Nicotto Town



老人力で日本経済復活

消費税の増税は結局結論先送りになったようである。
だが成功したとしても、消費税で社会福祉、特に高齢者の年金問題を解決する事は不可能である。

高齢者一人を何人の現役世代が支えるか?という議論で、やがて1対1になって大変だ、という議論がされているが、数の問題ではない。
今の政治家の議論は現役世代のライフサイクルが20世紀のまま、という事を大前提にしている。
ここが最大の間違いだ。

20世紀の庶民のライフサイクルは、20代で独立して一人暮らしを始め、30前後で結婚して子供を持ち、40代から50代で子供を育て上げ、60前後で子供が独立して出て行き、後は老夫婦二人で悠々自適の生活を、というイメージだ。
そしてその間、サラリーマンなら収入は定年まで右肩上がり、という事も大前提にしている。

今の民間のサラリーマンでこれを保証されている人なんてどれだけいる?
大企業でも50を境に、早ければ40代後半から、年収は毎年下がって行く。これが今の現実だ。
つまり現役世代の消費も年齢と共に減少していくわけで、消費税を10%にしようが、50%に上げようが、消費される金額が減っていけば税収が減りこそすれ増える事はない。

景気が良くなってから消費税増税を、という議論も同じで、現代の日本では景気が良くなっても一般労働者の収入は増えない事は、小泉政権時代の「戦後最長の好景気」で実証済みのはずだ。
いつまで前世紀の古い常識に立脚してこの国の未来を論じる気だ?

年金問題を解決するには、例えば福島県に引っ越したら支給額を2割増しとかにすればいい。
また福島県に住民票を移して実際に生活の拠点としている高齢者が所得を得ても、年金額を減額しない、という特区に福島県をすればいい。

ただし、福島県を姥捨て山にしようという話ではない。
それに釣られて福島県へ引っ越す高齢者は、心身ともに「引退するのはもったいない」という人たちになるはずだからだ。

特に福島県の浜通り地域はもう若い人口は戻って来ない可能性が高いから、このままでは完全に地方コミュニティが壊れてしまう。
知的レベルが高い、チャレンジ精神を失っていない高齢者に越してきてもらい、いわば「マイクロ起業」をやってもらうのだ。

物価が安いから最低限の生活費は年金で賄える。
長年培った職業技術を使って、週に1日か2日だけ小遣い稼ぎに何か仕事をする、という生活を送ってもらうのだ。

一番期待できるのは、高齢者御用達の製品の開発だ。
福島県に限らず日本の田舎は自動車がないと生活できない所が多い。
が、高齢者は乗用車の運転は年々難しくなる。

例えば宅配ピザの配達員が使うような屋根付きの原付、電動自転車などを開発してはどうか?
車の運転がしんどくなった高齢者には便利だろうし、4,5キロ先のスーパーまで買い物に、という程度なら充分な乗り物だろう。
屋根があれば少々の雨や雪でも外出できるし、万一転倒しても体が地面に激突するのを防げる可能性もある。

これからの時代の高齢者が全員、滅多に家から出ず盆栽をいじって毎日暮らす、というイメージもいいかげん捨てた方がいい。
そうしたい人はそれでいいが、今の60代、70代には壮年顔負けの元気な人も多い。

高齢者7人でチームを組んで週一回の勤務でコンビニを経営するとか、囲碁や将棋を日曜だけ子供に教えるとか、儲けは雀の涙でいいからロックバンドを組んでストリートライブをやるとか、今の高齢者は環境さえ準備してあげれば、いい意味で何をやりだすか分かったものではない。
それで過疎地のコミュニティがわずかでも活性化したら、地域経済にもプラスになる。

増税の大義名分として高齢者から若者への「所得移転、再配分」という事がよく言われるが、高齢者を十把一絡げに「御隠居さん」にしてしまったら日本全体での消費は縮小するだけだ。
毎日毎日朝から晩までヒマを持て余しているだけの高齢者の「消費」などたかが知れている。

ヒマを持て余した結果、高齢者が何をやりだすか?
こっちに注意を移すべきだ。
知識や技能を持っている人が活躍する機会を失ってヒマを持て余しているなら、そのエネルギーを発揮してもらうにはどうすれば?という風に考え方を変える時だ。

我輩が下手な小説書いているのも、もとは仕事のために身につけた様々な知識を、もう会社で発揮する機会がないからだ。
そのままお蔵入りさせるのは自分でももったいないと思うので、小説という形でそれを活かす道を選んだ。
そんな人がいるかどうかは知らないが、我輩の小説を読んで何か人生の役に立ったと思う若者が出てくるなら望外の幸せというものだ。

長年蓄積した知識をもう現役としては発揮できない、という点では我輩も一律定年で退職した高齢者と似たような立場だが、我輩は多分死ぬかボケるかするまで、小説を書き続けるだろう。

高齢者福祉の最良の解決法は「一律に御隠居さんにしてしまわない」事である。

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2011/12/10 18:57
「老人力で日本経済復活」これは、グッドアイデアですねぇ。
下手をすれば私の年代の人々よりも今の高齢者の方が、元気
なのかもしれませんから(^^ゞ
田舎の高齢者の元気なこと!下手すると80歳を超えた方が、
平気でバイクをすっ飛ばしてます、チョット危険かも(^^ゞ
ただ生活に対して大きな変化は好まないでしょうから、そこら辺
は考慮する必要があるでしょうね(^_-)-☆
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2011/12/10 07:52
確かに今でも年金関係の天引きはびっくりするような額ですね。
これが自分たちの頃にはなくなっているかもと思えば、未納の人が出てくるのも当然と言えば当然です。
(それでも怪我の保障(障害基礎年金)など考えたら払っていた方がいいとは思いますが。)

消費税がこれに変わるかといえば変わらないんじゃないかな~と。
だって、そもそも消費税導入の理由が「福祉目的税」だったんだもん。
なんだかんだで今は5%払っているわけですが、それで高福祉になったとも思えない。
10%でもどこかに消えていく可能性大なんじゃないですかね。

高齢者を遊ばせておくのはもったいないというのは本当にそうだと思います。
でも転勤慣れしている人はともかく「自分のふるさとで何か役に立ちたい」という方には向かない方法かもしれませんね。
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2011/12/10 07:41
ある女子や男子でもネットが出来ない人いる~
女子や男子なのにレジ機のピーで機械に読ませるのも出来ないさんだし~
農協で箱に機械でバンドかけるんだけどそれも出来ないの~
荷物じたい少し重いと持てない男子と女子でねぇ・・・
お茶出しを言われても・・・悪気はナイんだけどできないの・・・
だけどね、就職は市役所に決まってるらしい・・・・おかしくない?
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2011/12/10 03:58
「20世紀のライフサイクルに乗っ取った財政」というのは面白いですね。
老人は体は動きませんが「おばあちゃんの知恵」に代表されるように頭脳労働ではまだいけますものね。働いて欲しいものです。
年金暮らしの祖父は私の月給よりも遥かに高い金額受け取ってますよ。やってられません。

昨日ボーナスが出ましたがえげつない金額の年金と保険料…月に200時間も働いて
労働者は見えない誰のために生きているのだろう。
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2011/12/09 21:53
いつも感心します、、

政治家になりませんか?




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