出だせなかった、というもの。

不知詠人さんが言われているビジネスチャンスも、少しでもマイナス材料があると
失敗した時責任を取る覚悟がないから、決断できない。ハゲタカファンドではありませんが、
下手をすると海外資本がそういうチャンスを狙っているかもしれませんね?
アバター
2011/04/23 16:39
企業の社会的責任、CSRの実践で
現地にボランティアを送りこんだり、義援金活動をしたり
様々な模索が行われているようですね。
それがのちの商機に繋がることもあるでしょう。

それは何よりも現地入りし
住民が何を求めているかを知ることに係わっているのかもしれません。
アバター
2011/04/23 07:46
政府のは「こんな非常時にこそ国民のために働くのだ」と思うか「この非常時を使って自分をよく見せたい」と思うかの違いが今に到るまで尾を引いているようにも思えます。

企業にとってはビジネスチャンスでしょうね。
原発被害の回復に貢献できる技術を持った企業、海洋調査ができる団体、観光関連、住宅業界等等。
「いかに儲けるか」ではなく「顧客満足にいかに努めるか」でそういった企業の明暗も分かれてくるのでしょう。
アバター
2011/04/23 04:39
あたしの知人の話ですが、
震災前、宮城の沿岸近くに工場を建てる予定があって、実際先発隊が下見もしたそうです。

知人も今月下見に行く予定でしたが、先月の津波の影響で今回の件は白紙に。

下見に行く時期が一カ月早かったら…と思うと怖いですね。

実際、津波で白紙になったプロジェクトも多いでしょうし、これから出来るプロジェクトもあるのでしょう。

アバター
2011/04/22 22:25
レベルは違うけど昨日テレビでイオン(流通大手の)の方が「やっとテレビが売れるようになりました。次はゲーム機の需要になると思います」と語っていた。被災地にかなり苦労して救援物資輸送したわけだけど、しっかりソロバンもはじいてることに感心。
アバター
2011/04/22 22:15
大災害の非常時に力を発揮出来なかった政治家はしっかり覚えておこうと思いました。
今こそ手腕の見せ所だというのに。

企業のトップもビジネスチャンスを生かせる人が伸びていくんでしょうね。
アバター
2011/04/22 22:09
防災用品の買い直しを多少しました。

毒りんご、ショッキングです。
米を作るのも禁止になっているし、
母乳からも一部検出されたり、健康にすぐには問題ない範囲ではありますが、
今後もモニタリングは必要に感じます。


アバター
2011/04/22 21:46
なるほど、、ガイガーカウンターの販売も凄い事になってるみたいですよね?

どちらにせよ、、復興復旧、、進みます様に。。




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.