side 自転車少年の憂鬱・3
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/05/02 21:39:14
有無を言わせない優しさを滲ませて、サハラはそう言った。
一瞬だけ、どうしようと躊躇するようにアオイは瞳を揺らしていたが、すぐにぺこりと頭を下げた。
「ありがとうございます、サハラさん。」
「いえいえ。」
ぱくん、と一口でマカロンを食べて。美味しい。とふにゃりとした笑みを一瞬だけ浮かべて。アオイは...
「マイホーム」カテで、部屋の小話を書いてます。
「自作小説」カテゴリでニコットタウンで暮らしているアオイさんの日記や小話などを載せています。
・全てフィクションですので、ニコットタウンで起こった出来事・住民とは一切関係のないお話になります。
「その他」で自己紹介を少し。
有無を言わせない優しさを滲ませて、サハラはそう言った。
一瞬だけ、どうしようと躊躇するようにアオイは瞳を揺らしていたが、すぐにぺこりと頭を下げた。
「ありがとうございます、サハラさん。」
「いえいえ。」
ぱくん、と一口でマカロンを食べて。美味しい。とふにゃりとした笑みを一瞬だけ浮かべて。アオイは...
いつもだったら少しおしゃべりをして席から離れるのに。あるいはカウンターの中に入って作業をしながらも、皆の話に耳を傾けたりしているのに。今日、というかここ最近のアオイにはそんな余裕が無い。
まあ本来、喫茶店ってそれぞれがそれぞれの時間を過ごすためのものであって、店員が主役ではないからな。
そうヘ...
赤い、短めのスカートに赤いチェックのエプロン。白いブラウスの袖は夏らしく半袖で、そこから細い腕がすらりと伸びている。胸元を強調する形のベストは、アオイが華奢な体つきのせいかいやらしさは無く可愛らしさの方が引き立てられている。首に赤いリボンのチョーカーを巻き、動きやすいように足もとはスニーカー。
...
連休のお陰で、このところずっと大繁盛している。
嬉しい悲鳴、ってこういう事なんだろうな。
朝からずっと、お客様が入って来て休む暇がないくらい。
お休みだからってちょっと多目に用意しておいた焼き菓子なんかも全部売り切れてしまった。
温かな飲み物よりも冷たい物の方が注文する人が多かったりとか、ちゃんと...
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