Nicotto Town



秋葉原の健全なオタク精神

秋葉原に面白い飲食店が多いのは周知の事実だが、「健全なオタク精神」とでも言うべき物はまだまだ健全なようで安心した。

鉄道マニアのためのコンセプト居酒屋で、その名も「鉄道居酒屋 Little TGV」

http://www.littletgv.com/

徹底的に鉄道ファンの趣味に応えようというコンセプトの店で、一見メイドカフェのように見えるが、似て非なる面白い居酒屋だ。

まず入店時には一人500円のテーブルチャージがあるのだが、通常の小さな乗車券そっくりの物を渡されて席につく。
すぐに定員さんが席まで来て、あの懐かしい改札ばさみで切れ目を入れる。首都圏ではもう見る事もない昔の、バッチンと切り込みを入れるやつだ。

店の奥には本格的なジオラマの中で模型列車が走っていて、先端に小型カメラが仕込んであるらしく、電車の前方のジオラマの光景が液晶パネルに映し出されている。

今日は幸いボックス席が空いていてゆったり座れたが、ソファは昔実際のJRあるいは国鉄の車両に使われていた座席である。

壁には一面に鉄道関連のグッズが飾ってある。
昔の車両に使われていた金属製のプレート、たとえば「上野ー宇都宮」なんて書かれたレトロなアレである。

昔の駅員さんが夜間に使っていたランプ、というか電気ランタン。
丸い小さなメーターには「圧力計」と書いてあったから、ひょっとして蒸気機関車の部品だろうか。

列車の運転士と駅員が、通過の印としてやり取りした大きな輪っかもあった。
実物は初めて見たが、革のポーチが付いているとは知らなかった。
ここに申し送りの書類とか入れていたのだろう。

当然メニューは鉄道用語一色である。
カクテルには全て、新幹線、有名な列車、実在する路線名がつけてある。
全体的に食堂車みたいな雰囲気である。

さらに店員さんたちの言葉遣いも徹底している。
入店は「乗車」
注文は一杯とか一個ではなく「一両」
注文した品が届くのは「お持ちしました」ではなく「到着」
空いた皿は「下げる」ではなく「回送します」

ちなみに店員さんは全員若い女性で、紺色にピンクの縁取りが入ったミニスカートの制服である。
鉄道会社の女性乗務員のイメージを、可愛らしくデフォルメした感じ。

その可愛い店員さんがサラダにドレッシングかけてくれたり、目の前で袋に入れたポテトフライにシーズニングを振ってまぶしてくれたり、この辺はメイドカフェの雰囲気もある。
だが女性一人でも入れそうな、楽しい雰囲気だ。

さらに実際に国鉄時代の駅長が使っていた制帽まで複数用意してあって、希望すればそれを被って、その写真も録ってくれる。

秋葉原のイメージは「オタク」であって、近年だいぶ認知されてきたとは言え、まだまだ「アブない」とか「いかがわしい」というイメージもある。

特にこの店があるのは、外神田という地域で、最近はJKリフレやJKお散歩が問題になっている場所に近く、風当たりが強いだろう。

秋葉原は手作りラジオや自作パソコンの部品を売る地域として発展し、PCが一般化するに伴い、アニメなどのポップカルチャーの街に変貌した。

考えてみれば、ラジオやPCを自作する人なんてのは、その時代時代における「オタク」であっただろう。

確かに、いかがわしそうなサービスの店も目につくが、本来の「オタクの街」とは、こういう特定の趣味の人たちのニーズに徹底的に応えようというのが、本来の姿だろう。
そういういい意味での「オタク精神」は、今でも健在なのだ。

我輩自身は別に鉄道ファンではないので、へえ、珍しいねという程度の感想だったが、筋金入りの鉄道マニアにしてみれば、よだれが出そうなアイテム満載の店なのだろう。
秋葉原を訪れる鉄道マニアには、はずせないお店である。 

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2014/09/13 12:53
ダブルでマニアックなお店ですね・・・
でもアングラな感じはしません。

お子様用メニューもあるので家族連れも利用しているのかも。
鉄道好きな一家なら楽しめそうですね。

でも何故にTGV?
フランスの高速鉄道の名前でしたよね・・・
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2014/09/11 22:41
鉄道マニアには堪らないお店ですね^^b

アバター
2014/09/11 21:13
面白そうなお店ですね。
ちょっときになる~。
でも、話しかけられたら、かいわについていけないな~。(;´∀`)




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