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護衛艦いずもは中国の脅威?

いやはや、いつもの事とはいえ、中国の報道の出鱈目ぶりには笑うしかない。
先日進水した海上自衛隊の新型護衛艦「いずも」に関する報道である。

時事通信社によると「日本の軍事大国への強烈な願望の象徴」なのだそうである。
まあ、この辺までは「ま、あの国の事だから」で気にはならないが、「日本の高官が私人の身分で靖国神社に参拝するのと似ている」とは、もう爆笑するしかない。

「いずも」はいわゆるヘリ空母である。確かに甲板全体が真っ平らな構造の空母だが、搭載するのは対潜哨戒ヘリでしかない。
小型の武装艇や海中から領海侵犯してくる潜水艦を攻撃できるロケット魚雷などを装備してはいるが、ジェット戦闘機などの固定翼機は運用できない。

サイズで言えば確かに自衛隊の歴史上最大の艦だが、それはヘリコプターの格納スペースに加え、緊急手術室や最大450人の災害被災者などを長期間収容できるスペースがあるからだ。
そのヘリコプターも最大でわずか14機しか積めない。

潜水艦と小型艦艇しか相手にできない哨戒ヘリをたった14機しか運べないヘリ空母を、中国はなぜそこまで気にするのだろうか?
自国の国民向けのプロパガンダという面もあるだろうが、日本に限らず、多少なりとも軍事の知識のある人間は、腹抱えて笑うか呆れかえるかのどちらかだろう。

靖国神社うんぬんという言い草は、「いずも」が「護衛艦」と呼ばれているかららしい。
だが、「護衛艦」という呼称は、海上自衛隊の武装艦艇全てを指す日本独特の用語であって、憲法第9条の関係で自衛隊は軍隊ではない事になっているので、「軍艦」とは呼べないから、というだけの話だ。

だいたい、日本がヘリ空母を持つ事が脅威だというのなら、2009年に「ひゅうが」、2011年にその2番艦である「いせ」がとっくに就役している。
「ひゅうが」の進水や就役の時に、中国メディアは全く騒がなかった。

さらに、ひゅうが型2艦はミサイル発射装置であるVLSを装備しているのに対し、「いずも」は対空機関砲しか持っていない。
艦そのものの武装という点では、ひゅうが型よりはるかに攻撃能力は低いのだ。

確かに「いずも」は長期間の航行がより容易で、他の艦艇への後方支援も出来るから、尖閣諸島付近に配備されたら、中国にとってはやりにくくはなるだろう。

中国は自国の「新しい空母が完成すれば敵ではない」とも報道しているらしい。
いや、何も国産空母の完成を待つまでもない。
ハリボテ呼ばわりされている現有の空母「遼寧」で、1対1なら楽に勝てる。
ジェット戦闘機と対潜哨戒ヘリでは喧嘩にもならないはずだ。

ついでに「いずも」の進水式がたまたま8月6日だったので、広島原爆投下の日に進水した事に「政治的な意図がないはずはない」だそうだ。
もしその通りなら、アメリカに対する当てつけという事になるはずだが、ミサイルすら持っていないヘリ空母で、米軍とどう戦えるというのだろう?

中国の一般国民が自国の報道を信じているとも思えないが、これを盲信する国民が多いのなら、中国の一般庶民の知的水準は、経済発展にとって致命的に低い事になるぞ。

中国には日本の歴史から是非一つ学んで欲しい。
「大本営発表」を鵜呑みにした国民の末路がどうなったか?
その点である。

アバター
2013/08/08 12:25
怪しげなゲームで若者を巻き込んでいつみたいで、、気味悪いですね

マスコミの報道も偏っているように思います。。。日本も。。。
アバター
2013/08/07 23:42
人間の想像力というものは自分の理解の範疇を超えられないものらしいですね。
中国のメディアにとってヘリが対象とはいえ「空母」を作ることは「軍国主義」につながると。
ならば中国は立派な軍国主義国家ということになります。

8月6日の進水式にもし意味があるとするなら「自国民を二度と戦禍に巻き込まないような防衛能力を保持しよう」じゃないですかね。
実際制空権が維持できていれば原爆を落とされずにすんだわけですから。

中国の軍事強化は一方で日本の防衛能力増強の理由づけにもなっているというのはかの国では理解されていないんでしょうね。




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