待機していた“シールズ”隊員たちが、
撤収だ― という顔をしていた。
もちろん救出に行くことになるのだろうが、
海兵隊のハンヴィーがすでに現場に向かう
音がした。
隊長が、
「撤収するぞ」―
と告げた。
無線には、
「アルファチーム、“お荷物”...
いちはぜん、ぜんはいち。
待機していた“シールズ”隊員たちが、
撤収だ― という顔をしていた。
もちろん救出に行くことになるのだろうが、
海兵隊のハンヴィーがすでに現場に向かう
音がした。
隊長が、
「撤収するぞ」―
と告げた。
無線には、
「アルファチーム、“お荷物”...
ちょうど建物を地下から出ようと思った
その時、
3つ離れた建物に
ブラックホークがホバリングした。
表で怒鳴り声と
なにやら携帯電話で大声を出す声がする。
あわてて地下に滑り降りると、
さっきの隊員が本部に報告を入れていた。
「エコー、エコー。こちらアルファ攻撃隊。
ユニット77が狙われてい...
建物には血痕がなかった。
爆撃のときはおそらく誰もいなかったか、
建物の外だったのだろう。
半ポンド“誘導爆弾”で破壊された
この建物の屋根は、
くっきり10㎝円の穴が空いていた。
秘密作戦用の、精密誘導爆弾である。
UAV“無人偵察機”から投下...
スルスルとロープを伝う音が、
暗闇のネズミを追い払った。
イラク某地の市街地にある、
この古びた用水路は
たびたび潜入捜査に使われてきたものだ。
今回の任務は、書類の回収。
背後では、海軍シールズの部隊員が
1.7m後ろで退屈そうな顔をしていた。
アルファ攻撃隊の部隊員8名は、
私&ldq...
ドーーン。
森のはずれにある、
開けた場所で銃の音は響いた。
たまの休暇に銃の試し撃ちである。
こういうのも悪くないが、
黙って見守ることにした。
知人で友人のロジャーは、
引き金を引くタイミングでちょっと間合いを
作っては、
その静寂が銃声にはじけるのを
楽しんでいた。
彼が銃が好きと...