Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


きらきら、彼岸花 その1

仮想タウンでキラキラを集めました。

2020/09/27
キラキラ
集めた場所 個数
ヒツジ学園 3
ニコット山 7


きらきら、ヒツジ、山、四択がカーブ。

 彼岸花の咲く時期になった。いつからこの花に惹かれるようになったのか。中学生の頃からだったと思う。川の土手や田んぼのあぜなどで見かけた。不吉な名前、地獄花、幽霊花、死人草も別名としてもつ赤い花だと知ったのはいつだったか。
  鱗茎に毒があるが、飢饉のときは、水にさらして毒を抜いてデンプン質を食べたという。
 毒性から田んぼの畦に獣よけとして植えられた、彼岸の頃に咲くから、墓地や寺院に植えられた…、営みと密着した花だったのだなと、今は思うが、中学生か、それよりも大きくなった頃は、その不吉な名前に惹かれた、という面もあったかもしれない。
 赤い花が土手などに咲いている。魔として、妖しい誘いのように感じたのかもしれない。
 もうひとつ、彼岸花にまつわるイメージとして、父と見たという記憶がある。やはり中学生の時だ。中学生の当時、父と二人暮らしだったが、休みの日などに自転車で花たちを見に行った。林や沼、沼を水源に持つ小さめの川。その川に彼岸花が咲いていたのだった。父はそれから何年かして鬼籍に入るので、父との大切な思い出となっている。
 今も、彼岸花が咲くのを見ると、思い出たちが、わたしのうちから、かすかにわきあがってくるのか、うれしいような、かなしいような、あやしいような、魅了されたような感覚が立ち上ってくる。

 そうしてここ十年ぐらいは、毎年のように埼玉県の日高市巾着田の群生地に曼珠沙華(あそこでは彼岸花ではなく、縁起のいいこの名前が通称)を見に行っていた。今年はコロナウイルスの影響で、行くことが出来なくなった。例年行われている曼珠沙華まつりが中止になったのだ。中止だけなら、やむをえないと思うが、それに伴って、花芽をすべて刈り込むことになったという。まつりがなくとも、群生の見事さに、訪れる人が予想される、そうした事を管理できないからだろう。それは理解できるが、やはり花たちのことを思うと心が痛む。ホームページをみると、「苦渋の決断」とあるが、そのとおりだろう。刈り込む人々のつらさも思う。
 知ったのは八月の終わりか九月初めだった。今年は群生たちに会えない。会えないということが、刈り込みという現実を突きつけてくるようだった。わたしはそこから逃げたのだろうか。それもあるかもしれないが、ほかの彼岸花の群生地たちを探してみたのは、ほかのどこかでは通年どおり、花が咲いていて欲しいと思ったことのほうが大きい。
 うちの近くでは、桜の季節に出かけたことのある野川公園、そして梅の花や、アジサイが見頃の頃に、何度か出かけている府中市郷土の森博物館が、彼岸花の名所として、そこにあることを知った。
 どちらもゆかしい場所だ。ただ府中市郷土の森博物館は、森というか公園含めて博物館と称しているが、そのなかの博物館本館、建物のほうで、改修工事があり、企画展、常設展が、十月から休室になるとあったので、こちらに行くことにした。休室前に常設展の縄文時代の土器たち、土偶たちに会いたかったのだ。

(この項2に続きます)

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