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ギリシャから買うチャンス

ギリシャの財政危機が再燃する可能性が欧州各国で公言され始めている。
ギリシャのユーロ圏からの離脱さえ真剣に議論されているぐらいで、対日本円でもユーロの価値は急降下。
日本にとっては対ユーロでまたぞろ円高という事になり、日本の輸出企業は早くも青くなっている。

が、円高は輸入にとっては追い風である。
日本円での金額が同じなら、もっとたくさん買えるという事だからだ。
そして今日本の国庫には、円高対策で為替介入をした結果、使いたくても使えない外貨、とりわけ米ドルとユーロがうなっている。

ここはギリシャからまとめ買いをするチャンスである。
何を買うのか?
砂だ。海辺の砂浜の砂である。

東日本大震災の被災地では人間様の生活再建が最優先でそれどころではないと言われるだろうが、最近読んだ本で、津波による生態系への影響もまた看過できない深刻な問題だと知った。

本来、福島平野と仙台平野の海岸線は砂浜が多く、そういう環境に適応した様々な日本固有種の昆虫や海浜植物が多い。
昔の津波なら一時的にその環境が破壊されても自然の復元力で砂浜に戻ったが、今回は順調に回復するかどうか分からない。

宮城県北部から岩手県にかけてのリアス式海岸では、ただでさえ狭かった砂浜が完全に消滅してしまった場所もあるらしい。
砂浜を早く再生させないと、地域の生態系が永久に変わってしまう危険がある。

というのも津波に襲われた地域では海の中に巨大な防潮堤などがあったし、完全に壊れなかった物もあるので、津波で押し流された砂が補充されにくくなっている。
海岸や海底が砂地でないと生息、繁殖ができない昆虫、甲殻類、海浜植物、海藻などが結構いるはずだ。

一方ギリシャはエーゲ海などに面した長大な海岸線を持つ地形だ。
またEUの中では工業化の進んでいない後進地域だが、それが幸いして砂浜の砂は汚染されていない。
ギリシャから海浜の砂を大量に買い付けて、被災地沿岸の砂浜が失われた海岸に補給するのである。

人工的に砂浜を作った前例はちゃんと日本にある。
東京・お台場海浜公園のビーチ。
東京葛西臨海公園の砂浜と干潟。
関西国際空港の近くのりんくう南浜海水浴場のビーチ。
大分県の大分市と別府市にまたがる田ノ浦海岸の一部も流出した砂浜を人工的に復元した物だ。

どれだか忘れたが、砂浜を人工的に造成する際、オーストラリアから砂を買ってきたケースもあったと記憶している。
ならギリシャから砂を買ってきて被災地の砂浜を再生することは技術的には可能なはず。

再生する砂浜の面積がでかいので、相当大量に買い付けて運んでこなければならないが、円高の今なら円建てでの費用は格安で済む。
ギリシャは海運王国でもあるので、運ぶ船は現地の海運会社に頼めばいい。
ユーロ建て、米ドル建てで払うと言えば、向こうも大喜びのはずだ。

東北でも外国から入り込んだ外来種の動植物が多いと聞く。
津波が残した塩分による塩害でかなり内陸まで植生が一時的にせよ変わってしまっている。
この上海岸と海底の砂の消失が海浜生物に追い討ちをかけたら、被災地沿岸全体の生態系が不可逆的に変わってしまう危険がある。

それがどんな影響を引き起こすかは今は分からない。
だが日本固有種が全滅してしまったりすると、将来漁業に深刻な影響が出る可能性も否定できない。
また昆虫や両生類の分布が一変すると、農業を再開した時に予想もできない食害に遭うかもしれない。

たかが砂とはいえ、それだけ大量に買ってもらって、場合によっては船賃もらって輸送を請け負えばギリシャも馬鹿にできない収入になるだろう。
それがきっかけで経済が立ち直ったりすれば万々歳である。
日本はギリシャの国家破綻を救った救世主としてユーロ圏各国から称賛されるかもしれない。

ユーロが大変だ、円高で困ったとぼやくだけなら馬鹿でもできる。
ピンチも国境を越えてうまく組み合わせれば、チャンスに一転するかもしれない。

アバター
2012/05/23 10:55
なかなかいいアイデアですね
帰りの船に載せるものをなにか売りつけないと もったいない

それから 砂についてくる外来生物対策をしっかりしておかないと
アバター
2012/05/19 22:09
おおお〜〜^^b^^b

早く、、お馬鹿な経産省に、お知らせ下さい。




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