Nicotto Town



出前、御用聞き文化の復活?

地方ではどうなのか知らないが、東京のような大都市では一般家庭向けの出前や御用聞きなどというサービスは長らく途絶えていた。

宅配ピザとか寿司のデリバリーなどは、一回あたり2千円とか3千円が下限なので、我輩の家のように夫婦二人だけの世帯では、そうしょっちゅう頼めるものではない。

我輩の住んでいる地域は東京の下町で、十年前までは不便でさびしい場所だったのだが、近年マンションが増えてにぎやかにはなってきた。
しかし、たとえばラーメン一杯とか、寿司一人前とかの出前は断られる事がほとんどだった。

多分大都市はどこでも同じだったんじゃないかと思うが、数年前までは一回あたり最低4,5人分とかでないと出前は頼めなかった。
だが最近、昔ながらの出前を再開する個人経営の飲食店が東京でも出始めた。

十数年ぶりぐらいにラーメン屋の出前の案内がポストに入っていたので、試しに頼んでみたら昔ながらの金属の箱で丼ごと運んでくれた。
聞けばラーメン一杯、500円程度でも出前してくれるという。

近所の格安酒店ではピール1本から配達してくれるサービスを始めている。
希望すれば定期的にバーゲン品のカタログを自宅に届けてくれる。
そういえば、最近コンビニチェーンが始めた、高齢者向けの自宅訪問サービスも、昔の御用聞きと同じ方法だ。

一時期、少額の出前や一般家庭向けの御用聞きが無くなったのは、やはり人件費の負担が大きい。
デリバリーサービスの場合、一回あたり最低でも2千円とかの売り上げでないと、採算が取れなかったわけだ。

だが少額の出前が復活している。それも東京で、である。
一つにはデフレ不況の結果、人件費が全体的に下がっているのかもしれない。
これ自体は社会全体としてはあまり良い事ではないが、個人経営の飲食店の場合、固定客をつかむ手段としてラーメン一杯からの出前をまた始める事が人件費的に可能になったという事だろうか?

御用聞きサービスの方は、さすがに「サザエさん」に出てくる「三河屋の三平さん」みたいな御用聞きはいないが、コンビニがインターネット注文を使えない高齢者向けに、個別訪問、配達サービスをやっている。
いわば「近所のコンビニの三平さん」が定期的に来てくれるわけだ。

この変化、やはり高齢化と関係があるようだ。
我輩の住んでいる地域は東京の中でも特に高齢化率が高い所で、「病院と葬儀屋にだけは不自由しない」と揶揄されてきた地域だ。

高齢者、特に一人暮らしの高齢者だと買い物に出るのも億劫になりがちだし、夫婦二人でも高齢者は一回当たりの食品の消費量は知れたもの。
特に体力が弱っていると自分で料理をするのも大変で、出前に頼りたい頻度も高くなる。

そこで一般家庭向けの少額の出前の需要が増えているのかもしれない。
注文が来る回数が増えて、かつ人件費が低ければ、店員を雇って少額の出前をやっても採算は取れるのだろう。

これは今後の超高齢社会では貴重な「地域による見守り」につながる可能性がある。
東京だとマンションが多いので、同じマンションに住んでいてもほとんど交流の機会がない。
だが、近くにある個人経営の飲食店から定期的に出前を取ったり、同じコンビニから頻繁に配達を受けていれば、自然とコミュニケーションが成立する。

そういう店はメニューを新しくした時などにポストに入れに来る。
もしその時ポストに新聞が何週間分もたまってあふれていたら異常に気が付く。
マンションの場合、苦情以外で、そういう事に注意を払ってくれる住人は少ない。

高齢者、特に一人暮らしの高齢者に関して「地域による見守り」という事が言われているが、住民同士の地域コミュニティが無いに等しい大都市では、「誰が見守るんだ?」という点が議論からすっぽり抜けている気がする。

その地域に根差した商店がそれぞれの顧客に、そういう形で気を配れば自然と見守りになる。
商店にとっても一回あたりの売り上げは知れたものでも、長期固定客を確保できるという利点がある。

少額出前の復活、コンビニなどによる新しい「御用聞きスタイル」の進展。
案外これが超高齢化社会において重要な役割を果たすようになるかもしれない。

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2013/05/10 13:12
週に一度になるけれど
生協による宅配も全国的に広まっています。(下の方もおっしゃっていますね)
以前は、生協は数人で班を作って、班単位での注文だったのですが、
今はネットを使っての注文も進んでいます。

理由は、共稼ぎが増えて班活動が難しくなってきたためと、
なんといっても、高齢化した組合員のニーズに応じて。
米、食用油、灯油、トイレットペーパーといった
重かったり、がさばったりして、運ぶのが大変なアイテムが
注文一つで自宅まで届くのですからね。
毎週回っているだけに、本当に、組合員の家庭の見守りにもなっているようです。

ちなみに、うちの地域で、震災後、真っ先に安否確認に来てくれたのは町内会長、
次が生協の配達員さんでした。
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2013/05/07 22:54
なるほど、、〜〜ヽ(^。^)ノ

いいことかも、、、ファミレスのデリーバリーなども、ありますよね

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2013/05/07 22:00
ここは、近所のスーパーやコープさんが配達してくれる地域ですよ。

私も1人暮らしの高齢者になるんだろうな。そして、お世話になるんだろうな。

ご近所付き合いは、はて???

新婚さんが多くて、よくわからない。

ま、近くに、友達はいるので、(ここに住んでることはまだいってないけど)、老後は動ける限りなんとかなるだろう。

動けなくなったら、どうしよう?そんとき、考えればいいさ。(★´∀`★)ェヘッ





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