Nicotto Town



日本語。


愛車にガソリン飲ませてあげようとセルフスタンドに入って。
タッチパネルを操作していたら、背後からものすごい視線を感じる。
お盆?と思ったけれど、振り返ったら生身のアジア系お兄ちゃんが必死で覗き込んでいた。
ごめん、使い方を見てるんだ、みたいなことをあたふたしながら説明してくる。
どうやら隣のレーンのレンタカーのドライバーらしい。
でも見てても覚えるのは多分無理だし背後の視線気になるし、どれ手伝ってやるよというわけで。
英単語としてはハウマッチとカードorキャッシュ程度が言えれば充分事足りる話だしね。
燃料の種類は英語でどう尋ねるのかわからなかったから、車種見て勝手にレギュラーぶち込んだ。ハイオクって絶対和製英語だよね?

兄ちゃんと会話しながらふと助手席を見たら彼女さんらしき方が乗ってて、スマホとパネルを一生懸命見比べている。
多分、パネルに表示された日本語の意味を調べて、兄ちゃんのお手伝いをしようとがんばってたんだと思う。
そうなんだよなぁ。
旅先が英語圏であれば、わからない単語があってもとりあえずスマホにラテンアルファベット26文字を打ち込むことさえできれば大方解決する。
日本語ってスマホに打ち込むこと自体が至難すぎる言語なんだよなぁ。
中国語は読み方の他にも部首や画数で文字を絞り込んで漢字を入力していくことができるのだと聞いたことがあるけれど(それだって漢字に馴染みのない国の方には一苦労だろうが)、日本語ではそういう入力方法って聞いたことないしな。
更に漢字に加えて更にひらがなカタカナ混ざってて、外国の方にとってはその区別すらつかないわけで。
ハングルのようにある程度記号として見た目で区別できる文字ならまだ救いがあるものの、力とカや口とロなんて我々日本人でさえ文脈がなければ判別できない文字もわんさかあるわけで、自分が外国人だったら一瞬でお手上げだな。
そもそもパネルが英語表示されるのが最良だし、きっと遠くない将来そうなるのだろうけれど。
せめて全てにひらがなの振り仮名でもあれば50音、スマホを持った外国人にも優しい国になるのかなぁ?
そんなことを考えながら給油してやってた。
終わったよって言って去ろうとした時ににこにこして嬉しそうにこっちを見てた彼女さん、可愛かったな。

最近1ヶ月に2~3件のペースで外国人さんに助けを求められる。
北海道に来ている絶対数が増えているのと、あとはご年配の方よりは幾分英語が通じるべという期待感からくる結果だと思われる。
最近1番困ったのは、意外にも道案内だった。
ホテルの場所とか免税の薬局とかでっかい物を聞いてくる分にはすぐ答えてあげられるんだよ。
「美術館に行きたいんだけど、バス停19番はどこ?」
バス停かよ。美術館そのものを聞いてくれれば答えられるのに、日本語の答えがわからんよ。
『北海道の田舎に住む人たちは路線バスより車を好む、なぜならバスは2時間に1本しか来ないからだ!』
って英語で答えようとして、いやこれ答えたところで彼女らにとっては何の得にもならないだろうと思い直して、
『答えは知らないが通訳者としてその辺のやつに聞きまくってやるから付いてこい』
という回答に至った。




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