先週いらっしゃった整体のお客様が、助川山のハイキングコースを歩いたと話していたのですが、今日のお客様も、実は昨日歩いてきたんだよという話しで、結構人気のウォーキングスポットのようです。

さて、その助川山は市の所有する土地なんですが、市が所有するとなった事件があったのです。

それは1991年3月7日に発生した山林火災でした。

あの当時わたしは、まだサラリーマンをしていまして、自宅から南に10キロほどの会社で仕事をしていました。

すると、すごい火事だというので、窓から見てみると、自分の家のある付近の山が燃えているじゃぁありませんか。
山から煙がもうもうと、西風に煽られ海のほうに伸びて、日立市街に大きな影を落としていました。

自宅に電話をしてみたのですが、一向に出る気配がない。

上司と相談して、早退して帰ることにしました。
もしかしたら、新築2年目の自宅が危ないかもしれないからです。

当時は既に、自動車通勤ではなく、自転車通勤でした。
正直、それが幸いでした。
火災のため、停電になってしまって、道路の信号が全て動かなくなってしまっていたのです。
もし、自動車で走っていたら、ほんの10キロほどの距離でも、何時間もかかったかもしれません。

信号が止まっているので、ほとんど立ち往生状態の車を追い越し、国道を走り続けました。

煙の帯はなおさら巨大化し、西の山から東の海に向かって流れていました。

団地の近くにきて、山の上の自宅に向かって、必死に自転車を走らせました。

自宅は、山の上の団地なので、そりゃぁ大変なんですよ。

と････ころが、団地についてみると、のどかなんです。

家についてみると、妻が道路に出て、北側の山を眺めていました。

あら？どうしたの？って

どうしたは、ないでしょう！山林火災で自宅が危ないかとおもって、電話しても誰もでないし、心配して早退してきたんだよ。

ヤレヤレです。
火災は谷と山を越えて、さらに北の山でした。

会社からみると、まさしく自宅のある山が燃えているように見えたのですが。

ともかく、汗ビッショリになっていたので、シャワーを浴びて、早退もしてしまったことですし、山火事見物をしました。

山林火災は東の団地に向かって延焼をつづけ、ついに団地の一部にも広がりました。

停電してしまっているので、ポンプで団地のほうに水を揚げることもできず、火災を止められないのです。

大きなバケツを吊り下げた自衛隊のチヌーク（前後にローターがついた大型ヘリコプター）が2機やってきて、交互に海の水をせっせと火災現場のかけるのですが、1回で5トンほどの水ですが、はっきり言って、焼け石に水。

山林火災での5トンの水なんて、家屋火災にひしゃくで水をかけているようなものです。

福島原発のときにも感じましたが、なんで総動員しないんでしょうね。

陸上自衛隊には55機、航空自衛隊には15機あるんですから、70機で連続投下すれば、火が消えなくても説得力あるでしょうに（笑）

笑い事じゃありませんね。すみません

そんなわけで、助川山を焼き、近くの団地の一部を焼いて、鎮火したのですが、その焼け跡の助川山を市が買い取って、公園として再生させたのでした。

あれから20年も経つんですね。思えばアットいうまでした。