Nicotto Town



人間とアリの集団の共通点

先日新聞記事で北海道大学の先生の面白い研究結果が載っていた。

アリ、特に働きアリと言えば「勤勉」の代名詞だが、実はよく働く個体とあまり働かない個体のグループに分かれているのだそうだ。

で、働き者のアリだけを取り出して群れを作らせると、一定の割合の個体が怠けアリになってしまう。逆に怠けアリばかりを集めた群れを作ると、一部がよく働く個体に変わってしまう。結局、よく働く個体と怠け者の個体の割合は一定になってしまうのだという。

我輩はサラリーマンなので、思わずニヤッとしてしまった。実はこれ、人間様の世界、少なくとも会社では全く同じ事が言えるのである。

ビジネス心理学という分野ではこれは「2:6:2の法則」として知られている。サラリーマンなら一度くらい聞いた事はないだろうか?

これはどんな企業、大企業だろうと零細企業だろうと、一流大学出身者ばかりの会社だろうと低学歴の社員ばかりの会社だろうと、必ず社員は以下のような割合になるのだそうだ。

2割は上司から言われなくてもバリバリ自分で仕事をする、やる気満々の人たち。
6割は言われた事はそつなくこなすが、自分から新しい仕事や顧客を開拓しようなどとは考えない、まあ可もなし不可もなし、というタイプ。
あとの2割は口先だけでろくに仕事せず、ごますりやらに精を出して、要領と人間関係だけで社内遊泳を決め込むタイプ。まあ怠け者である。

これは我輩自身が経験しているのだが、百人近い部員から、特に優秀と思われた社員を十人ほど選抜して、何かのチームを作る。
最初のうちはみんな張り切って見せるのだが、1か月もすると見事に2:6:2の割合で仕事ぶりに差が出た。

逆に当時の上司に嫌われていたので、ダメ社員ばかりのセクションに左遷された事もある。
ところが、仕事をしない、出来ないダメ社員ばかりを集めた集団のはずなのだが、時間が経つと2割ぐらいの人たちが、それなりに業務の効率化をしようとか言い始めて張り切り始めるのだ。

まさに人間もアリも同じ現象が起きるのである。たとえ超一流大学出のエリートばかり集めた集団でも、必ず2割ぐらいは怠け者の寄生虫社員になってしまう。逆に上司が匙投げたダメ社員が、ほかの部署でエリート顔負けの活躍をするように変身する事もあるわけだ。

さてアリの方の話だが、その大学の先生によれば働き者のアリばかりだとその群れは危険なのだそうだ。
働きアリといえども休む時間は必要だ。が、ある時間、例えば日の出、から全てのアリが全力で働いていると、疲れ果てて全員が動けなくなる時間帯が生じてしまう。
適当に怠けているアリは体力が残っているから、そういう時に例えば幼虫の世話をする。

したがって怠け者のアリがどうしても出現するのは、群れの維持のために必要な事なのではないか、とその大学の先生は言うのである。

これも我輩の経験だが、サラリーマンの世界にも似たような危険は存在する。
無能な上司だと、よく働く2割の部下に何でもかんでも任せてしまい、普通の6割とダメな2割は無視してしまう事が多い。

なまじやる気のある人たちだから、別にそれほど重要な仕事じゃなくてもどんどん引き受けてしまい、過労状態になってもまだがんばろうとする。
で最悪の場合、体を壊して、あるいは精神を病んで入院。さらには過労死という事にもなりかねない。

我輩が教わったビジネス心理学の先生が言うには、本当に優秀な上司、管理職というのは、真ん中の可もなし不可もなしの6割の「フツーの部下」をうまく働かせる事の出来る人なのだそうだ。

えてして会社の上司というのは、上の2割を使いつぶすか、ダメな2割をやっつけてやろう、てな事ばかりに夢中になりやすい。その間、普通の6割の人たちが本来の力を発揮できないまま、ほったらかしにされている。
こういう会社はけっこう多い。

だから、長いサラリーマン人生の間には、あえて怠けアリの境遇に身を置いてみるというのも得難い経験かもしれない。アリの論理がそのまま通用するのなら、そういう怠け者社員も会社という組織には必要な存在かもしれないのだ。

したがって、どう考えてもサラリーマンなら勤務中のはずの時間帯に、我輩がニコッとタウンにいるのを見かけたら、そういう海より深~~~~い考えがあっての事だと思っていただきたい。

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2009/12/04 23:59
上司になる人って、自身が成績優秀な社員から這い上がってきたか、もっと上の上司とウマがあった人が多いような気がします。

自分自身が成績優秀だった場合、これまで上手くいった要因を客観的に考えて上司の立場では何をしなければならないか発想の転換を上手にできる人ならよいのですが、自分のやり方でやれば上手くいく、できる人を引き立てれば上手くいくと考えると全体が見えなくなってしまうこともあります。

上司とウマがあった人の中にも、会社の将来の展望等で意見が合って「この上司のためなら」なんて思っている人から、ゴマすりに必死で自分さえ良ければという人まで色々ですが、上だけ見ている人はやはり部下の対応がぞんざいな気がします。
会社の将来を考えれば部下を育てることは中間管理職の最大の仕事なんですけどね。

部下にして役に立つ人と、管理職にして役に立つ人は違うと思います。

そもそも、不景気を理由に正社員は減らされる傾向にあり、アリの絶対数が確保できてないんじゃないかという不安感もあるのですが。
数が足りないのに仕事が増えたら、つぶされる速度も速くなる・・・と考えると怖いですね。
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2009/11/30 17:29
なるほど~考えさせらるものがありますね!と、怠け者の私が言ってみるw

なかなか時間が取れなくて訪問出来ずにごめんなさい;;
来年もこんなペースになりますが♡・゚:*㋵:㋺:㋛:㋗:㋧*:゚・♡φ(o ⋓‿⋓ o)ノ
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2009/11/30 15:13
あっ
やっつけられないように仕事モードに切り替えます!
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2009/11/30 13:55
はっ 今は仕事時間www
うww キニシナイことにしよう^^

この話しって どの世界にも言えるんだろうね
では 学校の先生方に聞いて欲しいねww
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2009/11/30 05:38
私のよく知っている精神科医もこの話をして、
人為的に誰かを排除しようと躍起になるのはナンセンスだと言います。
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2009/11/30 00:51
あはは。
日々翻弄されている私ですが・・・・
アリの様に私たちもそんな風に振り分けられていたんだ~

なんとなく、これを読んで楽になった気がするのはなぜかしらww
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2009/11/29 22:35
怠けてもいられません。
グログにコメントどうも有り難うございます。
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2009/11/29 21:19
ええ 読んだことありますあります
私も バカ集団抽出の結果 頑張ってる2割かと@
はぐれメタルさんのコメによって
アリ→会社→地球 とのマクロ化がされてますので
ミクロ化をしますと
ウイルス・・・(あ 無生物で無理やり感があり恐縮ですが
無変異のものを取り出すと一部変異がまざるのは
私の腕ではないはず。。。
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2009/11/29 19:03
あは。。。
そういう事なのかぁ〜〜

私の仕事は現場はとりあえず自分だけなので、なんともいえませんが。。。

とりあえずは、中間層にいるのかな??
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2009/11/29 18:35
おもしろい話をありがとう。
私もきっと働きアリが疲れた時に仕事ができるんだ。
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2009/11/29 18:00
地球レベルでも同じ感じがありますね。
アメリカとか中国とかロシアって
大陸が大きすぎて「自治区」ってのを作らざるをえないんでしょうね。

会社レベルでも似た感じで
自己資本比率が多くて、流動性資産も確保しているところは
そこで働いている人も幸せでしょうね。
(そして、そうじゃない会社の、多い事多い事・・・)

ず~っと前に日本人はエコノミックアニマルだって言われてたけど
実は、日本と海外の労働時間の差はあんまりないです。
違いといえば長期休暇の取り方に対する「考え方」くらいでしょうね・・・。
(投資活動してるけど
死ぬまで働け!一生奴隷になり続けろ!
なんて一言も言ってないのだが・・・)
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2009/11/29 17:29
なるほどねぇ・・・
社会心理には、「誰かがやるだろう」と言う心理があると言われています。
大人数になると、自分がやらなくてもいいや・・・と言う気持ちが生まれるそうです。
それを、もっと細かく研究すると、この『誰かがやるだろう』の中身が分けられてくるのかな?

私は・・・過労死するタイプの働き蟻ですな^^;;
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2009/11/29 16:52
こんにちは この話 以前 読んだことがあるわ
自然界の なにか合理的な理由があると思うの
いっしょうけんめい働いたら 早く 消耗しちゃうから 予備の要員として 消耗しない アリさんが 後ろに控えてる
というのは どうかしら。
人間の世界でも そうなのかなあ
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2009/11/29 16:50
いろいろな種類。いいですねw
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2009/11/29 16:46
2:6:2の法則・・・・ 前職にも現職にも 見事に当てはまっているように思いました
なるほど そういうことなのですね
あの人たちは そういうことで 怠け者さんなんだwwww
と ある意味 プラス思考的に納得しましたwww
そして 海より深~~~い考えにも 納得いたしましたwwww
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2009/11/29 16:41
私はサラリーマンの経験はないので
2:6:2の法則というのは初めて聞きましたが、
何かの目的を持ついろいろな集団での経験を思い出すと、当たっているような気がしますね……。
有能な指導者は「6」をうまく動かすことができる人。
うん、確かにそうです。(^_^;)
そして、オチがよろしいようで。(笑)
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2009/11/29 16:30
その記事、私も読みました。
jokerさんのブログで、よりいっそう理解できました。
こきつかわれている私自身は、どのグループなんでしょう?
いまの上司は、けして6割を上手に動かしているとは
思えませんが・・・(^^;)




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