花束ではなく銃をください
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/05/10 08:52:14
目の前を足を引きずりながら
もう片方の足をかばいながら歩く少年が
行きすがる……。
傷ついた片足を、まるである足のように……。
ここシエラレオネでは普通の光景だった……。
明日なんか、見えやしない&hel...
いちはぜん、ぜんはいち。
目の前を足を引きずりながら
もう片方の足をかばいながら歩く少年が
行きすがる……。
傷ついた片足を、まるである足のように……。
ここシエラレオネでは普通の光景だった……。
明日なんか、見えやしない&hel...
向こう側に、“サンタ・モニカ”と書かれた
デカい船名の刻印が見える。
向こうが作る波で、こっちの船は揺れていた。
向こうはフリゲート、こっちもフリゲート。
クォーターデック直下の波しぶきのあたるこの
ハイロー・パッセージでは、
今日も船乗りのたまり場があった。
反...
砂漠の中をキャラバンが、
ゆっくりのっそりと歩いていた……。
“クソ”遅い……。
まぁ、この砂漠だから
しょうがないが……。
少し遠くでは、ベドウィンが
“お茶&rdquo...
軍の規律は、クソみたいだ……。
10分……。
あいにく懐中時計は正確だ……。
チェーホフはまだ“掘らされて”る……。
今日の昼はジャガイモのスープかな&h...
明くる朝、
俺はベットの上だった。
こんなんで寝れるなんてありがたい。
そう言おうと思った瞬間、
穴を掘らされに外に担ぎ出されるチェーホフが
目に入った。
まぁ……大丈夫か。
懐中時計をまさぐって探し、
毛布を脇に避けた。
懐中時計は冷たい。
&ldq...