Nicotto Town



近頃の若い者は……

まったく近頃の若いもんは……
というセリフは年取った証拠なので、我輩はなるべくいわないようにしているのだが、今日はどうにもむかっ腹が立って書かずにいられなくなった。

東京・府中の大圀魂(おおくにたま)神社のお祭りがあったので行ってきた。
目的の一つは神社仏閣の縁日に露店を出す、露天商の状況を確かめるためでもあった。
近年東京23区、特に東の方では露天商の団体、いわゆる「テキヤ」の商売が、「なにもそこまで」と言いたくなるほど厳しく規制されていて、いわゆる「縁日の屋台」が激減している。

同じ東京でも西の方、「多摩地区」「東京都下」と呼ばれる地域はそれほどでもない、と聞いたので実際見に行ってみたわけだ。
大圀魂神社は非常に長く広い参道があり、ズラリと昔ながらの露店、屋台が並んでいた。

都心部では地元の商店街組合などが食べ物だけの屋台を出すケースが増えているのだが、その参道には金魚すくい、カラーボール掬いなどの遊戯系の屋台も複数あった。
昔ながらの古き良き「縁日の屋台」が東京でもまだ残っている事を知ってほっとした。

さてフードコート形式の居酒屋のテントがあったので、一杯やりに入った。
店員さんがおそろいのハッピを来ていたし、裏手に設備を運ぶトラックが何台も駐車してあったから、露天商の団体、いわゆるテキヤさんの店だったろうと思う。

そこへ二十歳をやっと過ぎたぐらいの若い連中がどやどやと我輩の隣の席に陣取って騒ぎ始めた。
まあ休日だし、祭りだし、昼間っからビールを飲むのが悪いとは言わない。
むしろお祭りなのだから、若者といえど昼間から羽目を外すのはおおいに結構。

だがお店の人に対する態度が最悪だった。他人事ながら腹が立った。
そのテントはフードコート形式なので、飲み物や食べ物は調理している場所まで自分で取りに行く。

以下はその若い連中の、親か祖父ぐらいの年の店の人に対する言葉。
「はあ? セルフ(サービス)? 何、それ?」
「信じらんねえ」
「これが800円て、高くねえ?」

最近はテキヤが暴力団と一緒くたにされて取り締まられるので、テキヤの方も気が立っている事が多いと聞くので、思わず様子を見ていた。
自分の子供か孫みたいな年の若造の一団に返した言葉。

「すいませんねえ。距離があって注文が聞こえにくいんで」
「いや、高いかどうかは、味見てもらえば分かりますから」
平身低頭と言っていい態度であった。客商売だから当然と言えばそうだろうが、このどこが「暴力団と同じ」なのだろうか?

そのテントは高いと言っても、どれも一皿、千円札で充分おつりがくる値段だった。
そもそも縁日などの屋台の食い物が、固定店舗の居酒屋などより高いのは常識だ。
テント、調理器具、食材一式をトラックで遠くから運んで来て組み立てるのだから、そのコストが値段に入っている。

さらにテキヤの商売は一年中安定的に仕事が、という事は収入が、あるわけではない。
縁日などのイベントが全くない時期もあるし、台風などの突発的な事象で出店が出来なくなる事もある。
そういうリスクをカバーするために露天商の売値は高くならざるを得ない。

だからそういう露店は店の外側に、何か所にもわたって値段表を表示してある。
高いか安いかが、これでもか! というぐらい分かりやすく表示してあるわけだ。
高いと思うなら入らなきゃいいだけだ。

それを値段表もろくに見ないで入ってきて、店の人に聞こえるような大声で「高いな、ここ」とは失礼にもほどがある。
まして店の人に面と向かって「高いんじゃねえ?」とは、非常識にもほどがある。

どうも格差社会に対する苛立ちからなのか、今の若者は「自分より社会的地位が低いように見える相手」に、無礼極まりない態度を取る傾向があるように見える。
特に「テキヤは暴力団の同類」という偏見が広まってから、その傾向に拍車がかかっているような気がする。

もろに暴力団と手を組んであくどい商売をやっているのならともかく、まっとうなテキヤさんは「額に汗して働いている人たち」だぞ。
高学歴ニートや引きこもりよりはるかに世のため人のために頑張っている人たちだ。

年長者を無条件で敬えとは言わないが、「汗水たらして働いて自分の食い扶持を稼いでいる大人」に対する、最低限の礼儀はわきまえろ!

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2013/05/07 22:09
『高学歴ニートや引きこもりよりはるかに世のため人のために頑張っている人たちだ。』同感です。
働いている人に、文句を言うな~。
働いている人から、吸い上げたお金を、あくどい手口で、生きてる人たちに文句を言ってもらいたいものですね。

誰が、どんな車に乗ろうがかまわない。乗ってくれる人がいるから、私たちはお仕事が出来るのです。と、社長に
言ってるのですが、上から目線の社長に手をやいてます><
営業的知能レベルの低い社長についてけな~い。(; ・∀・)
私が、辞めたら、会社倒産だな~o(*^▽^*)oあはっ♪

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2013/05/07 00:40
こんばんは。

長い期間、場末で客商売をしていた者です。
記事の内容は、若い世代に限ったことではないように思います。
若い人にもいますし、バブル世代くらいの人にも多いですし、思った以上に年寄りにも多いです。
僕は、モラハラは自由経済の弊害だと思っています。
昔、勤めていたお店は、客に対して毅然としていました。
ダメな行為はダメ、注意を促して従ってもらえない場合は然るべき対応をする。退店処分、入店禁止、場合によっては警察に通報する。
ところがここ数年、不景気でお店の売り上げが芳しくなくなってくると、その姿勢が崩れ始めました。
マニュアルとおり、規則に従ってもらえないお客さんに相応の注意を促す→客が逆ギレして難癖をつけてくる(注意を促したときに態度が悪かった、目つきが悪かった、言葉遣いが悪かったナド)「店長を呼べ」→店長登場「うちのスタッフに非があります、スミマセン」→スタッフ「えっ?マニュアルに書いてあるとおりの対応をしたのに俺が怒られる方.....?」更にサービス券を配って穏便に済まそうとする。
こうしてお客は、お金を払っている限りはどんな横柄なことでも認められるという勘違いが進んでいくのだと思うのです。つまるところ、ゴネた者勝ちの通念。
ではなぜ、以前は毅然としていた経営方針が弱体するか。一重に景気が悪いために、客を確保するためにどこまででもへりくだらざるを得なくなる、ということだと思います。競争相手も存在するわけだし。
しかし、大げさな話でなく、僕は昨今の日本人のモラルが低下しているのはここに大きな原因があるのではないかと思っています。

「お客様は神様と思え」という景気のよかった時代の産物の言葉がありますが、確かに実際にお金を落としてくれるお客様は神様です。
しかし、それは客自身が「俺を神と敬え」という振る舞いをしてもよい、という意味ではない。それがわかってない人が多すぎると僕は長年、客商売をしていて常々思いました。そして、そういう横柄な態度を取る人というのは、恐らく一度も接客でお金を稼いだことがない人だと思います。
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2013/05/06 21:18
くらやみ祭に行かれたのですね、

凄い人だったのでは?

確かに、、その若者たちのほうが、、チンピラぽいですな、、
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2013/05/06 20:50
最後の一文、まことにもっともだと思いました。

祭りの夜店は、私も大好きです。
こちらでは、祭りの規模は小さいものの、テキ屋さんの出店が並びます。
田舎町の楽しみの一つです。




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