カジノ解禁に関するずれた議論
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- 2014/10/16 21:42:32
日本でカジノを解禁する法案の議論が、迷走している。
推進する超党派の議員連盟が一時「利用を外国人に限る」みたいな事を言い出して批判され、今はギャンブル依存症対策がどうのこうの、という論争になっている。
賛成派の論拠は、訪日外国人が増えて経済効果があるというもの。
反対派の論拠は主に、ギャンブル依存症の懸念、マネーロンダリングに使われる危険、周辺の治安悪化というあたり。
例によって議論からすっぽり抜けているのは、「どんなカジノを作りたいのか?」という点だ。
この点に関する議論もビジョンも一般国民に提示しないまま、議員だけで話を進めようとしているから議論が迷走するのだ。
少なくともギャンブル依存症に関しては大きなお世話である。
カジノを解禁するには、刑法を改正するか、刑法のギャンブル禁止の例外規定を法律で定めねばならないが、今だって事実上のギャンブルは多数存在している。
まずは公営ギャンブル。競馬、競輪、ボートレースなどの、地方自治体が経営するか、経営に参画している物は例外として許されている。
競馬場に朝から晩まで入り浸っている中毒みたいな連中は既に多数いる。
パチンコも事実上のギャンブル。こちらは完全に民間企業だが、パチンコ業者に直接換金をさせず、景品を別の業者が買い取るという形にする事で、黙認されている。
パチンコ屋に毎日入り浸って、借金地獄に陥る人たちも既に大勢いる。
ギャンブル依存症なんて、今でもこの国にはいくらでもいるわけで、カジノが三つや四つできたからって、そう急激に増えるとは思えない。
逆に言えば、カジノの解禁をしなくても、パチンコや公営ギャンブルで身を滅ぼす連中はいくらでも予備軍がいるのだ。
そもそもカジノと言うのは富裕層の遊び場である。「大人のディズニーランド」という賛成派のキャッチフレーズはその意味では正しい。
だが本家ディズニーランドと違うのは、ドレスコードがある事だ。
カジノのルーツはヨーロッパの富裕層が集ったサロンで、ルーレットやカード(トランプ)ゲームで遊ぶ方向に特化した物だ。
だから本場ヨーロッパのカジノにはドレスコードがあり、男性はタキシード着用が必須。黒い上着に黒い蝶ネクタイが定番で、英国では「ブラック・タイ」と呼ばれる略式の正装だ。
女性は男性のそれに釣り合うイブニングドレス。
視覚的イメージとして分かりやすいのは、007シリーズに出てくるカジノの光景だ。
近年の作品だと「カジノ・ロワイヤル」がそうだし、「スカイフォール」に出てくるマカオのカジノがそうだ。
ジーンズにサンダル履きでは、入り口で門前払いになる。これがヨーロッパの本場のカジノだ。
米国のカジノはもう少しカジュアルだが、それでも高級カジノは揃いのスーツでないと入場させない所が多い。
さらに数年前「リオ レインボーゲート」というアニメがあったが、あれに描かれているように、着飾った男女が優雅に遊びとしてギャンブルを楽しみ、設備、内装、飲み物などのサービスは贅沢を極める。
日本で刑法の例外規定を作ってまでカジノを作るのなら、そういうカジノをこそ目指すべきだ。
推進議連が考えている日本のカジノというのは、ひょっとしてパチスロホールの馬鹿でかいやつじゃないのだろうか?
そんなカジノなら我輩も大反対だ。
日本にもカジノを、というのなら、欧米式のセレブの文化やライフスタイルを日本人にも導入する事を目的にすべきだ。
単に金儲けだけが目当てなら、パチスロの換金を合法化した方が早い。
外国人観光客だって、ラスベガスの場末にあるような、スロットマシンばかりがずらり並んだ安っぽいカジノになど行きたいか?
わざわざ、それ目当てに日本に来るとは思えない。
そもそもスロットマシンより、日本のパチスロの方がはるかに洗練されていて楽しいぞ。
だから日本でわざわざカジノを解禁するなら、ドレスコードがある、スロットマシン無しの、セレブ御用達の高級カジノであるべきだ。
日本人のギャンブル依存症が心配という点は、これで自動的に解決できる。
簡単に依存症になって身を滅ぼすような人たちは、ドレスコードがある時点で敬遠する。
日本の場合タキシードは敷居が高過ぎるから、男性はスーツにネクタイ、女性はドレスと呼べる服、という感じでいいだろう。
血眼になってスロットマシンにかじりつくなんてのは論外。
着飾った上品な紳士淑女(少なくとも見た目はそう)が、カクテルのグラスを片手に優雅にルーレットやカードに興じる。
日本人の若者が「うわあ、かっこいい! いつか自分もああなりたい」と憧れるような場所であるべきなのだ。
こういうビジョンを提示しないで、カジノの経済効果やリスクばかりを論じるから、一般国民の間で話が盛り上がらないのだ。
単にギャンブルやりたいだけなら、公営ギャンブルやパチスロを外国人に使いやすいようにすればいいだけだ。
「大人のディズニーランド」を語るのなら、そういう「夢」をまず語るべきではないのか?
コロは反対です。
ラスベガスも韓国のカジノも全く今はお金を生まず
周りに乱立する風俗店や治安の悪化で街や近隣の人は流出し人口じたい減っています。
だいたい、カジノなんて時代遅れの考えだと思います。
これからの日本はサービス業や観光業だとは思いますが
カジノは無いと考えます。
一時は良くても後で地方の疲弊をまねくと思うカラです。
小樽に2度行ったかな?
でも、カジノが出来たら、もう行かないだろうな。
ギャンブルで、破滅して生活保護受けて、その受給で、また、ギャンブルにのめりこむ。
経済効果って、リニアの資金集め?80%以上がトンネルだったっけ?2027年開業?
オリンピックには、やっぱり、間に合わなかったか…。
ディズニーリゾートで、私は、充分楽しいです。
カジノに行ったことは、ありますが、怪しすぎて、やりたいと思いませんでした。
プロに勝てるわけないじゃん。
運じゃなくて、相手は、プロの世界ですからね。
明治以前の朝廷には陰陽道の博士がいて吉凶占ったりしてたそうなので、和風に考えたら誓約(うけい)みたいなものですかね。
洋装でも和装でも構わないのですが、ドレスコードを設けるというのは品格を保つための一要件かも。
最初にきちんとリードできる人々がいなければ「平成の鹿鳴館」になりかねない危険性もありますが。
ただ、今検討されている方々にとって大事なのは文化とか風土よりも税収のような気がします。
空からお金が湧いてくるわけではなし、資源大国でもない日本が地道な労働より目先の利益をあてにするようでは先行きが暗いなぁと。
根本的に支出を考えないと予算組みが怪しくなっているのはわかっているのに、票を減らすのが怖くて切れないんでしょう。
議論の先に、欧米のカジノではなくお金の動く巨大ゲームセンターみたいなのしか連想できないんですけど。
きっとスロットマシンも大活躍することでしょう。