維新の会の「船中八策」の骨格
- カテゴリ:ニュース
- 2012/02/15 23:12:53
大阪維新の会が、衆院選向けの公約集「船中八策」の骨格をまとめたそうです。
なので、そのテキストを探したのですが見つからなかったので、新聞社のまとめを
引用することにしました。
掲げた内容は、どこかで聞いた、耳触りのいい話を寄せ集めた政策ばかりなので
何か秘策でもないかぎり、国内に留まることを選択せざるを得ない国民にとって
メリットを見出すのは難しそうですね。
こんなチグハグな政策になるのは、国家観ではなく、地方権にしか着眼していない
からでしょうか。
橋下氏の強気で演出過剰な言動に惹かれて、期待感から支持される方も多い様なの
ですが、維新の会が、(これから話し合ってまとめるそうですが、話し合った後も)
これらの公約を推し進めるのであれば、残念ながら、今の民主党と同じ結果になるの
が目に見えて、とてもじゃないですが、私は、期待なんてもてないです。
------------------------引用開始
http://www.asahi.com/politics/gallery_e/view_photo.html?politics-pg/0213/TKY201202130193.jpg
維新の会の「船中八策」の骨格
統治機構改革
◆地方の事情に合った大都市制度の創設
◆地方分権の推進
◆地方交付税廃止
行財政改革
◆基礎的財政収支の黒字化
◆国会議員の定数・歳費削滅
◆人件費3割カット
公務員制度改革
◆職員基本条例案の法制化
教育改革
◆教育委員会の設置を選択性に
◆学習塾バウチャー制度の導入
社会保障制度
◆年金を掛け捨て制と積み立て制の併用に
◆高齢者と現役世代の格差是正
◆政府が国民に現金を給付するベーシックインカム制度の設計
経済・税制
◆自由貿易圏の拡大
◆法人税率と所得税率を引き下げ、資産課税と消費税を増税
外交・防衛
◆日米同盟を基軸に、豪州も含めた3国同盟を強化
◆日本全体で沖縄の基地負担の軽減を図る
◆領土を自力で守る防衛力あり方を検討
憲法
◆首相公選制の導入
◆参議院を廃止。代わりに首長が議員を兼務できる、国と地方の協議の場の議院を設ける
◆以上を実現するため、憲法改正に必要な衆参の賛同を3分の2から2分の1に
------------------------引用終了
>民主党で時間を無駄にした分、「政治のできる人」が必要なのにこんな一般人以上の
>素人にもう1回かき回されてはたまったものではありません。
まったくもって同感です。
ですが、英雄待望論が渦巻く中、彼を「それ」に当てはめて考える人が多いのも
事実です。
彼は、ポピュリズム政治の申し子よろしく「民衆の期待」に違わない言動を繰り
返しているので、そのような投影が行われているのだろうなとは思いますけれど。
>いちいち突っ込むのも煩わしいですが、
ですよねー。
たぬきの休息さんが突っ込まれている話は、まったくもってその通りだと私も
思います。
その上で、
>地方交付税を廃止というのであれば、自分が大阪府知事の時、将来の交付税を
>当てにして借金しまくったことはどうなるのか。
過去の自らの言動に責任を持たないのは、橋下氏の一つの特徴なのではないかと
思います。
今回、維新の会で掲げている「地方交付税廃止」にしたって、もし、コメンテー
ターや世論調査などで叩かれるのであれば、あっさりとひっこめると思いますよ。
橋下氏が支持されるもう一つの理由が、そういう柔軟性ですからね。
流行の服を着替えるように、民意に沿っているものはどんどん取り入れるし、
民意にそぐわなくなれば、どんどん切り離していく。
それが、重要かそうでないかは、民意が決める事だとのスタイルが受けている
ようです。
だから、自身が掲げた他の政策との整合性がとれないような政策だって、
主要な政策だと、平気で言えるのではなかろうかと思いますね。
>特別自治区の住民は都税を徴収された上に従来の市税の4割も納めるという
>二重納税状態になるわけですが、大阪市の有権者はそのことを本当に理解し
>ているんですかね。
していないでしょうね。おそらく、誰一人そういう事になるなんて考えていない
と思いますよ。
で、将来二重納税しなければならない事態が発覚しても、今の仕組みが悪いから
こうなったのだと。だから早く仕組みを変えなければならないと橋下氏が
言い張って、日本の社会システムを変える運動にされるのだろうなと思います。
ただ、これまでは大阪府の範囲で馬鹿やっていたので「うちはしらない」で済んでいた分、全国に被害を拡大するかもしれないという点で面倒くさいことになってきたなぁとは思っています。
民主党で時間を無駄にした分、「政治のできる人」が必要なのにこんな一般人以上の素人にもう1回かき回されてはたまったものではありません。
いちいち突っ込むのも煩わしいですが、例えば。
地方交付税を廃止というのであれば、自分が大阪府知事の時、将来の交付税を当てにして借金しまくったことはどうなるのか。
地方分権といいながら政令指定都市を潰そうとしているのはどこの誰なのか。
(現在の大阪市に問題があったとしても原因は「政令指定都市」という政治体制とイコールではない。)
公務員の安定が腐敗の原因であるというなら、人勧に基づく保障を断ち切る代わりに労働三権を付与しなければならないはずだが、弁護士としてどのように考えているのか。
財政の黒字化ということはサービス削減でしかありえない(人件費なんて削れるだけ削っても全体額からしたらしれている)が、現在の国家予算を半減したとして「領土を自力で守る防衛力」は財源の裏付けをどうするのか。
「沖縄の基地負担軽減」といっているが、どこなら現状より抑止力が働くと考えているのか裏付けがなければハトポッポと同じ。
首相公選制。
今の「民意」とやらに国政の代表者を選出してもらうなんて恐ろしすぎてご勘弁願いたい。
参議院がなかった場合に成立したかもしれない法案を考えたら怖くならないんだろうか。
憲法改正条項を変えるために現行の憲法の規定で改正が必要なんでは。
第一改正規定より前に検討すべき条文があるでしょうに。
だいたい道州制を唱えている人が基礎自治体を潰しちゃ駄目でしょう。
彼らの主張している「特別自治区」なんて、「大阪都」が従来の市民税にあたる税収の4割を差っぴいたその残りを取り合いしながらなんとかするしかない主導権のない区に過ぎないんですから。
特別自治区の住民は都税を徴収された上に従来の市税の4割も納めるという二重納税状態になるわけですが、大阪市の有権者はそのことを本当に理解しているんですかね。
やりたいことは、自分たちでやるしかないよねって話はわかります。
ただ、政治の方針として、内政を手弁当でやってって流れになるのであれば、
今以上の増税なんていらないでしょう。
何の為に、税収を増やす必要があるんですか?
財政赤字って言ったって、その内容は、政府が国民(個人資産)に借金しているんだから、
その支払(赤字解消)の為に増税(国民から徴収)って流れは変だし、
ましてや、赤字が膨らんで財政破綻の懸念があるからって、国の金蔵になっている国民の
個人資産を放出させようって政策に至っては、目も当てられないです。
お金は流通してこそ価値が上がるものですが、だからといって、出させりゃいいってものでは
ないわけで、重要なのは、いかに効率よく日本国内をめぐらせるのかって事なので、
その仕組みを考えるのが政治なわけです。
だから、いかに効率よくお金を回せるシステムを構築できるかが、内政力につながるのですが、、、
今の政治にもっとも足りないのは、そういう視点だと私は思います。
維新の会は、道州制を導入して、地方自治力を強化したいのはわかりますが、肝心の
お金の流通システムを考えていないようなので、(お金を停滞させないという視点しかない)
お金を生み出す力をどうやって蓄えるのかという大問題を抱えたままで、これらの政策を推進
したら、日本という過疎地が出来上がります。
「やりたい事は、自分達で」っていうのは、別にかまわないのですが、日本を過疎化されるような
政策を推進されるのは、ごめんです。
日本は、国民主権なのですから、「そういう政策は嫌だ」という権利くらいは行使したいと私は思います。
>政党政治ってものが限界にきてるんじゃないですかね~。
政党政治っていうよりも、それを利用する側の問題で、限界感を感じますよね。
ポピュリズムって、なんで、こんなに、どうしようもないんでしょうか?
>よい意味での「独裁者」が出てこないと何にも変わらないような気がします。
多くの人がそれを望んでいるからこそ、それ(力押しの改革)を期待されての「橋下氏」と
いう流れになっているのかと思います。
でも、この人ってポピュリズム政治の権化みたいな人だから、案の上、本気でやる気が
感じられない政策を押し出してきましたけれどね(-_-;)
維新の会が今回出してきた政策をそれぞれ突き詰めると、互いの政策が足をひっぱり
あって、にっちもさっちもいかなくなることくらい分かりそうなものなのに、これから話し合う
という大義名分をもって、内実をみようとしないんですから、どうしようもないと思います。
録画していた火曜夜のNHKBSの番組のコズミックフロントを見ました。
今回は民間初の宇宙ロケットの話でした。
NASAや米政府が有人宇宙飛行から撤退する中、民間の有志が起業して宇宙ロケットを立案製作し、実証飛行に成功してしまったのです。
そして宇宙旅行が民間でできるとなると20万ドルという値段も関係なし、予約はどんどん埋まっているようです。
さらに同業他社が改良を重ね安全性や価格を追求していってます。
まあ、何が言いたいかといいますと、もう行政府じゃないですよね。
いや、行政府にはしっかりしてもらったほうがいいんですが、しっかりしなかったらしなかったでいいですよ、と。
行政府がやらないんだったら自分たちでやるしかない、予算は全くないけど、しょぼくなっても仕方ないけど。
江戸っぽく戻っちゃったんですね。
”アメリカでは賢い人が上になりますが、わが国とはさかさまでございます”(福沢諭吉でしたっけ?)
そんな江戸期は民間行政の予算はほぼ0で、民間が手弁当でやってました。(石川英輔さんとか言ってます)
橋なんか豪農か豪商の寄付で作ったりして。
何言ってんだかわかんない、って人にはごめんなさい。
イメージだけでも感じていただければ・・・
よい意味での「独裁者」が出てこないと何にも変わらないような気がします。