自民党、反主流派との攻防劇
- カテゴリ:ニュース
- 2009/07/17 17:51:19
今朝までのテレビニュースで、反麻生派と称される面々が、「署名は集まっているのだから、”明日”にでも、再度、署名を提出して両議院総会を開くように要請します」と言っていた。
聞いた瞬間、???となってしまった。
何で、署名が集まっていると言っているのに、明日なんだろう?
自民党本部側は、署名人数が揃っていないことを理由に、両議院総会を開かないで、そのかわり、集会を開いてそこには首相も出席し、話し合いをする用意がある。という。
中川秀直氏は、コメントで、両議院総会を開かないのは、逃げであり卑怯だと言っていたと報道されたけれど、、、これは、反主流派が負けたってこと?
うーん、政局の顛末がどういった流れなのか、今ひとつ分からなかったので、ネットの新聞ニュースを探していたら、見つけました。
なるほど。記事を読んで納得。
物語ちっくに書いてあるものの、自民党内での攻防がよくわかりました。
テレビニュースで流れた断片的な情報をつなぎ合わせて考えてみても、筋の通った話だと思います。
そうか、政局とはこのように読むんだと勉強にもなりました。
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http://news.nifty.com/cs/headline/detail/sankei-m20090717008/1.htm
首相逆転、逃げ切り 反麻生勢力“一日天下” 党執行部・各派領袖、猛烈切り崩し
2009年7月17日(金)8時0分配信 産経新聞
自らの手による衆院解散を狙う麻生太郎首相と、退陣を求める反主流派による自民党の攻防は、首相側が逆転し逃げ切って終わった。党執行部や各派領袖は、16日朝に「勝利宣言」をした反麻生勢力をどのように封じ込めていったのか。(石橋文登、水内茂幸)
◇
「オイ! 何の権限があって写真を撮っているんだ」
16日午前9時すぎ、党本部4階の幹事長室。中川秀直、加藤紘一の両元幹事長らが、細田博之幹事長に両院議員総会開催を求める133人の署名を渡そうとした瞬間、石原伸晃(のぶてる)幹事長代理の怒号が響いた。反麻生派の秘書がカメラを構えたことに抗議したのだが、石原氏のけんまくに加藤氏まで、びくっと首をすくめた。それほど党執行部には緊迫感が漂っていたのだ。
中川氏らは両院議員総会長の若林正俊元農水相にも署名を渡し、党本部で記者会見。フラッシュの嵐を浴び、出席議員はほおを紅潮させた。
中川氏「地方選の敗因を総括し、衆院選に向け体制を立て直すために真剣な議論を行うため、両院議員総会の週内開催を求める」
武部勤元幹事長「自民党は開かれた政党でなければ終わりの終わりになっちゃう。総裁の総裁たる名誉ある判断を求めたい」
勝利宣言とも受け取れるが、この時点ですでに党執行部の猛烈な切り崩しが始まっていた。細田氏に渡した署名には谷津義男元農水相、岸信夫参院議員の名があったが、若林氏への書面では2人は消え、宮路和明衆院議員らに差し替えられていた。世耕弘成(せこう・ひろしげ)参院議員は「都合により一部差し替えました」と語ったが、険しい表情は水面下の激しい攻防を物語った。
◆落選都議が批判
16日午前11時。新宿の東京都庁都議会棟では自民党都連の「お別れの総会」が開かれた。有力都議が相次いで落選したため、出席者は一様に沈痛な面持ち。細田氏は「党本部がさまざまな要因で極めて大きな悪影響を与えてしまったことを心からおわびします」と頭を下げたが都議らの発言は辛辣(しんらつ)だった。
「政策が悪いわけでも首相や執行部が悪いのでもない。一部の国会議員が好き勝手なことを言うのでえらい批判を浴びた」(三原將嗣(まさつぐ)都議)、「苦しいときに踏ん張る努力をしないで人気にあやかって選挙を戦おうという人たちが都議選に影響した」(古賀俊昭都議)-。落選した高島直樹都議会幹事長は「残念で悔しくてたまらない。わが党のドタバタ劇をやめてほしい」と声を詰まらせた。
怒りの矛先は、首相ではなく反麻生勢力に向けられた。都連の総括がこういう結論ならば「首相に総括させ退陣を迫る」という反麻生勢力のもくろみは根底から崩れる。これを聞いた自民党幹部はほくそ笑んだ。
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(文字数制限の為、この続きはコメント欄にて)
>自分はこれ以上の政治的混乱はあまり歓迎しないので大幅な再編は望みませんね。
政治的混乱は私も望みませんが、当人たちがやる気満々ですから^_^;
だったら、この機会にさっさとやってもらって、これ以上、長引かせないで欲しいという
気持ちが強いんです。
それに、ゴム人参さんも指摘されているように、
>その2点共に自民党も民主党も不足しているから、
問題なんだと私も思います。
全てにおいて異なるわけじゃないのに、周りにアピールするという行為に走る
点で、話し合いで決着をつける気はないわけで、それは、いかに相手から譲歩
を引き出そうとするか、という行動なわけですよね。
敵対関係を演出されている状態で、譲歩が出来ない(相手の要求がのめない)
時、どうやって”キチンと決着”をつけられるのか、正直、私にはわかりません。
>二大政党制をウソと言い切るには時期尚早かと思いますけど^^
「政権さえ取れればいい」という姿勢の民主を持ってきて、二大政党制を
うたうなんて、これはどうみても「ウソ」でしょう?
>立場が逆転した所から、本格的な体質改善が始まるんだろうと期待はしてますよ。
それを実現させる為には、官僚の支えが絶対的に必要なわけで、民主党は
”官僚政治”を批判している立場なんですよね。
それでも、内政だけなら、ある程度はなんとかなるんじゃないかと私も思わないでも
ないです。
一番の懸念は、外交なんですよね。
政治的駆け引きなんて出来ない、民主鳩山氏が、今後の日本にどんな難題を引き込む
のか、、、非常に不安です。
それでなくても過去の政治家の不用意な発言や、マスメディアの加熱報道によって、
未だに、日本にとってやっかいな政治問題を抱えているっていうのに。。。
看板は提示しましたね。『麻生』ですよw
自分はこれ以上の政治的混乱はあまり歓迎しないので大幅な再編は望みませんね。
小グループの独立や移党は常にあっても良いと思いますが。
民主主義の原点に戻れば、ある程度思想が違っても同じ党に所属する事には何の問題も
無いはずですよね。
十分な議論の末に多数派の意見が採用される。反対であってもその結果には従う。
その2点共に自民党も民主党も不足しているから、不透明に見えるわけで。
今回の混乱も小泉路線派と修正派の勢力争いが発端なんだしね。全てに於いて異なる訳ではない。
総裁選でそういうことを表向きにだけではなく、キチンと決着をつけないからこんな事になるんですよ。
二大政党制をウソと言い切るには時期尚早かと思いますけど^^
経験が絶対的に不足している民主党と、政権に安住して党内抗争にウツツを抜かす自民党。
立場が逆転した所から、本格的な体質改善が始まるんだろうと期待はしてますよ。
>次の看板もマニフェストも提示しないで、国民からしたら「なにやって
>んだ?」ってカンジですよねえ・・・
自民党も、民主党も、分裂した方がいいんじゃないかなぁ~と個人的には
思っています。
個人それぞれの思想が違うのに、政権与党になりたいから、党に所属する
という考えは、自民党であろうが、民主党であろうが、変わらないんですよね。
で、自民党の内部分裂が起こっているのは、政権与党でなくなるからで、
もともとの思想が似通ったもの同士がくっついて、大雑把に3系統に、
麻生政権を支える人達と
評判の悪い麻生政権を非難して、自分の良さをアピールしたい人達と、
どちらにもつくことが出来ない人達と
に分かれています。
それを、自民党というひと括りに見て、「次の看板」を提示しないでって
言うと、「麻生政権を支える人達」に怒られますよ^_^;
>このまま自民党が分裂して公明党も連立を離れたら、二大政党制にさえならなくなっちゃう。
もともと、民主党が言っていた「2大政党制」話が、ウソだったんですから、
そういう幻想は止めたほうが良いと思います。
私は、期待した分だけ深く傷つきましたから(-_-)
このまま自民党が分裂して公明党も連立を離れたら、二大政党制にさえならなくなっちゃう。
>総裁をみんなで支えるのが筋なのに‥‥中川氏のような輩は自民党から出るべきでは、と思います。
筋論からいえば、私もその通りだと思います。
中川秀直氏、加藤氏、武部氏などの言い分を聞いていると、自民党内に
いるくせに、何にも知らない外部からの批判のようなことしか言わないん
ですから、あきれますよね。
そういう態度を繰り返すから、自民党は駄目だって言われているのに。
(生活保護の話は、ゴム人参さんの最後のほうのコメント方向に脱線したほうが
面白そうだと思いました。そっち方面で何か話がないか、情報チェックしてみますね)
>今回の首相側巻き返しは、あくまで危機回避の心情が働いた為で決して一枚岩に
>なった訳ではありません。
ええ、そうですね。
腹積もりとしては、このままでは衆院選で負けるし、そうなれば、責任とってやめさせる事
が出来るのだから、(都議選で負けた結果を見ても、どこも僅差だったというので)ここは
結束して、万が一に掛けましょうって気持ちが働いているのだろうなと、思っています。
(だったら、都議選の前から、決断しろって言いたいんですけれどね^_^;)
>麻生さんが党内の支持拡大に成功していたなら、今回の騒ぎを利用して反麻生派に
>引導を渡す事さえ出来ただろうにと思いますが、そこまでは荷が重いかな。
そうですね。
どうも、そういう方面の気遣いがあまりないみたいで、そういう所は、お坊ちゃん資質だ
と揶揄されてもしょうがないかな、と思っています。
「そういう立場(総理の座)にいるのだから、支持されて当然だという」考えが、疑問の
余地もなくあるのだろうなぁ、と言動を見ていて思いますもの。
ゴムの見た領袖資質順位
1.古賀誠 (少ない言葉で反対派を押さえ込む力技)
2.伊吹文明 (自派閥議員には早々に署名撤回させ、津島にも働きかけ)
3.津島雄二 (派閥の半数が署名したものの、事の重大さに後で気づき言い訳)
4.町村信孝 (反麻生派リーダーを抱えながら、「残念」って人事かよ。)
今回の首相側巻き返しは、あくまで危機回避の心情が働いた為で決して一枚岩に
なった訳ではありません。
麻生さんが党内の支持拡大に成功していたなら、今回の騒ぎを利用して反麻生派に
引導を渡す事さえ出来ただろうにと思いますが、そこまでは荷が重いかな。
午後から切り崩しはさらに本格化した。
「署名した先生方の気持ち、反麻生という生やさしい言葉で片づけられるものではないと信じている」
古賀誠選対委員長は古賀派総会で声を震わせながら自民党凋落(ちょうらく)を嘆き、「私は麻生さんの下で結束し、選挙をまっしぐらにやる強い意志を固めている」と断じた。首相との不仲がうわさされてきた古賀氏の一言に出席者は縮み上がった。
◆「渡りに船」署名撤回
伊吹文明元幹事長は午後4時、「全国保育議員連盟」の会合で津島雄二元厚相に耳打ちした。
「両院議員総会は政権にとって危険だ。党執行部はそれに代わる緊急集会を開くと言っているので、あなたの派閥の署名はすべて撤回できないか」
もともと倒閣の意志はなかった津島氏にとって「渡りに船」だった。すぐさま派内の署名活動のとりまとめ役だった船田元(はじめ)事務総長を派閥事務所に呼び出し、こう告げた。
「わが派で署名した33人のうち10人ほどを撤回したいのだが…」
背後に執行部の影を感じた船田氏は、「われわれは首相と率直に語り合いたいだけだ。首相の集会への出席を確約してくれるならば撤回してもいい」と応じた。
他の各派領袖らも署名した議員一人一人に電話をかけ、真意をただすと「勝手に名前を使われた」「署名はしたが麻生降ろしにはくみしない」など釈明する議員が続出した。もはや週内の総会開催は望むべくもなく、議員たちは次々に地元選挙区に帰っていった。
加藤氏はこの予兆を感じていた。15日深夜、反麻生勢力の拠点となった都内のホテルで中川氏らが「署名が集まった」として祝杯をあげる姿に違和感を覚えたからだ。たとえ総会を開催できても署名は党内の3割。その中で「麻生降ろし」まで熱望しているのは半数以下。つまり「麻生降ろし」の勢力は全体の6分の1にすぎない。「大喜びするほど盤石ではない。明日は一気に逆襲されるぞ…」。加藤氏は酒が妙に苦く感じた。
反麻生派の敗戦が濃厚となった16日夕、首相はこう語った。
「そういう(話し合いの)場を設けてもらえるならばぜひ出席し話を聞き、私の考えも述べたい。逃げるつもりはまったくありません」
事実上の勝利宣言だった。
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