Nicotto Town



携帯電話税は実現するか?

なんと携帯電話に税金をかけようという案が持ち上がっているそうだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140618/plc14061818070021-n1.htm

自民党の国会議員が議員連盟まで設立するそうだから、かなり実現性が高そうな話である。
ただし携帯電話を所有している一般国民の反対は押し切れても、携帯キャリア会社やケータイ・スマホ向けサービスの企業は反対するだろうから、そう簡単に行くかどうか。

個人的にはもちろん反対だが、目の付け所としては「なるほどね~」と感じる。
税金というのは「だからと言って止められない」物にかけるのが、一番確実に税収増になるからだ。

典型的なのが酒税とたばこ税。どちらも税率を知れば唖然とする高さなのだが、だからと言って一切酒を飲むのを止めたいという酒飲みはいないだろう。
たばこの方も、つい最近たばこ税と消費税のダブル増税でえらく高くなってしまったが、我輩はついに禁煙は出来なかった。

だから知人から「たばこ止めないの?」と言われたら、「お国のために吸っているんだ」と言い返せるという利点はあるのだが。

携帯電話は特に若者層ではもう生活必需品だろうから、税金をかけられるなら持つのを止めようというわけには多分いくまい。
青少年の保護のための予算確保とか言っているようだが、それは口実だろう。
法人税減税の穴を埋めるのが目的だと言ってもあながち邪推ではあるまい。

こういう生活必需品やそれに準じる物品に税金をかけるという手法は、中国の漢王朝時代には既に存在した。
正確には「専売制」と言って、塩の販売を国家が独占し、税金に相当する金額を上乗せした。
塩はそれがないと生きていけない必需品の最たる物だし、当時は塩の消費量が現代より格段に多かったから、王朝にとっては貴重な収入源だった。

この仕組みは朝鮮半島、日本にも伝わった。日本でも1997年まで塩の販売はJTの前身である日本専売公社が独占していた。
民営化後もたばこの販売は事実上JTが独占していて、たばこ税は残っているわけだ。

さて実際に携帯電話税が導入されたら何が起きるか、考えてみた。
携帯電話の所有者に、年一回固定資産税や自動車税と同じ方式で課税する案らしいが、そうなると税逃れのテクニックが発達するはずだ。

年一回の課税だと、毎年何月何日の時点で契約している、という基準日を設けるはずだが、その前日までに解約して基準日を過ぎたらまた契約するというやり方が横行するだろう。

毎月の料金に税金を上乗せするという方法もあるが、課税はあくまで所有者に対してだから、レンタル携帯電話が激増するかもしれない。
故人や行方不明者名義で契約した携帯電話を売る業者も暗躍する可能性がある。

だいたい税金をかけると税逃れのテクニックが発達し、いたちごっこになるのは古今東西世の常である。
スコッチウィスキーなんかも、ビールの出荷時に高い税金をイングランド王家が課したため、副業で作っていた農民が長期保存できるように山の中に蒸留して隠しておいた結果、世界的なスピリッツになった物だ。

そういう副産物ならいいが、犯罪的テクニックが発達するのは困る。
実際たばこ税をとてつもない水準まで上げた欧米諸国では、たばこの密輸が横行していると聞く。

税金は取りやすい所から取るというのは政治家の発想の基本だが、あまり安易に課税対象を広げないで欲しいものだ。
そのうちゲームセンター税、マンガ税、長生き税なんて物が出てくるんじゃないかと心配になる。

この手の税金を新設したいのなら、公営ギャンブルと同じ仕組みの方がいんじゃないだろうか。
どんなに高い税金あるいは事実上の税金払っても、利用したいという人からガッポリ取ればいい。

携帯電話税もネット上での青少年保護のためとか言っているが、しょせんいたちごっこになるか、完全な非合法商品として出回り反社会的勢力の資金源になるだけだ。

いっそのこと「児童ポルノ税」というのを作って、実在の青少年には直接被害が及ばない二次元作品の値段に税金を上乗せしたらどうか?
アメリカでは複数の州でマリファナを合法化するに至っている。
1920年代に禁酒法を施行した結果、アル・カポネのようなギャングがのさばっただけ、という過去の教訓から学んだ面もあるのだろう。

どんなに社会にとって毒でも、人口の何%かは、それを欲するという人間の性質までは変えられない。
下手に課税などの手段で全国民を抑えようとすると、法の抜け穴を探し出した人物がヒーローに祭り上げられてしまう危険もある。

中華王朝の塩の専売は代々続いたが、地方に赴任した官僚が勝手に値を釣り上げて自分の懐に入れるようになったため、庶民はおおいに苦しんだ。
水滸伝の棟梁の筆頭である宋江は、流浪の末に梁山泊にたどり着くが、それまでの間塩の密売人をして暮らしていたという説がある。

専売品より安い値段で塩を庶民に売るわけだが、当然当時は重罪である。
しかし専売制の弊害に苦しむ庶民からは英雄視され、水滸伝における宋江の人物像のベースになったらしい。

新税も結構だが、あまり安易に取りやすい所から取るという事をやると、現代日本版の宋江や梁山泊が出現してしまう。
それだけは避けて欲しいものだ。

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2014/06/21 16:59
まあ、ご意見もあるでしょうが、福島のために、どんどん税金があがっていますね。
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2014/06/20 14:59
携帯税は電源開発促進税のように月徴収だと考えています。
月で換算すると150円~300円でパック料金の中に税金その他で入ってしまえばわかりません。
年間、最少の徴収金額で考えても、携帯税は推定1兆2千億円と言う大型徴収で
法人税の減税の穴埋めにはピッタリと言えます。
法人税減税の穴埋めに消費税を20%にするより実利的です。
企業などの名義が150円、民間で300円かとも?
まぁ~議員連盟でおおまかに決まって上げてくると思ってます。
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2014/06/20 00:02
 菊池川クン、おはようございます!






 今日はもう『"花の土・日"まで あと1日と近づいた 気分的にもかなり随分(ずいぶん)楽な金曜日』なので、引き続き、ぜひ 日頃からの気合いとファイトとで、今日 "残り1日限り"と成った今週の学校生活を、ルルと一緒に一生懸命(けんめい)ガンバり抜いて、負けずに賢(かしこ)く乗り切りたいと思います …!!!






 そんな お友達思いのやさしい眼差(まなざ)しのルルからは、朝1番のステプと水遣りとをセットにしての キチンとモードでの、心尽(づ)くしの 丁寧(ていねい)過ぎるほど丁寧な、お届けで~す!!!
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2014/06/19 23:34
この話題面白いですよね。
でも税金って、誰もが持っているものに掛けるんだったら消費税と同じだと思うんですよ。
酒・たばこ・車などの一部の人が持つ嗜好品や贅沢品に掛けて毟り取るべきなんですよね。必需品はイクナイ。
ペット税がアリだと思うです。…そうすると野良猫が増えるのかな。

ゲーセンって消費税が上がっても筐体の関係でお値段据え置きなのでかわいそうですよね。
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2014/06/19 19:49
自宅に固定電話を置いていないのでよくわからないのですが、固定電話にかけてないなら差別化に合理的な理由が必要だろうとは思います。

あと、(スマホはその枠が小さくなりつつはありますが)通信手段に課税するというのはどうなんだろうという。
子どもには防犯的意味合いで持たせている家庭もありますから、親の負担を増やすのは「青少年の安全対策」とやらに逆行するんじゃなかろうか。

そもそも安全対策というなら、携帯電話には既にユニバーサルサービス料金とやらがかかっているんですけど。
1台当たり3円程度ですがあれも塵も積もれば山。
公共インフラの維持には役立っているんじゃないですかね。

課税ありきではなく「何に必要か」「課税に合理性があるか」をもう少し明確に提示しないと理解は得られないでしょう。
(最初におっしゃっているように庶民の反対は押し切られる可能性も十分ありますが。)




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