Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


たとえば、植物園


おすすめの癒しスポット。
じつは、癒し、ということばは、あまりすきじゃない(笑)
けど、
そうしたばしょは、たくさんある。
わたしのばあいは、道端に咲く花をみつけたとき。
季節をおしえてくれる、かれらにであったとき。
だから、いまの季節、これからはたのしい。

きょうは、植物園にいってきた。
ハナズオウ、ハナカイドウの赤紫が、
満開をすこしすぎたソメイヨシノのあわいピンクに
コントラストをもたらしていた。
普通のレンギョウよりも黄色が鮮やかなチョウセンレンギョウ、
これは、いっしょにいった人におしえてもらった花たち。
あるいは、あるいてて、たてふだをみて、しった名前たち。

わたしは、草花のほうは、たしょう、名前をしっているのだけれど。
きょう、さいているのをみかけた花は、
サギゴケ、タチツボスミレ、ムラサキダイコン、ムラサキケマン、
ハコベ、スイバ、ヘビイチゴ、オドリコソウ、ジゴクノカマノフタ…。
かれらをみつけるたび、季節をおもう。
まためぐってきた季節をおもいださせてくれる、というべきか。
そこには、かつて、かれらをみたわたしの姿も投影されているだろう。
わたしは、かれらをとおして、かつてのわたしと再会している。

ところで、ひさしぶりに、ひととあるいた。
植物や、小動物たちとは、勝手に会話していたが、
人と直に会話をしたのは、ほんとうに久しぶりで、
なんだか、饒舌になりすぎてしまった気がしている。

植物園のなかで、あまりみたことのない鳥とも出合った。
オナガににていたが、それよりも小さい。
いま、野鳥図鑑でしらべたら、エナガだった。
名前をしることも、いつも、たのしい。
とくべつな、たいせつな、儀式のような、おごそかな
瞬間でもある。
名前をしることで、かれらを、これからは、よぶことができる。

植物園をでてから、その人が、きいろいちいさな花をみて、
これはなんでしょうかねえ、とたずねてきた。
カタバミの葉、カタバミの花の感じ。
カタバミの仲間にはちがいないだろうけれど、
わたしがしっているそれよりも、おおきい。

これも、いま、しらべてみたら、
オオキバナカタバミというらしかった。

エナガ、オオキバナカタバミ…、
その人に、手紙をかいて、教えたいと思った。
きょうの、お礼の手紙。
饒舌さをわびて。

桜が満開だった。満開をすぎて。もはや散り始めて。




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