Nicotto Town



オネスティ欠如社会・日本

ビリー・ジョエルというアメリカの歌手のヒット作の中に、こういうフレーズがある。

 
Honesty, such a lonely word
Everyone is so untrue

訳すとこんな感じ。
「正直さ なんて虚しい言葉 誰もがこれほどに嘘つきだ」

1970年代末の曲だが、現代日本の社会を象徴しているような歌詞だと思う。
今の若者の批判ではない。我輩と同年代の、いい年した大人、おじさん世代の同僚の話だ。
最近とある用事で、零細と言っていい企業の、我輩より二回りぐらい若い社員と交流があるが、この人たちの方がはるかに誠実で礼儀をわきまえている。

と言っても別に大した事で怒っているわけではない。
我輩の職場はカレンダーの曜日に関係ないローテーション職場で、時々シフトが変わる。
今月から我輩のシフトが変わる事になって、その変わり目で8日連続で出勤という事になった。

それ自体はかまわない。我輩より若手の人は残業も多いし、休日出勤もしている。
その程度の負担は我輩も受け入れる度量はあるつもりだ。
ただ、そうなるプロセスが最悪だ。
通常ならこういう会話をすればいいだけだ。Aは我輩、Bがその労務管理担当の同僚。

B「いやあ、Aさん、悪いけど、今度の変わり目は一時的に8日連続で出勤してもらう事になっちゃうんだけど」
A「ええ……そりゃないでしょ?」
B「いやあ、人のやりくりがきつくてね。他にどうしようもないんですよ」
A「ううん、ま、それはそうか。じゃあ、仕方ないね。いいですよ、それで」

ところが実際には、直前の休み1日はちゃんと取れて、それ以後曜日のシフトが変わると言われた。
で念のため、勤務シフト表見たら休みが知らない間に取り消されて8日連続出勤。

たまりかねて問い合わせたら「え、そういう事なはずですよね」とすっとぼけやがった。
ふざけた事をするとズケズケ文句を言う我輩に対してでさえ、こういう詐欺ペテンを平気で仕掛けるのだから、我輩ほど強く出られない若手の同僚はどんな目に遭わされているか、分かったもんじゃない。

この同僚、昔から平然と嘘をつく事で有名で、一番困るのが次のようなパターンだ。
部長が、ある人にとって不利益、あるいは負担増になるような決定をする。そしてBに本人に説明して了承を取っておくように命じる。
で、この御仁、本人には一切説明もせず、本人が全く聞かされていない話を「本人に言ってOKもらいました」と、部長に嘘八百の報告をするのだ。

過去にこれが原因で、部長と社員の関係がこじれて、有能な人が愛想尽かして辞めてしまったという例が、我輩が知っているだけで片手の指では数えきれない程ある。

今回の我輩の件は大した問題ではないので、誤魔化されたふりしてやったが、問題が大きいか小さいかの問題ではない。

今付き合いのある零細企業の若い社員の人は、どんなに些細な事でも、我輩にとって不利、あるいは負担になるような場合は、「いや何もそこまでしなくていいですから」と言いたくなるほど誠実この上ない対応をしてくる。

これから社会に出る人はよく覚えておいた方がいい。
相手にとって不利益、負担増のなるような事を行う時は、どんなに些細な嘘も絶対ついてはいけない。
特に給料がダウンするとか、そういう話だと「不利益変更」と言って、嘘をつくと裁判沙汰になったり、労働基準監督署に駆け込まれたりする場合もある。

今回の我輩のような些細な事でも、嘘をついて受け入れさせるような人物は、もっと重要な事ではなおさら信用してもらえなくなる。

あるいは本当に困った時に、誰も助けてくれなくなる。
「あの嘘つきが困ってやがる。へっ、ざまあみろ、いい気味だ」と思われてしまうようになる。

「嘘も方便」というのは、それが相手のためになる、という場合だけに通用する理屈である。

アバター
2013/07/15 21:30
会社の上司(50代)の問題をコメントに書こうとしたら、エラーおこしました。なにか呪いでもかかったのかも。。
うちの上司たちもひどいです。
アバター
2013/07/13 00:55
内部でそれだけ問題を起こしても今そのような調整をする立場に居続けているというのも思えば不思議な話ですけどね。
大概鈍い上司であっても「あいつに調整を任せたらいつもトラブる」と思えば使いたくなくなるものですが。
(悪意に取れば、彼を利用して職員の退職を促している場合もあり得ますけど。)

ただ、内部はどうにかなっていたとしても外部の場合、特に相手がお客様だとか立場が上の企業の場合、そんな嘘は致命的なものとなりかねません。
相手にとって不利となりそうなものほど早く丁寧に説明することで逆に信頼を得られる場合もあるというのは、どの業界でもいえることなんじゃないでしょうか。




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