手柄。
- カテゴリ：仕事
- 2014/01/31 21:50:53
団体用航空券というヤツは、一般航空券とは違う枠組みで発売されている。
例えば飛行機が全部で100席、その中で一般用発売が80席、団体用発売が20席とか、事前に割り振られている。
実際にはもっともっと細かく分かれているのだけど。
新規のご予約に対して、申し訳ございません、このツアーは飛行機が満席のためご予約をお受け致しかねますと申し上げると、たまに「航空会社のHPで見たらまだ空いてるじゃないの！」と言われたりするのは、そういう事情。
HP表示で空いてる枠と、ウチのツアーで使える枠が違うのである。
前説終わり。
本題は、この前の沖縄ツアーの復路便でそれに引っかかったことだ。
30名のお客様を連れて帰ってくるのに、団体枠の航空券は27枚しか手に入らなかったのである。
しょうがないから個人用枠の航空券で3枚の追加購入をしたのである。
ところがだ。
沖縄→東京は団体用枠の券30枚。
東京→北海道は団体用枠27枚＋個人用枠3枚。
そのため、団体券だけを事前発券するために見ていた航空会社の方で勘違いをしたようだ。
＜人数違うから、違うグループだろう＞
というとんでもない方向で。
「添乗員さん、これグループなんですか！？東京→北海道のチケット、ここにありません…」
なぬ？
「今、東京にあります…」
なぬ？
「ここで再発券するには、一回東京で予約を全て取消して、こちらで27名を再予約すれば何とか…」
なぬ？
「一時間あれば…」
なぬ？
しかしそれを見越して、なんと出発3時間前に空港に行っていた珍しく勘の冴えわたる添乗員がここにいた。
いやまさかチケットが東京にあるなんてことは予想だにしていなかったけれども。
団券→個札を通し番にしてもらわないと荷物が途中で止まっちゃうから、そんな手続きをして団券分の席割りをしてついでにちょっとモーニングコーヒーでも飲んでからお客様を迎えに行こうかいな、と先に一人で空港まで来てたのよ。
お客様を置いて添乗員がどっか行くことへの是非は今回に限り考えないことにしてほしい。
今回についてはお手柄。自画自賛。
おかげ様でモーニングコーヒーの時間はきれいさっぱりなくなったけれどね。
ゆいレールの動いていない時間だったので、仕方なくタクシーで行っていた。
タクシーの運転手さんが、運転しながらの20分間途切れることなく手品を披露してくれた。
「沖縄の運転手なんてみんな暇だからこんなことばっかり練習してるんだよ」
って言ってた。
いえ、運転しながら…。笑
まぁ朝の5時台の車通りも少ない時間だったから、でしょうけれどね。
そうだと信じたいですけれどね。
多分アタシも仕事人だと分かってくれて、朝早く動く者同士の慰めであったと思いますよ。
きっと普通の観光客を乗せてる時は、手品より観光案内をしてくれることでしょう。
乗せたお客さんに片っ端から見せてたら、
相当な場数をこなしていることでしょう。
もうプロですね。
紙ナプキンで人形を作ったり、ハンドルにくぐらせた紐を抜いてみたり…
とにかく芸達者なタクシー運転手さんでした。
旅のいい思い出です。
きっといい気分で帰途についたのでしょう。
でも・・・、
運転しながらの手品って・・・・・？(・_・;)
かっこよく見えました？
ところがどっこい、これ実は回避する方法が恐らくあったんですよ。
団体航空券の場合、前日夕方からなら事前に座席等を確認できる方法があるんですね。
アタシも新人の頃は必ずその方法をやっていました。そうしないとその場では対処できなかったから。
しかし慣れてくるとその場で判断が付くようになってしまうものですから、最近は前日にはやってなかったんです。
やらずに済むなら僅かでも経費削減にもなりますしってことなんですけれど、多分今回のトラブルに関しては前日にアサインしておけば恐らく回避できたんでしょうねー。
前日にやるべきなのか当日にやるべきなのか、その判断が甘かったところでまだまだ未熟者の証でもあります。
まぁでもお客様にご迷惑をおかけしなかっただけ、大目に見て何とか及第点でしょうかね。
テンサイ！
凄すぎるぞー！
日本１！
スパー、どさんこ、ツアーコンダクター!
これは、もう勲章を上げちゃいましょう!
菊花大十字勲章！
♬♩♫♪☻(●´∀｀●)☺♪♫♩♬