Nicotto Town


ふぉーすがともにあらんことを、あなたにも。


いちはぜん、ぜんはいち。

騎士の終わり。

「ブラント、前へ出ろ」

「はい、将軍」

ブラントは前へ進み出た。

向こうのフランス人どもが
はやし立てる。

「我らがイングランドの名において、
この地を占領しに参ったー」

ブラント補佐官は
目を細めて向こうのフランス軍を
睨んだ。

「異論はないな?」
ブラントは問いただす。

フランス人...

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オスカー・ブラッドレー博士の記し書き 4

壺の中は神秘である。

壺は冥界にも
例えられる。

入ったら出られない
という類だろう。

もし、その中に本物の自由が
あるとして……

はたしてそれを見るために
手を突っ込むだろうか。

古代人はそれを禁忌と呼びならわした。

いわくつきのものは
認めないのである。
...

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突撃と防御

ベタな戦術に、

「突撃と退却を繰り返す」
というものがありますb

突撃でひるんだ相手が、
退却しても追ってこない

というやつです。

深追いすると
痛手を負うので

向こうも深くは追って来ません。

軍隊で言う
火力撤退というやつです。

賢い指揮官なら追ってきませんが、
経験...

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ハイゼンベルグじいさんの思いつきⅠ

ジョディー=ジョシュア・ハイゼンベルグは82歳だった。

夕暮れのキャプションを
手のフレームに収めると、

満足そうに笑い
ワインのグラスに口をつけた。

「おい、レベッカ。

ワインが入ってないじゃないか」

「それくらい自分で入れてよね」
レベッカはそういいながら渋々
ワインを注いだ。

「お...

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オスカー・ブラッドレー博士の記し書き 3

南国の写真を見ながら、

書を書きしたためる。

くだらない小説だが、

読んでみて欲しい―。


―南国には、鳥がいる。

だが、その鳥は籠に飼われていない。

はたして、その鳥は自由なのだろうか。

南国という囲いに、飽き飽きはしてないだろうか。


極地には、渡り鳥が多いという。

ペンギンが...

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